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「FOR MADMEN ONLY」鑑賞
映画評

「FOR MADMEN ONLY」鑑賞

個人的に興味深いドキュメンタリーを観たので、忘備録的に感想を書いておく。 インプロビゼーション・コメディ(即興コメディ)の草分けとして知られるコメディアン、デル・クローズの生涯を紹介したもので、俺もこの人については全く知らなかったのだけど、ビル・マーレイやボブ・オデンカーク、ジョン・ファブロー、アダム・マッケイ、ティナ・フェイ、エイミー・ポーラーなどといった現代のアメリカン・コメディを代表する人々の多くは彼の教えを受けて育ったのだそうな。 カンサス出身のクローズは若くして家を出て、セントルイスでマイク・ニコルズやエレイン・メイなどと一緒に即興劇団で演じるようになるが、ニコルズとメイが売れてニューヨークに移ったために、それからシカゴを経由してサンフランシスコに移る。そこの即興劇団「ザ・コミッティー」において長時間に渡る即興コメディを発明し、それを「ハロルド」と名付ける。それからシカゴの有名なセカンド・シティでジョン・ベルーシなどをコーチするものの、彼らは「サタデー・ナイト・ライブ」に引き抜かれてしまう。酒もドラッグもやってた破滅型芸人であるクローズはセカンド・シティの管理人とケンカし
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「Hit-Monkey」鑑賞
海外テレビ番組

「Hit-Monkey」鑑賞

米HULUのオリジナルアニメシリーズ。マーベルのコミックを原作にしたもので、主人公のヒットモンキーはダニエル・ウェイとDalibor Talajićが生み出したキャラクターらしいが、恥ずかしながら全く知らんでした。自分のミニシリーズのほかに「デッドプール」なんかのコミックに登場してたそうな。 舞台は日本。陽気なアメリカ人ヒットマンのブライスは何者かに依頼されて、選挙への出馬を控えていた高原という革新派の政治家の暗殺を依頼される。暗殺自体は上手く行ったものの、ブライスは雇い主に裏切られて襲撃され、傷ついた身で山奥へと逃げ込む。そこの温泉に浸かる猿たちに看病された彼は、彼に特に興味を持った若い猿と親密になるものの、ブライスの追手たちが山にやってきて彼と猿たちを皆殺しにしてしまう。唯一残った若い猿はブライスの銃を手にして追手たちに復讐を遂げ、そして突然彼の前に現れたブライスの幽霊とともに、物事の真相を明かそうと山を降りて東京に向かうのだった…というあらすじ。 宣伝用写真とかを見るとスーツを来たモンキーが銃を手に暴れまくるような印象を受けるが、劇中のモンキーはもっと繊細な性格で、自分の投げ
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「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」鑑賞
映画評

「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」鑑賞

かなり期待しないで観に行ったつもりだが、やはりダメだったでござる。以降はネタバレ注意。 カーネイジが登場することは前作のラスト、というかヴェノムの映画が作られた時点で確定路線だったのだろうが、おれあのキャラ嫌いなのよな。元来ヴィランだったヴェノムが1990年代初頭に、当時のグリム&グリッティなコミックの流行に乗って人気が出たために「リーサル・プロテクター(劇中でも言及されてましたね)」としてのアンチヒーロー的な立場になってしまい、ヴィランとして使えなくなったので代わりに登場したのがカーネイジ。当時の流行を反映した残虐キャラで、あまり深みのあるキャラでは無かったと思うが当時のマーベルは大々的に売り出して、12パートのストーリーライン「MAXIMUM CARNAGE」とか打ち出してたけど長いだけでグデグデになってた覚えが。このバブル末期的なイベントが、数年後のマーベル倒産の予兆だった、と見なすのはそんなに間違ってないと思うのです。 んで映画の方はちょっと不思議な構造をしていて、こういうスーパーヒーローものというかアクション作品の続編って、とくにバディ要素がある場合、以下のような話の流れ
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「ZOLA」鑑賞
映画評

「ZOLA」鑑賞

みんな大好きA24が今年配給した映画。ゾーラ・キングという女性が実際にフロリダで経験したという一連の出来事をツイッターで148連投(!)したところバズって、「ローリング・ストーン誌」の記事になって、それがこの映画の元ネタになったものらしい。 デトロイトのレストランで働いていたゾーラは、客として来ていたステファニと意気投合し、彼女に誘われてフロリダのクラブでストリッパーの仕事をして一儲けを計画する。ステファニの彼氏のデレク、および彼女の友人の「X」とともに車に乗ってフロリダに到着したゾーラだが、Xは実はステファニのポン引きであり、ストリッパーだけでなく売春の仕事をゾーラとステファニに強制してくる。最初は断ったゾーラだが、Xに脅されて仕方なしに客の待つホテルにステファニとともに向かうことに…といったあらすじ。 上記のローリングストーンの記事によるとXのモデルになった人物はのちに人身売買の容疑で逮捕されてるようで、話の展開はサスペンス的ではあるものの、映画の作りはもっと「アフター・アワーズ」みたいな夜のドタバタを描いあブラックコメディっぽいものになっている。35ミリフィルム(たぶん)で撮
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「Yellowjackets」鑑賞
海外テレビ番組

