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映画・海外ドラマ・アメコミなど。

「Bestia」鑑賞
映画評

「Bestia」鑑賞

明日はアカデミー賞授賞式ということで、今年のアニメ短編部門にノミネートされたチリの作品。 磁器のごとき外見をもった、太った女性が犬と暮らしているさまを描いたストップモーション・アニメでセリフは一切なし。後述するようにショッキングなシーンがちらほら出てくるものの、これが何を主題にしているかを知らないと、作品を理解することはまず無理でしょう。 それで作品が何を主題にしているかといいますと、俺もCRACKEDの記事を読んでこの作品のことを知ったわけだが、これチリの軍事政権下で政治犯を拷問したというイングリッド・オルデロックという女性の話なんだそうな。チリに亡命したナチスのドイツ人の家庭に生まれた彼女は、軍事政権下の秘密警察のメンバーとして政治犯の拷問にあたり、飼い犬に彼らを強姦させる非道な行為を行ったとされる。秘密警察を去った際に左派ゲリラ(もしくは彼女の元同僚)に頭を狙撃されるものの一命を取り止め、その後は軍事政権下の行為について裁かれることもなく2001年に亡くなった。 こういう背景を知ってからこの作品を観ると、オルデロックの経歴が15分ほどの尺で巧みに語られていることに驚く。飼い
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「DMZ」鑑賞
海外テレビ番組

「DMZ」鑑賞

HBO MAXのミニシリーズ。原作はDC/ヴァーティゴのコミックで、おれ殆ど読んだことないけど72号まで出た長命のシリーズだったんだな。新たな内戦が起きたアメリカにおいて政府軍と反乱軍の戦いが勃発し、両軍の緩衝地域(DMZ)と化したマンハッタン島に取り残された男性ジャーナリストの物語、だったはず。ライターのブライアン・ウッドは後にセクハラ疑惑が巻き起こって例によってキャンセルされてしまったので、この作品がこうして映像化されたのはちょっと意外でした。 今回の映像化にあたっては大幅な改変が行われていて、主人公は男性ジャーナリストではなくアルマという医療従事者。彼女は8年前にマンハッタンを脱出する際に息子と生き別れになっており、まだマンハッタンにいるであろう彼を探して裏ルートを通じて島に乗り込む、という設定。マンハッタンは外部から隔離されてるとはいえ電気も水道も通じており、意外と住民は穏便に暮らしている。地区や人種に応じて住民はいくつかのセクトに分かれているものの、そこそこ民主的に選挙も行ってマンハッタンの大ボスを選んでいるみたい。 そしてアルマは外部からやってきたひとりの人間として息子
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「MINX」鑑賞
海外テレビ番組

「MINX」鑑賞

HBOの新シリーズ。 舞台は1970年代初期のカリフォルニア。女性の地位向上に力を入れる若きフェミニストのジョイスは、女性の自立を促す雑誌を作ろうと出版社に売り込みをかけるものの、女性蔑視の風潮が強い出版業会の男性陣には全く相手にされなかった。しかしポルノ雑誌の怪しい出版者であるダグは彼女の意見に耳を貸し、女性向けのエロ雑誌が受けると判断してジョイスに企画を持ちかける。ウーマンリブとポルノは相反するものだと反発するジョイスだが、自分のメッセージを伝えるにはまず相手が受け入れやすい媒体に包み込むものだ、と説得されて女性向けのヌード雑誌「MINX」を創刊するのだった…というあらすじ。 ポルノを通じた女性の権利向上、というテーマは同じくHBOの「The Duce」に似ているがこっちはもっとコメディ寄り。HBOでは70年代末のLAレイカーズを扱った「Winning Time」も始まったばかりで、70年代のセットや衣装に金をかけられる余裕があるんでしょうなあ(「Winning」は全編フィルム撮りでかなり映像に凝っている)。 HBO作品なので例によっておっぱいもおちんちんも丸出しで、特に後者
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「ザ・バットマン」鑑賞
映画評

