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「TWICE UPON A TIME」鑑賞

というわけで今年もやってきました「ドクター・フー」のクリスマス特番。これがないと俺のクリスマスは始まらんのよ(もう終わったけど)。今回は12代目ドクターを演じるピーター・カパルディの登場する最後の回、さらには長らくショウランナーを努めてきたスティーブン・モファットも降板する回ということもあり(脚本は当然モファット)、「記憶」をテーマにした今までのシリーズを回顧するような話であった。以降はネタバレ注意。 話は前のシリーズ10からそのまま続いていて、リジェネレーションの時期が間近に迫っていることを悟ったドクターは、それでも肉体の再生を拒んで南極へと到着する。そしてそこで出会った老人こそが、誰であろう初代ドクターであった。彼もまた(初の)リジェネレーションを拒んでターディスで南極に来ていたのだ。さらに二人は第一次世界大戦の戦場から迷い込んできた一人のイギリス兵に遭遇する。彼ら3人の出会いは時間の異常な乱れによって生じたものであり、その乱れを感知した巨大な宇宙船に彼らは捕獲される。その宇宙船で元コンパニオンのビルと再会するドクター。彼らを捕獲したのは人々の記憶を管理する存在「テスティモニー
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映画評

「A Ghost Story」鑑賞

ことし高い評価を映画を得た作品。監督のデヴィッド・ロウリーって、ディズニーの「ピートと秘密の友達」なんてメジャー作を撮ってる一方で、「UPSTREAM COLOR」の編集をやったりしてる人なのね。以下はネタバレ注意。 舞台となるのはテキサスの郊外にある小さな平屋。そこには若いミュージシャンの夫とその妻がつつましく暮らしていたが、ある日夫は交通事故で命を落としてしまう。だが夫は幽霊として蘇り、「あの世」に行く機会も断り、悲観にくれる妻の待つ家へと戻る。しかし妻の目に夫は見えず、夫もまた幽霊として妻を眺め続けることしかできなかった。やがて妻は家を去るものの、夫の幽霊は家に留まって、ひたすら何かを待ち続ける。そして家にも様々な変化が訪れ、幽霊も時を超えて物事を眺められるようになり…というあらすじ。 幽霊が出てくるといってもホラーではないよ。かといって「ゴースト」のようなロマンチックな話でもなくて、夫の幽霊の外見は上のポスターにあるように、白いシーツをかぶっただけの姿。いちおう物を操ることはできるものの、声を発せず、妻とコミュニケーションをとろうともせず、ただ妻の姿や家に起きる変化を傍観
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映画評

「BUSHWICK」鑑賞

デイヴ・バウティスタ主演のアクションサスペンス。あまり期待しないで観たら結構面白かった。 舞台となるのは題名通りニューヨークはブルックリンのブッシュウィック地区。そこに住む女学生のルーシーは恋人と地下鉄の駅を出ようとしたところ、突然地上からは銃撃戦の音と爆発音が鳴り響き、火だるまとなった人物が飛び込んできた。慌てて二人が出口に向かうとそこは戦場のようになっており、何者かの集団と住民たちのあいだで銃撃戦が行われていた。ルーシーの恋人は様子を伺いに外へ飛び出すものの、爆発に巻き込まれて死んでしまう。一人となったルーシーは自宅を目指すものの、重武装した兵士やギャングに襲われ、路地裏の小さな地下室へと逃げ込む。そこに住むのは元兵士のスチュープであり、彼に助けられたルーシーは二人で彼女の家へと向かい、混沌とした物事の真相を把握しようとするのだが…というあらすじ。 ネタバレになるけど言ってしまうと、ブッシュウィックに侵攻してきたのはテキサスを中心とする南部の市民軍で、ふたたびアメリカ合衆国から離れることを大統領に認めさせるために北部の州を襲撃したのだという。ブッシュウィックが狙われたのは非白
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映画評