「Yellowjackets」鑑賞

米SHOWTIMEの新作シリーズ。日本でもU-Nextでやるそうで。 2つの時代の物語が錯綜する内容になっていて、1つは1996年、もう1つは2021年の現代。1996年にニュージャージーの高校の女子サッカーチームが全国大会に出場するために遠征するものの、乗った飛行機が墜落して選手たちはオンタリオの雪に覆われた原野で19ヶ月ものあいだサバイバル生活を強いられることになる。そして2021年、大人になった彼女たちは平凡な生活を送っているように見えたが、原野で行われたことについて彼女たちは大きな秘密を抱えていたのだった…というのが大まかなあらすじ。 あらすじは「LOST」っぽいけどレビューとかでは「蝿の王」と比較されていて、文明から隔絶された原野において少女たちが蛮族のように振る舞い、反乱者を殺して食べていたことが示唆されている。救助されて文明に戻ったあとも彼女たちは原野で行ったことを秘密にしていたものの、それを詮索するレポーターが現れたり、更生施設に入っていた仲間が戻ってきたことでいろいろ秘密が明かされていくという展開になるのかな。 女子版「蝿の王」って数年前から映画化の話があって、
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「エターナルズ」鑑賞
映画評

「エターナルズ」鑑賞

思ったことを雑多に書いていく。以降はネタバレ注意。 * 個人的に原作コミックにあまり思い入れはない。ジャック・カービーの作品としてもキャリア的にどちらかといえば後期のもので、60年代〜70年代前半に狂ったようなペースで名作を創出していたのに比べれば少しトーンダウンした作品、という印象があるかな。 * いきなり話はずれるが、ジャック・カービーの神話というか神に対するアプローチは非常に興味深いものがあって、「ソー」は北欧神話のアスガルドの神々をSFテイストを加えて描き、それらの神々にとって代わる新しい神々としてユダヤ教の影響が色濃い「ニュー・ゴッズ」をDCで作った。そのあとインカ文明のアートの影響を受けつつ「エターナルズ」を創作した、ということになるのかな。キャリアを通じて神とは何か、を問いただした作家であった。 * 原作の「エターナルズ」の重要なキャラクターはやはり、人類を裁くために地球にやってきた巨大な創造主ことセレスティアルズだが、映画版では話をもっと人気的なスケールにするためかセレスティアルズは1〜2体しか登場せず、エターナルズにより焦点をあてた内容になっている。まあ超巨
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「THE OUTLAWS」鑑賞
海外テレビ番組

「THE OUTLAWS」鑑賞

THE OFFICE」のスティーブン・マーチャントが脚本・監督のBBCの新シリーズ。 舞台はブリストル。万引きや詐欺、買春といった軽罪で逮捕された7人の老若男女が懲罰として社会奉仕活動を行うように命じられ、廃屋の清掃を行なわされる。様々な経歴を持った彼らは最初はよそよそしかったものの、やがて徐々に打ち解けていく。しかしそのなかの少年がギャングから奪った大金をそこに隠し、それを他の人たちが見つけたことから、彼らは知らぬ間にギャングに狙われることになり…というあらすじ。 題名こそ「アウトロー」だが、主人公の男女7人はみんな軽微な罪で逮捕されたので収監されずに自宅に住み、仕事にも行くことができるという設定。冴えない弁護士や父親から会社を継いだ2代目社長、セレブのインフルエンサー、厳格な両親のもとで育ったためストレスで万引き癖がついた少女など、多様な悩みをもった主人公たちのやりとりや、彼らの家族の話などが語られていく。マーチャントの作品にしてはコメディ色は意外と薄めで、家族ドラマっぽい感じもするが前述したようにギャングも絡んでくるのでサスペンスの雰囲気もあり、これからどういう展開になってい
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「THE SHOW」鑑賞
映画評