「ザ・バットマン」鑑賞

感想をざっと。ネタバレ注意。 * マット・リーヴスが監督した「猿の惑星: 新世紀」は個人的にSFアクションの教科書的作品だと考えてまして、猿の側にも人間の側にも良い奴と悪い奴がいることを紹介したうえで、両側の衝突が不可避となってテンションが高まっていくさまを丁寧に描き、クライマックスの後に題名通り夜明け(DAWN)を迎えるところが本当に素晴らしい出来だったのです。 * それでもって今回の作品だが、ほぼ3時間という長尺でありながら同様のテンションの高まりを築くことはできず、スーパーヒーロー作品としてはカタルシスを与えてくれる内容になっていなかったと思う。 * いちばん引っかかったのはバットマンの圧倒的な未熟さで、犯罪と戦うにあたって最後までリドラーに翻弄されて彼の計画を防ぐことができない。格闘においてもやたら脇の開いたパンチを繰り出して、防弾スーツに頼って銃弾をモロにくらってぶっ倒れる次第。事件の捜査も警察にかなり頼ってるなど、まだ経験不足で衝動的という設定とはいえ、「さすがバットマン!」と思わせる展開が皆無だった。 * このように肝心のクライマックスが欠けたことで、話としては
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「The Thing About Pam」鑑賞
海外テレビ番組

「The Thing About Pam」鑑賞

米NBCのミニシリーズ。日本ではあまり知られてないが、ここ数年アメリカでは実録犯罪もののポッドキャストが流行ってまして、火付け役になったのは2014年の「SERIAL」なのかなあ。なぜそんなジャンルが流行ってるのかは正直いってよくわからんのですが、実録犯罪ものが好きな国民性(ジョンベネちゃん殺人事件とか)とポッドキャスト文化がうまくマッチしたのかのう。「SERIAL」は確か、逮捕された人物が無罪なのか有罪なのか?というジャーナリズム的切り口が話題になったと記憶しているが、ただ単に「事件で何が起きたか」を説明するだけのポッドキャストなんかは、ウィキペディアを読めばその顛末が5分で分かったりするわけで、なぜ時間をかけてポッドキャストを聴くのかがよく理解できんのよな。 そしてこのミニシリーズも、NBCのニュース番組の特集を元にしたポッドキャストをさらに元にしたものだそうな。ポッドキャストが原作のテレビシリーズが作られるのも最近のトレンドで、こないだ言及した「The Dropout」もセラノスの事件を扱ったポッドキャストを原作にしたものだった。例えば小説やコミックが映像化された作品だったら、
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「SUPER PUMPED」鑑賞
海外テレビ番組

「SUPER PUMPED」鑑賞

米SHOWTIMEのアンソロジーシリーズ。なぜミニシリーズでなくアンソロジーなのかと思ったら、シーズンごとに大手ベンチャー企業の裏側を描いたものにするそうで、第2シーズンはFacebookがテーマになるんだそうな。そんで第1シーズンは「The Battle for Uber」とあるようにライドシェアサービスのUberを扱ったものになっている。 こういう、つい最近の出来事を映像化したTVシリーズおよびTVムービーって、ひと昔前ならLIFETIMEかBETあたりが女性が主人公のスキャンダラスな実録もの作品をよく作ってて、政治的なテーマのものはHBOの得意とするものだったと思うが、ここ数年は配信プラットフォームの台頭の影響かいろんなところで制作されるようになって、この作品のほかにもセラノスの血液検査詐欺を扱った「The Dropout」とか、Netflixの「タイガーキング」をさらにベースにしたPeacockの「JOE vs CAROLE」とか、もう何でも映像化されるようになった感じ。しかしベンチャー企業の成功と失敗の話なんて、みんなそんなに目にしたいかね? そしてUberといえば、日本
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「AFTER YANG」鑑賞
映画評