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」鑑賞

ネタバレせずに語ることは難しいけど、まだ観てない人も多そうなので白文字にしますね。個人的にはどうもしっくりこない内容であったよ。 (以下白文字) ・これ言ったら元も子もないんだろうけど、ファースト・オーダーってなんであんなに強大なんだ?前回の銀河帝国だって武器や軍艦は共和国のものをそのまま流用してあそこまで大きくなったのに、帝国の残党であるファースト・オーダーはたかだか30年で帝国以上の装備を揃えて、共和国軍を完全に駆逐する寸前まで行ってるわけ?まあ話の都合上、強大な敵が必要だったのは分かるのだが圧倒的な戦力の差にはずっと疑問を抱きっぱなしだったよ。 ・さらにカイロ・レン(ベン君)には10年以上前からスノークの魔の手が忍び寄っていたわけで、これを考えるとルークたちの勝利してる期間て本当に短かかったなあ。これでスノークがいかに恐るべき敵であるかがきちんと描かれればよかったのに、結局はカイロ・レンのかませ犬であったよ。じゃあ代わりにカイロ・レンいかに恐るべき敵であるかが描かれるかと思いきや、相変わらず猫背の情緒不安な若造で、スノークの親衛隊を倒すのに苦労してる有様だし。あんなのがリー
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「HAPPY!」鑑賞

グラント・モリソンがライターのイメージ・コミックスの作品を原作にした、SYFYの新シリーズ。 ニック・サックスはカタブツで有能な刑事だったが、汚職事件に巻き込まれて屈辱的な退職に追い込まれた過去をもち、今はヒットマンとなって自暴自棄な生活をしていた。それでも腕の立つ彼はクリスマスの近づいた晩に殺しの依頼を片付けるものの、その際に狙撃されて救急車に担ぎ込まれる。精神が朦朧とするなかで彼の前に現れたのは、青くて翼を持った陽気なユニコーン、ハッピーだった。ニックにだけ見えて、彼に語りかけてくるハッピーを幻覚の産物だと見なそうとしたニックだったが、ハッピーは彼の知らないことも知っているふしがある。ハッピー曰く、彼はヘイリーという少女のイマジナリーフレンドであり、サンタに扮したサイコ野郎にヘイリーが誘拐されてしまったため、訳あってニックに助けを求めてきたのだという。そんなハッピーはやはり幻覚なのではないかという疑念を抱きながらも、病院から脱出しようとするニック。しかし彼が殺しの相手から聞かされた、財産にアクセルするパスワードを狙って、別の殺し屋たちがニックの命を狙うことになり…というあらすじ
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「The Problem With Apu」鑑賞

アメリカのtruTVで放送された50分ほどのドキュメンタリー番組。 ニューヨーク出身のコメディアンであるハリ・コンダバルーはインド系移民の息子で、人気アニメ「シンプソンズ」のファンであったが、そこに登場するインド系のキャラクターであるアプー・ナハサピーマペティロンについては以前から不快に感じていた。インド訛りの英語を喋りインドの風習に忠実なアプーはインド系アメリカ人の象徴ではなくカリカチュアであり、インド系をバカにしている。さらに悪いことに、彼の声をあてているのはハンク・アザリア、白人だ!コンダバルーはアプーに対するこうした不満を、ライターをやっていたw・カマウ・ベルの番組のスケッチでぶちまけたところ、その動画がバイラルヒット。この成功に勇気付けられたコンダバルーはこのドキュメンタリーを作り、アプーが生まれた経歴や、インド系の役者がハリウッドでいかにステレオタイプ化されているかなどを探っていく。さらに彼は問題の元凶であるハンク・アザリアへのインタビューも試みるが…という内容。 コンダバルーが自分のバックグラウンドについて語るのと並行して、いかにアプーというキャラクターがインド系へ
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映画評