「THE SHOW」鑑賞

自分のコミックの映画化はことごとく貶していたアラン・ムーア先生、ついに自ら脚本を書き上げたのでございますよ。以降はネタバレ注意。 ムーア作品なので舞台は当然の如くノーサンプトン。そこに潜伏しているらしいジェームスという男を探しに、フレッチャーという探偵が街へとやってくる。しかし前日にジェームスはパブの階段から落ちて死んでいた。彼が持っていたネックレスをフレッチャーは探していたのだが、ジェームスの死体には見当たらなかったことからフレッチャーはノーサンプトンに滞在して捜査を続けることにする。そして彼は街の奇妙な住人たちに次々と出会っていく…といったあらすじ。 以前に公開された「SHOW PIECES」の続編というか本編的な扱いだが、あっちを観てなくても大丈夫、というか全部観ててもストーリーが分からないっす!まあ短編でいろいろ意味不明だった点についてこちらで一定の解答が出されていて、それについては満足する結果にはなっていたが。ジャーナリストのフェイスは死んだわけではなく臨死体験をしていて、一方のジェームスは実際に死亡している、彼らの辿り着くナイトクラブは一種の地獄のようなところで、夢の中
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「SHOPLIFTERS OF THE WORLD」鑑賞
映画評

「SHOPLIFTERS OF THE WORLD」鑑賞

日本では「ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド」の題で12月に公開。日本の宣伝では実際にあった事件に基づいた映画であるように書かれてるところもあるが、冒頭でも「Based on true intentions」と出てきて実話とは書いてない。おそらくちょっとした事件をいろいろ脚色したものなんだろう。 舞台は1987年のコロラドはデンバー。イギリスのニューウェーブバンドのファンであるクロエは、なかでも一番好きなザ・スミスが解散したことを知って大きなショックを受ける。そんな彼女の友人で、レコード店で働くディーンはクロエのためにとその晩に地元のラジオ局に向かい、ヘビメタばかりかけてるDJに銃をつきつけてスミスの曲を流し続けるように命令する。そして友達とパーティーに出かけていたクロエはディーンのやったことを知って…というあらすじ。 ストーリーは比較的シンプルで、ラジオからスミスの曲がずっと流れるなか、クロエたちティーンの一晩の出来事が描かれる内容になっている。将来のこれからの進路に悩んだり、自分のセクシャリティに気づく若者とか、まあありがちな登場人物ばかりですかね。スミスのファンはベジタリ
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映画評

「DUNE/デューン 砂の惑星」鑑賞

俺はデビッド・リンチ版「デューン」が好きである。批評家ばかりか監督自身、さらにはホドロフスキーまでがディスってる作品だが、冒頭のお姫様が物語を語り始めるところからトトのサントラから最後のクレジットまで、唯一無二の雰囲気を持ったSF映画だと思ってるし、アラン・スミシー名義(だっけな)の延長版とかも楽しんだクチである。リンチの映像をほかの監督の作品と比べるのも野暮だと思いつつも、今回の映画化はついリンチ版と頭のなかで比べつつ観てしまったよ。リンチ版はアトレイデス公爵の歯が抜かれるシーンとか、子供の自分にはずいぶんトラウマになりましたが、今回のはそこらへんがずいぶんソフトな表現になってましたね。 そして以下はネタバレ注意…と言いたいところだが原作をかなり忠実に映像化してるので、どこがネタバレになるのか判断が難しいところである。原作に比べて違うのはダンカン・アイダホの活躍シーンが多いとか、あるキャラが女性になってるといったところくらいか。原作を読んだのはかなり前とはいえ(石森章太郎の挿絵だったころ)、次はどうなるんだろうと思いながら観たというよりも、あーここはこう撮ったのね、と確認しながら観
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「HELP」鑑賞
映画評

「HELP」鑑賞

「キリング・イヴ」でブレークして、「フリー・ガイ」が大ヒット、そして今度は「最後の決闘裁判」に出演と絶好調のジョディ・カマーが主演したチャンネル4のTVムービー。以下はネタバレ注意。 イギリスでのCOVID-19パンデミックをテーマにしたもので、粗野な家庭の出身のサラはリバプールのケアホームで介護士として働くことになる。そこは主に老人たちが住むケアホームだったが、若年性認知症のトニーも住んでおり、サラは彼と仲良くなっていく。しかしイギリス全体にパンデミックが襲いかかり、ケアホームにおいても感染者が増えて介護士の手がまわらなくなり、サラは絶望的な状況に置かれるのだった…というあらすじ。 ロックダウン下での家族生活を扱った「Together」もそうだったが、イギリスのテレビは時事ネタを映画化するのが早いよな。これは業界全体が小さいからなのか、あるいは脚本家に劇作家が多いので、少人数の物語ならすらっと書けてしまうのだろうか(この作品の脚本家は「ワンダー 君は太陽」などいろいろ書いてるジャック・ソーン)。 この作品も三幕劇のような構成になっていて、前半はサラがケアホームでの仕事に慣れてい
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「Madi: Once Upon A Time In The Future」読了
アメコミ