「AFTER YANG」鑑賞

デビュー作「Columbus」が素晴らしかったコゴナダ監督の長編2作目。アメリカでは劇場公開とあわせてSHOWTIMEで配信という変則的なリリース形態で、仕方なしにゴニョゴニョしてSHOWTIMEに加入することに。以下はネタバレ注意。 舞台は未来。テクノと呼ばれるヒューマノイドが普通に家庭で暮らす時代。ジェイクとキラの夫妻は、中国から養子に迎えた娘のミカの兄代わりとして、中国文化に詳しい「ほぼ新品」のテクノであるヤンを家族の一員として迎えていた。しかしある日ヤンが作動しなくなり、ジェイクは彼を元に戻そうと奮闘することになる。元の売り場でヤンを直せないことを知った彼は非正規の修理人に頼み込むが、そこで彼はヤンが今までの生活のメモリーバンクを備えていることを知る。そのメモリーバンクを開いたジェイクは、ヤンの意外な記録を知るのだった…というあらすじ。 原作となった短編小説があるそうで、内容は「Columbus」に比べると意外なくらいにSFしているのだが、派手なアクションなどがあるわけではなく、家族の一員の喪失とその思い出を中心にしたしんみりとした話になっている。家族に迎えられたヒューマノ
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「OLD HENRY」鑑賞
映画評

「OLD HENRY」鑑賞

前知識なしで観た、ティム・ブレイク・ネルソン主演のウェスタン。以下はネタバレ注意。 舞台は1905年のオクラホマ。人里から遠く離れた荒地に息子と住む農民のヘンリーは、瀕死の男が倒れているのを発見し、さらにその近くに大金が入った袋があるのを見つけ、男と袋を家に持ち帰る。男を拘束しつつも息子とともに介抱するヘンリーだったが、彼を探して保安官と称する三人の男が彼のもとにやってくる。男のことは知らないとヘンリーは答えるものの、彼を疑う男たちによってヘンリーの家は襲撃される。こうしてヘンリーは銃を手に取って戦うことになるのだった…というあらすじ。 ヘンリーが謎めいた過去を持っていることは最初から示唆されていて、まあいわゆる「銃を捨てた老ガンマン」っぽいな、というのは大体察しがつく。妻が亡くなり子供とともに細々と暮らしているものの、やがてまた銃を持って戦うことになる…という展開はイーストウッドの「許されざる者」まんまでクリーシェじみているとは思うものの、そういう話の展開って個人的には嫌いではないですよ。そして肝心のヘンリーの過去についてはちょっと意外な事実が明かされ、設定の巧みさには関心してし
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「TITANE」鑑賞
映画評

「TITANE」鑑賞

昨年のカンヌでパルムドールとったそうな。邦題「TITANE/チタン」で4月公開。「RAW」のジュリア・デュクルノー監督作品。以降はネタバレ注意。 プロットはあってないようなものだけど、子供の頃に事故によって側頭部にチタンのプレートを埋め込まれたアレクシアは、大人になってショウガールとして人気を博していたが、その一方では近寄ってきた男性を刺し殺す連続殺人鬼でもあった。ある晩、目の前に現れた車に乗り込んだ彼女はその車と性行為をして、子供を身籠ることになる。やがて彼女は指名手配されることになり、逃避行中に彼女は髪を切って性別を偽り、長らく行方不明になっていた男性のふりをする。そしてその男性の父親である消防団長は何も言わずにアレクシアを受け入れ、消防署における彼女(彼)の奇妙な親子生活が始まるのだった…というあらすじ。 たぶんあらすじ読んでも意味わからないと思うし、実際に映画を観てもプロットが把握できないので、あまり深く考えないほうが良いでしょう。車とセックスという要素はクローネンバーグの「クラッシュ」を必然的に連想させるもので、腹の大きくなったアレクシアが乳首から母乳の代わりにモーターオ
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「KIMI」鑑賞
映画評