『ジャスティス・リーグ』鑑賞

本日公開なので感想をざっと。以下はネタバレ注意。でも上のポスターでバレてるように、スーパーマンでてくるよ!もはや公然の秘密! ・個人的には大きな問題だと思ったことが2つあったので、先に挙げていく。1つは映像が相変わらずのザック・スナイダー画になっていて、グリーンスクリーンの前で撮影しているのがバレバレという点。色合いも汚くなっている。「ワンダーウーマン」だとセミッシラなんてもっと美しく撮れていたじゃん?それがここではCGの添加物だらけの映像になっていて、クオリティが明らかにダウンしていたのが残念だった。 ・もう1つはダニー・エルフマンの音楽が単調かつ耳障りな点。重厚なストリングスが延々と続いて、メリハリがないのよ。自身が作曲したバートン版バットマンのテーマも流用してるんだけど、あの曲調って今回の映画には合わない気がするのよな。ダニー・エルフマンは嫌いじゃないけど、作風の引き出しが狭いのではという考えを最近抱いているのです。ハンス・ジマーのワンダーウーマンのテーマを持ってきたのは当然として、ジョン・ウィリアムスのスーパーマンのテーマを一瞬使ってたのはイイネ!と思ったけど。あと作曲家
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映画評

「MOTHER!」鑑賞

ダーレン・アロノフスキーの新作。完全に合法的にスクリーナーを入手したので観た。何を話してもネタバレになってしまう作品なので、以降はネタバレ注意。 (ネタバレ注意!) 舞台となるのは人里離れた草原のなかにポツリと建つ一軒家。そこには小説家の男とその妻が住んでおり、男がライターズブロックに苦しんでいるなか、妻は古い家(彼らが買い取ったものらしい)の修繕に勤しんでいた。そんなある晩、ひとりの見知らぬ男性が彼らの家を訪ねてくる。夫は彼を気兼ねなく迎え入れ、妻はその事態に困惑しながらも彼を接待する。そして次の日、今度はその男性の妻がやってきた。最初はふたりをもてなす小説家の妻だったが、やがてふたりの振る舞いは客人としての限度を超すようになり、さらにその息子たちもやってきて…というあらすじ。 あらすじからもわかるように、登場する人物には一切名前がついておらず、劇中でも「あなた」とか「彼」といった感じで人が呼ばれるだけ。話の展開も明確なプロットが存在せず、時間が経つにつれて物事がどんどんカオス化していく(ただし実は2部構成になってるので途中でいったん平穏が訪れる)。途中観ていてなんとなくイヨ
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映画評

「Brawl in Cell Block 99」鑑賞

日本でもカルト的人気を誇るホラー西部劇「トマホーク ガンマンvs食人族」のS・クレイグ・ザラー監督の2作目。以降はネタバレ注意。 ブラッドリー・トーマスは元アル中で、働いていた自動車整備工場を経営難のためクビになってしまう。さらに帰宅した彼は妻のローレンが浮気をしていることを知るが、ブラッドリーは彼女を許し、金を稼ぐために麻薬の運び人となることを決意する。それから18ヶ月後、運び人として得た金でブラッドリーは裕福になり、ローレンも彼の子供を妊娠していた。そんなとき、彼の雇い主のところにメキシコのギャングから大口の取引の話がやってくる。ギャングを信用しないブラッドリーだったが、雇い主の要望もありギャングのメンバーと一緒に麻薬を引き取りに行くものの、警察の張り込みに遭って逮捕・収監されてしまう。中犯罪刑務所で7年という判決を受けて服役するブラッドリー。しかしギャングのボスの使い人が面会に訪れ、彼が逮捕されたことで大きな損益が出たため、それを償うためにレッドリーフ重犯罪刑務所に服役している別の囚人を殺害するよう命じられる。その使い人はローレンを誘拐しており、ブラッドリーが命令に従わなけれ
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映画評