「KIMI」鑑賞

引退発言は遠い昔のスティーブン・ソダーバーグによる、「NO SUDDEN MOVE」に続くHBO MAXオリジナル映画。 まんまアマゾンの「アレクサ」である架空のスマートスピーカー「KIMI」をテーマにしたもので、KIMIはAIのアルゴリズムとかで人の音声による命令を認識するのではなく、実際に人間が音声を(あとから)聞いて、適切な修正を加えることでより正確さを高めている、スタートアップベンチャーの主力製品ということらしい。当然プライバシーもへったくれもないのだけど、顧客は満足しているそうな。 主人公のアンジェラはKIMIに修正を施す敏腕プログラマーだが、女性が襲われている現場のものと思わしき音声をKIMIの録音データから聞いてしまう。同僚から機器の識別コードを入手した彼女は被害者の身元を特定し、このことを会社に報告しようとする。しかし警察と関わることを嫌った会社の社長により、逆にアンジェラの身が狙われることに…というあらすじ。 アンジェラはある理由により広場恐怖症(外出恐怖症)になっており、人とのやりとりはできるものの自分の部屋(すんごくデカい)からは出ることができないという設定
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「ナイトメア・アリー」鑑賞
映画評

「ナイトメア・アリー」鑑賞

日本では3月25日公開。これアメリカではiTunesのようなTVODで出る前に、HULUおよびHBO MAXのようなSVODで配信されるという実に珍しい提供ウィンドウになってるのは何故だろう?すいませんが以降はガッチリネタバレするので注意。 全く前知識を持たずに観たのだが、これギレルモ・デルトロのオリジナル脚本ではなくて1946年の小説が原作で、1947年にいっかい映画化されてるのか。ホルマリン漬けの胎児などが飾られた、旅する見世物小屋の物語、というのはいかにもデルトロが好きそうな題材だが、いわゆるフリークス的な人たちは出てこないで、せいぜい小人のパフォーマーくらい。前作「シェイプ・オブ・ウォーター」で見せ物ではないにせよ半魚人が出てきたのに比べて、ちょっと控えめにしてるのかなと思ったよ。 そして話のキモとなるのは降霊術というか読心術の見せ物だが、これも勝手に心霊ホラーになるのかな…と思ってたら全く違って、トリックを用いて上客を騙すイカサマ男が主人公の物語であった。だから内容はホラーでなくサスペンスになるのかな。デルトロにしてはずいぶん地に足のついた設定だな、と思ったらimdb情報
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「THE FALLOUT」鑑賞
映画評

「THE FALLOUT」鑑賞

HBO MAXのオリジナルムービー。SXSWに出品されたものを買い付けたらしい。 アメリカ名物となった学校の銃撃事件をテーマにしたもので、高校生のヴァダは学校のトイレにいたところ、何者かが学校で銃を乱射するのを耳にする。同じトイレにいたインフルエンサー女子のミア、そして逃げ込んできた男子生徒のクイントンたちと一緒に個室に逃げ込み、彼女たちは難を逃れるものの、クイントンの兄を含む多くの生徒たちが犠牲になってしまっていた。そしてヴァダたちは事件のトラウマを抱えながらも日常生活に戻ろうとする…というあらすじ。 学校の銃撃事件を扱った映画といえばガス・ヴァン・サントの「エレファント」などがあるが、あれが事件に至るまでの過程を描いていたのに対し、こちらは銃撃事件が冒頭で(画面外で)起き、題名通りその後遺症(fallout)を描いたものになっている。 いちおうヴァダはセラピストのもとに通ったり、破裂音に対して過敏になったりしているものの、事件に対して真正面から向き合うようなことはなく、ミアの家に遊びに行ったりクイントンと遊んだりしてまったり過ごし、家族も気を遣ってくれるもののやっとこさ学校に
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「PEACEMAKER」鑑賞
海外テレビ番組

「PEACEMAKER」鑑賞

昨年公開された「ザ・スーサイド・スクワッド」のスピンオフTVシリーズで、その名の通りジョン・シナ演じるピースメーカーを主人公にしたもの。おれよく考えたらピースメーカーの出てくるコミックってそんなに読んだことなく、80年代のクロスオーバー「THE JANUS DIRECTIVE」くらいかな…90年代のミニシリーズ「L.A.W.」に登場したのは2代目なのか…彼をベースにした「ウォッチメン」のコメディアンのほうがずっとよく知られてるキャラクターじゃないだろうか。そんなメジャーなキャラじゃないのよ。 シリーズの内容は劇場版の続きになっていて、ラストでしぶとく生きていることが判明したクリストファー・スミスことピースメーカーが回復して病院から抜け出すものの、アマンダ・ウォラーの配下のエージェントにすぐ見つかり、彼らが遂行している謎のオペレーションの手伝いをさせられるという内容。 劇場版ではヒール的な役割だったもののタフなバッドアスといった感じだったピースメーカーだが、こっちではもっと彼のダメな部分が強調されてて純然たるコメディになってます。ジェームズ・ガン作品でいえば「スクワッド」よりも「スー
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「NAOMI」鑑賞
海外テレビ番組

「NAOMI」鑑賞

DCのコミックを原作にしたThe CWの新シリーズ。 主人公のナオミ・マクダフィって、マーベルで長年仕事をしていたライターのブライアン・マイケル・ベンディスが数年前にDCに移ってきてから生み出したキャラクターで、アメコミファンのあいだでも知名度はそんなに高くないんじゃないかな。個人的にベンディスの作品が好きでないことは以前に書いたが、マーベルではヒーローよりもヴィランの描写に偏重気味であった彼のライティングも、ヒーローが神々しいDCにおいてはそれが中和されて、思ったよりも良い作品を出していると思うのです。 その彼による「NAOMI」は6話のリミテッドシリーズとして始まり、アメリカの田舎町に住む心優しい少女ナオミが、自分に秘められたパワーが覚醒したことで、自分の生い立ちの秘密に迫っていくという内容だったような。スーパーヒーローとして目覚めたナオミ(別名パワーハウス)は頑丈で空が飛べてエネルギーブラストを発射することができるという実に無敵のキャラクターで、なんかベンディスの「ぼくのかんがえた最強キャラ」といった感じ。とはいえ大御所のベンディスのゴリ押し(?)により最近はジャスティス・リ
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「WHAT DO WE SEE WHEN WE LOOK AT THE SKY?」鑑賞
映画評

「WHAT DO WE SEE WHEN WE LOOK AT THE SKY?」鑑賞

良い評判を目にしていたジョージア(アメリカじゃないよ)の映画。 舞台はジョージアの街(クタイシ?)。ワールドカップの放送に人々が期待するなか、ギオルギとリサという男女が街中で出会う。1日のうちに何度か出会ったふたりは、次の日にカフェで会いましょうと約束をして別れる。しかしその晩、ふたりは悪い呪いをかけられ、外見をまったく違う人のものにされてしまう。それでも約束通りカフェに向かうふたりだったが、お互いの外見が異なっているために気づかず再会はできなかった。さらに呪いの影響で職を変えることになったふたりは、ごく近くの場所で働くことになるものの、それでもお互いの正体には気づかず…というあらすじ。 あらすじだと災厄がふりかかってきた恋人の物語のように聞こえるが、全くそんな内容ではなくて、外見が変わった(異なる役者が演じている)ギオルギとリサがそのまま普通に暮らし、また接近していくさまが淡々と描かれている。呪いをかけたのは誰かとか、解くにはどうするのかといった展開は全くなし。 2時間半の長尺だが、子供たちがサッカーをして遊んでいる光景とか、野良犬がサッカー中継を観る話とかに多くの時間が割かれ
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「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」鑑賞
映画評