「マイティ・ソー バトルロイヤル」鑑賞

邦題は大目に見るとしても、字幕まで「Contest of champions」を「バトルロイヤル」と訳さなくてもいいんじゃないですかね?以下はネタバレ注意。 ・変に力が入って中途半端な出来だった前作から、もっと娯楽路線になって良かったんじゃないですか。初日はお客さんたくさん入ってて、あちこちのシーンで笑いが漏れていたし。 ・いままでのMCU映画にありがちだった、今後の作品のために伏線を貼るようなことはなくて、むしろ回収していってる内容か。「AOU」でハルクが最後どうなったかなんて覚えてなかったので、こういうのは有難い。でもこの作品のなかでは結構な天変地異が起きているわけで、これ観てない人は「インフィニティ・ウォー」で困惑したりしないだろうか。 ・宇宙が舞台ということもあり、ノリは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に近い。観ているときは楽しいんだけど、じゃあアメコミ映画として画期的な作品かというとそうでもないのも、あの作品に近い。まあ娯楽映画として割り切ってしまえばいいんだけどね。勝つ方が分かりきっている戦闘シーンを派手にやる必要はあったのかな、とも思うが。むしろいちばん最後
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「ブレードランナー 2049」鑑賞

ご存知のように前作は狂信的なほどのカルト人気を誇る作品でして、自分のようなごく普通のファンが迂闊な感想を述べるとブレラン警察に吊るし上げをくらうような気もしますが、チケット代も払ってるんだし感想をざっと述べる。以後ネタバレ注意: ・結論から言うととても丁寧に作られたSF作品であってよく出来ているし、前作のファンも十分に楽しめる作品じゃないでしょうか。アクションも多い一方で意味の深い要素も残し、監督の前作「メッセージ」同様にいろいろ考えさせられる内容になっている。 ・その反面、難しいといえば難しい内容になっているわけで、アメリカや中国で興行的に苦戦したのは無理もないかなと。大衆が観に行くブロックバスター的作品というわけではないからね。次から次へと謎が出てきては明かされていく展開は飽きさせなく、3時間弱の長尺がまったく気にならないほどであったものの、それでも途中の擬似記憶の説明あたりがちょっと分かりにくかったのは俺だけ?主人公に説明されたことについて、俺は逆の理解をしておりました。 ・最近の干ばつのニュースを見てるとね、未来のカリフォルニアって大雨とか雪が降らずにむしろ日照りの世界
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「The End of the ****ing World」鑑賞

英チャンネル4で突然始まったダークなコメディシリーズ。「このサイテーな世界の終わり」という邦題でネットフリックスでもやってんのかな?原作はいちおうアメコミで、ファンタグラフィックスから出ているチャールズ・フォースマンという作家の同名作品らしいが、すまんまったく知らなかったよ。 ジェームズとアリッサという二人のティーンエイジャーを主人公にした内容で、ジェームズは幼少時から感情が欠如したサイコパスで、ただ自分がどう感じるかをしりたいがために揚げ物油に手を突っ込んだような少年。動物を殺すことだけに些細な喜びを感じ、次はいよいよ人間を手にかけようとしていた。アリッサはジェームズに比べると感情はあるものの、やはり家庭や学校に馴染めないダークな不思議ちゃん的キャラで、学校で知り合ったジェームズに、一緒にどこか遠くへ行くことを持ちかける。ジェームズもまたアリッサに対して殺人の衝動(!)を抱き、ふたりはジェームズの父親の車を盗んであてもない旅に出るのだが…という内容。 全8話のロードムービーといった展開で、全編に渡って印象的な楽曲が流れるなか、恋愛感情などが完全に欠如したカップルによる逃避行とい
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機内で観た映画2017(後半)