「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」鑑賞

観た人はご存知のようにこれ出オチが重要な映画なので、出演者について語るとネタバレになってしまうのよな。というわけで以降は完全にネタバレがあるものとして注意してください。そして感想をざっと。 * 前作の終わり方からも想定されてたように、話のベースになってるのは原作の「ONE MORE DAY」のストーリーラインか。以前に書いたようにあれコミックは評判悪くてライターのJM・ストラジンスキー自身も不満を述べてるような代物だが、あれが映像化されてクレジットで謝辞も捧げられているストラジンスキーの心中はいかなるものだろう。尤も原作と違ってドクター・ストレンジを使うことで「オールリセット!」の過程はもっとマイルドになってたけど。 * あとはマルチバースの概念が登場することから、原作の「スパイダーバース」に負うものも大きいな。ライミ版とアメイジング版だけではなく、アニメ版「スパイダーバース」も観ておいたほうが楽しめますね。 * 個人的に、現在のアメコミ映画の(長い)トレンドはサム・ライミのスパイダーマン3部作から始まったと考えているので、あの潤沢な資産をきちんとリスペクトしたうえでリソースと
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「SLUGFEST」鑑賞
海外テレビ番組

「SLUGFEST」鑑賞

新型コロナウィルスの影響により、アメリカでは数年前まで言われていた「ピークTV」のピークが過ぎて以前ほど大量のテレビ番組が作られなくなったような気もしますが、その一方ではNETFLIXに負けじといろんな配信サービスが立ち上がっているような?そんななかで知ったのがROKUチャンネルというサービスでして、名前から分かるようにROKUが運営している配信サービスなのだそうな。ROKUって日本では展開してないので知名度低いが、NETFLIXなどをテレビで観られるようにするセットトップボックスのブランド。よってROKUチャンネルってROKUのデバイスでしか観られないんだろうな、と思っていたら普通にブラウザ経由でログインできてしまった(日本からは要VPN)。 作品の品揃えはお世辞にも豪華とは言えず、一昔前の映画が揃っている印象だが、数少ないオリジナル番組のなかで観たかったのがこの「SLUGFEST」。アメコミの二大出版社であるDCとマーベルのライバル関係を追ったドキュメンタリーで、同名の書籍をベースにしているらしい。 「SLUGFEST(殴り合い)」という題名ではあるが、アメコミの歴史をちょっと
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ドクター・フー「Eve of the Daleks」鑑賞
海外テレビ番組

ドクター・フー「Eve of the Daleks」鑑賞

「ドクター・フー」の新年特番でございます。 2021年には「FLUX」と名付けられた全6話のミニシリーズ的なシリーズ13も放送されて、このブログでは取り上げなかったが全てのエピソードを観ましたよ。でもね、これ欧米のメディアでも言われている話だが、13代目ドクターの話って、なんか面白くないのよ。とはいえ初の女性ドクターを演じるジョディ・ウィテカーの演技は普通に素晴らしくって、ずっとドクターを演じていても構わないくらい。問題はショウランナーも兼ねるクリス・チブナルの脚本にあるわけで、番組をどういう方向に持っていきたいのかよく分からんのよな。決して悪いエピソードがある訳ではないものの、未来の女性ドクターが登場したりキャプテン・ジャック・ハークネスが再登場したりする一方で、そこらへんの伏線が全く回収されないままドクターにまつわる新しい設定が紹介されたりするのでどうも消化不良の感が強いのです。 昨年の「FLUX」も、ドクターを狙う新しい敵・星を喰らい尽くす謎の現象・嘆きの天使たち、という興味深い設定を持ち出してきたのに、なんか相乗効果が出たわけでもなく登場人物だけやけに多いままごちゃごちゃに
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謹賀新年
雑記

謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。おれ年男だよ今年。 2021年は2020年よりもマシな年ではありましたが、それでも前年の影を引きずっている年であったような。今年もその状態が続くのか、それとも改善するのか悪化するのかよく分かりませんね。 最近は50歳でアーリリタイアなりセミリタイアして、つつましく趣味に生きていきたいとよく考えるようになったのですが、はたしてそううまく行くかどうか。現在は映画も海外ドラマも、さらにはアメコミもサブスクリプションサービスが充実していて、残りの人生それ消化していっても悪くはないな、と思う一方でサービス乱発によるサブスク疲れみたいなものも感じているので、そういうのとは関係ない趣味を1つ持たないといけないかな、と漠然と考えております。外国語とかプログラミングとか。 低山登りも好きで、昨年はコロナ禍にも関わらずいろんな所に行ったけど、いずれ体力的にマズい状況に陥るかもしれないからこないだ山岳保険にも入りましたよ。登山に限らずも、独り身なので緊急時の連絡体制の確保とかがこれから大切になってくるのかな。 とまあオッサンくさいことを書きましたが、気楽に行動でき
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映画評