またヨーロッパへ出張に行っていたので、飛行機のなかで観た映画の感想をざっと。尺が短い・機内鑑賞用の編集(墜落シーンとか)がされてない・集中して観なくても話がわかりやすい、といった理由で飛行機ではアニメーションをよく観るようにしてます: ・「ボス・ベイビー」:モザイクのかかった性器が出てくるのは、ドリームワークスやピクサーの作品のなかでは初ではないだろうか。兄と弟のケンカで最後まで話を持っていけばよかったんだろうけどね、ネタが尽きたのか途中でふたりが協力し合う展開になるのが残念。7歳の兄は現代っ子なのに、カセットテープの使い方が非常に手慣れているのは何故なんだ。アレック・ボールドウィンが「摩天楼を夢見て」の「Put That Coffee Down」のセルフパロディをやるところだけは良かった。 ・「カーズ/クロスロード」:トレーナーが出てきたところで展開が簡単に読めてしまって、全体的に予定調和のお話でございました。何がやりたいんだか分からなかった前作に比べればマシな内容にはなっているものの、ポール・ニューマンへの追悼だけで話を引っ張りすぎだろう。ピクサーの作品のなかでは「カーズ」って
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「THE GIFTED」鑑賞

FOXの新シリーズ。紛らわしいがFOXの映画「GIFTED」とは何も関係なくて、「Xメン」のスピンオフ作品。 ストーリーの舞台は劇場版と同様に、特殊な能力を持ったミュータントたちが出現し、それを恐れた人間たちがミュータントを捕獲・管理している世界。一部のミュータントたちは政府の追跡を逃れ、潜伏して地下組織を作り上げていた。地方検事のリード・ストラッカーは捕獲されたミュータントを尋問する立場だったが、彼のふたりの子供たちがミュータントの能力を備えていることを知り、今までの立場から一転して家族を守るために妻と子供たちとともに逃亡を図り、潜伏しているミュータントたちに連絡をとる。しかし政府組織のセンチネル・サービスの追っ手が彼らに迫っているのだった…というあらすじ。 この世界においてXメン(およびブラザーフッド)は長らく消息を絶っている、ということが言及されており、劇場版「Xメン」と同じユニバースの話なのか、それとも別の設定の話なのかは現時点では不明。同じくXメンのスピンオフである「レギオン」とも、恐らくは無関係。ブリンクやサンダーバードといったキャラクターが出ているあたり、「フューチ
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「Marvel's Inhumans」鑑賞

ABCの新シリーズで、名前のごとくマーベルコミックスが原作の作品。後述するように最初の2話はIMAXの劇場で先月公開されている。 主人公となるインヒューマンズって日本ではあまり馴染みのないキャラクターたちだが、まあ要するに太古の昔に宇宙人によって実験を加えられたことで特殊な能力を持つようになり、人類の目につかないところで生活を続けてきた超能力者の集団といったところです。彼らは思春期になるとテリジェン・ミストという特殊なガスを吸入する儀式を迎え、それによって各人が固有の超能力(怪力とか、飛行能力とか)を備えることになるのだ。 主要なキャラクターをざっと説明すると、発する声が莫大な破壊力を持つために通常は沈黙しているブラックボルト、その妻で長髪を自在に操るメデューサ、強靭な脚力で地面を叩き衝撃波を発するゴーゴン、半魚人のトライトン、あらゆるものの弱点を見抜いて破壊するカルナック、水や風といった元素を操るクリスタル、そしてテレポート能力を持つペット犬のロックジョウ、などなど。 そんな彼らは一族の王であるブラックボルトの統治のもと、人類を避けて月面に隠された都市アティランに暮らして
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「The Opposition With Jordan Klepper」鑑賞

コメディ・セントラルの新番組。「コルベアー・レポー」と「ナイトリー・ショー」に続く、「デイリーショー」からの3つ目のスピンオフ番組。 司会は先日まで「デイリーショー」に「特派員」の一人として出演していたジョーダン・クレッパー。ジョン・スチュワートが司会やってたときから番組にいたベテランだし、トレバー・ノアが病欠したときは代理で司会を務めていたナンバー2的な存在だったので、今回晴れて自分で番組を持つことになったわけだ。企画にはスチュワートもノアも絡んでいるよ。 「デイリーショー」でのクレッパーはロブ・コードリーやジェイソン・ジョーンズに続く「頭の回転の鈍い白人」というような役回りだった。番組で数少なくなった「白人男性の出演者」という立場を利用して、トランプ支持者の集会で参加者にインタビューを行い、支持者の怒りを買いかねないキツい冗談を彼らの前でサラっととばす腕前がなかなか見事な人であったのです。 かつて「コルベア・レポー」でスティーブン・コルベアはブッシュ政権支持の保守系コメンテーターというキャラを演じたが、この番組でのクレッパーはさらに時代にあわせ、いわゆる「オルト・ライト」の
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「THE BIG SICK」鑑賞