2021年の映画トップ10

今年は去年に比べると劇場に足を運ぶ回数も多くなり、いわゆる大作映画を大きなスクリーンで観られる機会も多かった一方で、そんなに心に残った作品はなかったような…「DUNE」とか「ノー・タイム・トゥ・ダイ」とか。むしろ例年以上に(あの手この手を使って)配信で視聴したインディペンデント系の小品のほうが記憶に残るものが多かった年でした。その一方でオチどころか観たこと自体も忘れてる作品もあったりして、これ自宅で「ながら視聴」してしまう弊害かなあ。来年はもうちょっと気を引き締めて映画を観ようと思うのです。 以下は順不同。 「The Climb」 1月に観た作品は内容を忘れがちなのでこういうリストで損をするのだが、中年男ふたりのバディコメディとして楽しめる出来になっていた。 「Judas and The Black Messiah」 邦題「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」。これ日本では劇場公開しなかったんだっけ?史実をどこまで正確に描いているかは置いといても、主役のふたりのパワフルな演技が見られて満足。 「Never Rarely Sometimes Always」 邦題「17歳の
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「AZOR」鑑賞
映画評

「AZOR」鑑賞

アルゼンチン・フランス・スイス合作の映画。いろいろ高い評価を得ているので観てみた。 舞台は1980年、軍事政権下のアルゼンチン。銀行家のイヴァンは、謎の失踪を遂げた同僚の後任として妻とともにブエノスアイレスを訪れ、国の富裕層を相手に金融の話をしていく。人や物資だけでなく競走馬までもが消え失せるこの国において、イヴァンは金持ちたちの欲と闇を目にするのだった…というあらすじ。 いちおうスリラーという立て付けだが派手なアクションがあるわけでもなく、一見きちんと管理されているような社会の裏側で蠢く人々の欲望を主人公が目にしていくという内容。主人公に紹介される運転手の名前がダンテというあたり、地獄めぐりを示唆しているのかしらん。聖職者のオッサンが敬虔なようでいちばん強欲だったりします。 右も左も分からないままブエノスアイレスにやってきたイヴァンは、失踪した同僚の残した手がかりをもとに物事の本質に迫っていくわけだが、同僚が普通の銀行員だったのに対してイヴァンはプライベート・バンカーなのでクセのある顧客の取り扱いに慣れている、という設定だったかな? スイス出身の監督アンドレアス・フォンタナは
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「Mother/Android」鑑賞
映画評

「Mother/Android」鑑賞

クロエ・グレース・モレッツ主演の米HULUオリジナルムービー…のようだけど来月にはNETFLIXで日本でも観られるみたい。 舞台は近未来、人間そっくりのアンドロイドが開発され、召使いとして人間に奉仕している世界。しかしある日世界中を怪電波が襲い、アンドロイドたちは自我を持って人間たちを襲い始める。その直前にボーイフレンドのサムとの子供を妊娠してしまったジョージアは、臨月の身になりながらもボストンを目指してサムと危険地帯の横断を試みるのだった…というあらすじ。 人間に敵対するアンドロイド、ということでSF的な要素があるかと思いきや意外なくらいに無し。ありがちなサバイバルもので襲ってくるのはゾンビでも怪物でも宇宙人でも差し替え可能、といった内容。いちおうアンドロイドが人間の感情を学んでうんたら、という展開もあるものの大して面白くない。せめて「ターミネーター」ばりのアクションがあれば良かったのだが、悲しいかな予算のなさが顕著で顔に機械をひっつけたくらいの役者が追いかけてくる程度。 主人公が妊婦という設定もあまり活かせてなくて、せっかく安全なキャンプに一度はかくまってもらったのにサムの身
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「マトリックス レザレクションズ」鑑賞
映画評