「フランクリン&バッシュ」や「シリコン・バレー」などで日本でもお馴染み(?)のコメディアン、クメイル・ナンジアーニの伝記的映画。奥さんのエミリーとの出会いを描いたもので、脚本も二人が執筆したものになっている。 シカゴに住むパキスタン系のクメイルはウーバーの運転手をしながらコメディクラブに出演しているコメディアンで、ある晩にエミリーと知り合って二人はすぐに恋に落ちる。しかし彼の両親は伝統的なムスリム教徒で、パキスタンの伝統にのっとってパキスタン系の女性とクメイルを結婚させようと躍起であり、さまざまな女性をクメイルに紹介していた。このためクメイルは白人のエミリーのことを両親に紹介できず、それがたたって二人の仲は険悪なものになってしまう。そんなときにエミリーが謎の疾患によって昏睡状態になってしまい、クメイルは彼女の看病にやってきたエミリーの両親に出会うことになる…というあらすじ。 監督は「ザ・ステイト」出身のコメディアンのマイケル・ショワルターだが、プロデューサーをジャド・アパトウが務めていて、全体的な雰囲気もアパトウ作品っぽいかな。ドラマとコメディの比率が8:2くらいなとことか、微妙
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「Philip K. Dick's Electric Dreams」鑑賞

英チャンネル4とアマゾンによる、フィリップ・K・ディックの短編小説を映像化したアンソロジーシリーズ。プロデューサーやライターにはロナルド・D・ムーアとかブライアン・クランストンなどが名を連ねていて、イギリスとアメリカの両方で撮影されたのかな? 原作となった短編は「地図にない町」「父さんもどき」「自動工場」などなど。おれディックの小説はほとんど読んでるし、短編もそれなりの数読んでるはずなのですが、いかんせん学生時代の話なので20年以上前で、どの話がどんな内容だったかろくに覚えてなくて…「パーキーパットの日々」みたいなメジャーな作品ならまだしも…あれ「パーキーパットの日々」ってどんな結末だっけ…。まあ後述するように映像化されるにあたって多少の脚色はされてるようで。 第一話「The Hood Maker」は「フードメイカー」を原作にしたもので、舞台は荒廃したイギリスの近未来。人の心を読み取るテレパス能力を持った、「ティープ」と呼ばれるミュータントたちが人類のなかで出現していたものの、彼らは普通の人間に虐げられ、ゲットー暮らしを強制されていた。そんななか、ティープの読心能力を遮る被り物(
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「THE DEUCE」鑑賞

「ザ・ワイヤー」のデビッド・サイモン&ジョージ・ペレケーノスによるHBOの新作ドラマ。音楽もブレイク・レイだぞ。第1話が無料公開されてたので例によってIPアドレスをゴニョゴニョと。 オープニング・クレジットからして「ザ・ワイヤー」っぽいね。 舞台となるのは70年代初頭のニューヨークで、売春や麻薬取引などが蔓延するなかでのポルノ業界の合法化と勃興を描いたものになるとか?「ザ・ワイヤー」同様に多数の登場人物が出てくる群像劇になっていて、バーで働いているがギャンブル好きの双子の兄弟のおかげでマフィアに借金返済を迫られ、家庭では遊び人の妻に愛想をつかして家を出る男ヴィンセントを主人公に、ピンプ(ポン引き)につかずに単身で頑張っているものの年齢による衰えを感じている売春婦のキャンディ、田舎からやってきてピンプに雇われて売春婦になる少女、麻薬を買って逮捕される大学生の少女、といった人物たちの人生が絡み合っていく話になるみたい。第1話は90分あるものの話の進展がゆっくりなので、彼らの大半はまだ出会いもしなかったりする。売春していた女性たちがピンプを離れてポルノ業界で働くようになり、ヴィンセン
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「ダンケルク」鑑賞