「マトリックス レザレクションズ」鑑賞

おれ「マトリックス(無印)」好きなのよ。社会人なりたての時にワーナーの試写で何の前知識もないまま観て、これグラント・モリソンの「THE INVISIBLES」じゃん!と勝手に興奮し、メカニックデザインがジェフ・ダロウで、ストーリーボードがマーベルでコミック描いてたスティーブ・スクロースだったりと、MCUもDCEUもライミ版スパイダーマンも無かった時代にアメコミ映画にいちばん近い映画だったんじゃないかな。続編の展開はちょっとアレでしたが。 それで今回の18年ぶりの新作、いわゆるネタが尽きたあとのリサイクル的な作品かな…と思っていたらかなり楽しめる作品だった。ラナ・ウォシャウスキーに好き勝手やらせたような内容で、リメークでもソフトリブートでもなくガチの続編として作られており、約20年前の役者が若々しかった頃の映像をふんだんに使うことも厭わない。前半は特にメタな出来で、三部作をゲームとしてカジュアルに批評し、ついでにワーナー・ブラザースにも言及する悪ノリっぷり。20年前は仮想現実というと「コンピュータープログラムの世界」というイメージだったが、最近は「フリー・ガイ」もそうだけど「ゲームの世
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「LANDSCAPERS」鑑賞
海外テレビ番組

「LANDSCAPERS」鑑賞

HBO/SKYのミニシリーズ。 現実にあった殺人事件をベースにしたもので、スーザンとジョージ・エドワーズはフランスに15年住んでいたものの貯金が底を尽きかけていた。そしてクリストファーが彼の養母に電話でふと漏らした情報から、実はふたりが15年前にスーザンの両親を射殺し、庭に埋めていたらしいことが判明する。こうしてイギリス警察の要請により帰国したスーザンとジョージはすぐに逮捕され、警察の尋問を受けるのだった…というあらすじ。 現実のスーザンとジョージは今でも罪状を否認しているそうだけど、そういう人たちの映像化権をどうやって獲得したのかはよく分からん。いわゆる流行りの犯罪実録ものというよりも、どことなく浮世離れした夫婦が主人公のブラックコメディーになっていて、素人による犯罪がテーマという点では「ファーゴ」に似てるかな。スーザンは映画のメモラビアにお金を浪費するのが好きで、ジェラルド・ドパルデューと友人だと信じ込んでいる不思議ちゃんタイプ。ジョージは金のことで神経をすり減らしているがスーザンには頭があがらない。そんな彼らから事件の真実を聞き出そうとする警察も間の抜けたスタッフが多くて捜査
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「ラストナイト・イン・ソーホー」鑑賞
映画評

「ラストナイト・イン・ソーホー」鑑賞

エドガー・ライト、次作は60年代のブリティッシュ・ホラーにオマージュを捧げた作品になる、みたいなことをずっと言っていて、まさにその通りの作品を作り上げたという感じ。前作「ベイビー・ドライバー」の元ネタがライトの監督したミント・ロワイヤルのミュージックビデオだとしたら、こっちの元ネタは「グラインドハウス」用に作ったフェイクのトレーラー「DON'T」になるのかな。 いろいろ現代的な味付けがされているとはいえ、かなり率直に「60年代ポップカルチャーにオマージュを捧げたホラー」になってるので、他に何を読み取れば良いのか…。冒頭はファッション業界を舞台にした女性同士のドロドロした物語になるのかな、と思ったら舞台が60年代に移ったことで前半は「パフォーマンス」「狙撃者」っぽいギャングスターもの、後半は「赤い影」のようなサイコサスペンスものになっていた。 役者も60年代に活躍した面々を揃えていて、相変わらず渋いテレンス・スタンプとか、これが遺作となったダイアナ・リグとか。リグは「EXTRAS」とか「ドクター・フー」に出演したときは結構老けちゃったなと思ったけど、今作では重要人物を元気に演じていて
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