・クリストファー・ノーラン監督作品で、それなりの予算がかかってるので大作映画であることは間違いないわけだが、登場人物の大半に名前がなかったり、無名に等しい役者を起用しているあたりはバットマン三部作や「インターステラー」に比べてもかなり実験色の強い作りだな、という印象は受けた。当初はインプロビゼーションを多用した撮影になるという話もあったようで、そう考えると隙の多い脚本もまあそういうものかなと思われてくる。 ・でも陸・海・空で時系列がずれてるのは個人的には分かりづらいな、とは思いましたが。冒頭にちゃんと説明がされてるとはいえ、昼だった場面が急に夜になったりするのだもの。 ・秒針が刻まれるサウンドトラックも効果的に用いられ、一刻をあらそう撤退作戦の緊迫感はとてもよく醸し出されていたと思う。とはいえやはり登場人物の設定が深堀りされないなかで先頭のシーンがずっと続くため、ノーラン作品としては短尺ながらも若干中だるみするところがあったかな。 ・クレジットには大戦時に実際に救出作戦に用いられ、今回の撮影においても使用されたボートの名前が表記されてました。 ・マイケル・ケインが冒頭に声だけ
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「The Lost City of Z」鑑賞

タイトルだけ見ると「またゾンビものかい!」と勘違いしそうだが、そんなんでは全くなくて真面目な伝記映画。 アマゾンの秘境の探索に心血を注いだ冒険家パーシー・フォーセットの半生を描いたもので、話は20世紀初頭から始まる。イギリス陸軍に所属していたフォーセットは技量を見込まれ、南米のボリビアとブラジルの紛争調停のために両国の国境線の測量を依頼される。親が没落させた家系の出身であるフォーセットは、家の名誉の挽回を狙って依頼を受託し、うだるような暑さのジャングルの奥地へと向かう。そこでは原住民に襲われたりと苦難に見舞われながらも川をさかのぼり任務を達成した彼だったが、そこで陶器の破片や彫像を発見し、かつてアマゾンの奥地には高度に発達した文明が存在したという確信を抱くようになる。フォーセットはその文明の都市を「Z(ゼッド)」と名付け、帰国したのちに学会で発表するものの、他の学者たちには信用されずに嘲笑されてしまう。しかし彼の信念は揺るぎなく、ゼッドの存在を明かすために彼はふたたびアマゾンへと向かうのであった…というあらすじ。 フォーセットはインディ・ジョーンズやチャレンジャー教授のモデルにも
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「Strike - The Cuckoo's Calling」鑑賞

J・K・ローリングがロバート・ガルブレイス名義(匿名にするつもりがバレちゃったやつ)で執筆した探偵小説「カッコウの呼び声 私立探偵コーモラン・ストライク」を映像化したBBCのミニシリーズ。 アフガニスタンで軍警察を務めていたコーモラン・ストライクは爆弾で片足を失って帰国し、さびれた事務所で私立探偵をやっている男。キャンセルしたはずなのに派遣会社から秘書としてロビン・エラコットを1週間だけ寄こされた彼は、かつての学友のつてから、謎の飛び降り自殺を遂げたスーパーモデルの死の真相の調査を依頼される。モデルの関係者から調査を行っていくストライクだが、彼女の肉親から手を引くよう忠告され、さらには新たな死者がでることになり…というあらすじ。 原作読んでないので本との比較はできないのですが、ストレートなガムシューものといったところか。ストライクは無骨なようで真面目に聞き込みとかして調査を行うし、謎の死を遂げたスーパーモデルの部屋は完全防音だったので一種の密室殺人事件のようになっている。 真面目な推理ものであるという一方では比較的地味な内容であり、同じくBBCの「シャーロック」みたいな派手な活
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「COLOSSAL」鑑賞

日本では「シンクロナイズドモンスター」の題で11月に公開予定。アン・ハサウェイ主演の怪獣映画だぞ。以下はネタバレ注意、 ウェブライターのグロリアは酒飲みがたたって職にあぶれ、ボーイフレンドにも愛想をつかされてニューヨークから故郷の田舎へと帰って来る。そこで幼馴染のオスカーに再会した彼女は彼の所有するバーで働くことになるが、それと同時期に韓国のソウルに謎の巨大怪獣が出現する。その怪獣が彼女の分身であることを直感的に悟ったグロリアは、最初は怪獣を使った悪ふざけこそしていたものの、ソウルに多くの損害を出したことを知って反省するが、物事はさらにややこしくなっていき…という話。 確かに怪獣は出てくるものの上記のようなヒネリが加えられているため、怪獣映画というよりもSFコメディに近いかもしれない。そもそもなんで怪獣が出てくるのかとか、グロリアとどういう関係があるのかといったことに深い説明はされなくて、不条理SFというのかな?そんな内容になっている。全体的なノリは「彼女はパートタイムトラベラー」に近いものを感じました。まあアル中の怖さとか、男性のDVなどのメタファーも含まれてるんだろうけど。
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「HOUNDS OF LOVE」鑑賞

今年前半に高い評価を得ていたオーストラリアのサスペンス映画。ケイト・ブッシュの同名アルバムとは全く関係なし。 舞台は1987年のパース。両親が離婚したティーンの少女ヴィッキーは、母親に黙ってパーティーに向かう途中、マリファナを買わないかとジョンとエヴリンというカップルに声をかけられる。実はジョンとエヴリンは少女を誘って監禁し、虐待を加えたのちに殺害するシリアルキラーの夫婦で、ヴィッキーも彼らに勧められた酒を飲んで昏倒し、ベッドに鎖で繋ぎとめられてしまう…というあらすじ。 そんでもってヴィッキーを探そうとする母親の姿とあわせて、いろいろしんどいシーンが続くわけですが、エクスプロイテーション的な内容にはなっておらず、どちらかというと心理サスペンスのような出来になっている。ヴィッキーを虐待するジョンも外に出ればチンピラから借金の返済を迫られる小男であり、エヴリンはジョンに精神的な依存状態で彼に逆らえず、ジョンとヴィッキーの関係に嫉妬してしまうほどの女性として描かれている。話はジョンとエヴリンとヴィッキーの微妙な関係を軸に進んで行くわけだが、心理戦という内容ではなかったな。 どうもジョ
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「ゲット・アウト」鑑賞

日本では10月公開のホラー映画。プロットについて話すと必然的にネタバレになる系の作品なので、以下はネタバレ注意。 これ先に監督のジョーダン・ピールについて語っておくと、もともとThe CWのスケッチ番組「MAD TV」のレギュラーやってたコメディアンで、あの番組が終わったあとに同じくレギュラーだったキーガン=マイケル・キー(なお2人とも黒人と白人の混血)と組んで、コメディ・セントラルで「キー&ピール」という番組を始めた人なんですね。そしたらその番組での人種をネタにした数々のスケッチ(ここで観られるよ)が大ヒットして、2人はいちやく人気者になったのです。そして一緒に「キアヌ」といった映画に主演した一方で、お互いのソロ活動が増えてきて「キー&ピール」は5シーズンで終了。 そのあとキーガン=マイケル・キーはいろんな映画やテレビ番組に出まくってて、ピーボディ賞の司会とかもやってたんだけど、ジョーダン・ピールのほうはメディア露出がグンと減って、何してるんだろうと思ったらホラー映画を監督してるという話が聞こえてきて、そして初監督作として世に出たのがこの「ゲット・アウト」。初週から大ヒットをと
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