「Madi: Once Upon A Time In The Future」読了

「月に囚われた男」「ミッション: 8ミニッツ」のダンカン・ジョーンズが、ライターのアレックス・ディ・カンピと組んでストーリーを執筆したコミック。 昨年の6月くらいにキックスターターでクラウドファンディングが始まって、そのときはコロナの給付金(覚えてる?)が振り込まれてたので気前よく30ドルほどのソフトカバー版をプレッジしたのだが、電子書籍ではないから後から送料が50ドルほど上乗せされ、なんだかなーと思っていても発送の連絡が全く来ない。コロナの影響で印刷に手間取っている、というニュースレターは届いてたので仕方なく気長に待ってたら他のアジア地域には届いている、という書き込みを見つけたので問い合わせしてみたら、すまんデータベースが破損したので送れなかった、といういいかげんな言い訳が来た次第。おかげでプレッジしてから実物を手にするまで1年以上待たされることになったよ。しかもこれ出版社がアマゾンでも販売してて、日本でも送料込みで3000円ほどで入手できるようで、待たされて高い送料払ったのは何だったんだよという気分。コミックのクラウドファンディングするのは、データ納品される電子書籍のみに徹したほ
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「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」鑑賞
映画評

「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」鑑賞

題名、「死んでる時間はない」よりも「死ぬ時ではない」という意味だった。以降はネタバレ注意。 * ダニエル・クレイグ版ボンドの最終作品ということで、007映画にしては珍しく彼の今までの4作のストーリーをかなり引き継いだものになっているほか、「ドクター・ノオ」を意識したオープニング・クレジットからあの曲が流れるエンドクレジットまで、今までの007映画のオマージュが散りばめられた内容になっている。終盤の敵基地でのアクションは「2度死ぬ」か「私を愛したスパイ」、「ダイ・アナザー・デイ」あたりを連想させましたね。 * そもそも前作「スペクター」でクレイグが降板する見込みがあったわけで、「アストン・マーティンに乗ってボンドは女と去る。あとは知らね。」というあの結末に、無理して続きをつけた感がなくもない。よって今回も続けてレア・セドゥがボンドガールを演じるという異例の展開になっている。以前は作品ごとにヒロインを取り替えてもお咎めなしだったのが、映画業界的にそれはどうよ、という流れになってきていて、「ミッション・インポッシブル」もそれの辻褄あわせにやけに時間を割いていたな。まあ前作のヒロインが続
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「クライ・マッチョ」鑑賞
映画評

「クライ・マッチョ」鑑賞

HBO MAXが半額セールやってたのでまた加入した。まあ「デューン」も「マトリックス」も劇場に観に行くつもりなのであまりメリットはないのだが。クリント・イーストウッドの映画って個人的に波長が合わないところがあって、最近の「リチャード・ジュエル」とか「運び屋」は観てません。 91歳にしてイーストウッドが監督・主演を務めた作品だが、早撮りのスタイルは相変わらず健在で、特に冒頭はガンガン話が進んでいく。元ロデオの花形選手だったマイク→友人の依頼を受けて友人の息子ラフォを探しにメキシコに行く→息子の母親は裕福だがズボラで息子の居場所を知らない→マイク、すぐさま息子を見つけ出す→マイクとラフォの旅が始まる、という流れ。そもそも91歳の爺さんがそんな危なっかしい依頼を引き受けるか?と言ってはいけないのでしょう。息子の母親がマイクに色目を使ってきたりするので、劇中のイーストウッドというかマイクは60歳くらいの気分でいるのかもしれない。 ドワイト・ヨーカム演じるマイクの友人は冒頭から説明口調でメキシコ行きを依頼するし、ラフォの母親もテレノベラに出てきそうな紋切り型の金持ちメキシカン、ラフォは育った
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「ファウンデーション」鑑賞
海外テレビ番組

「ファウンデーション」鑑賞

過去にはローランド・エメリッヒが映画化、とかいろんな話の出ていたアイザック・アシモフの「ファウンデーション」がついにApple TV+で映像化。わたくし小学生のときにジュブナイルSFで「鋼鉄都市」を読んで以来のアシモフのファンでして(学校の読書感想文も提出した)、「ファウンデーション」シリーズやR・ダニール・オリヴォーのロボットシリーズなど一通り読んでいるのであります。 それで「ファウンデーション」を映像化するにあたって恐らく一番の問題となることは「話に主人公がいない」ことでして、確かに前日譚の「ファウンデーションへの序曲」と「ファウンデーションの誕生」はファウンデーションの設立に奮闘する心理歴史学者ハリ・セルダンが主人公だし、続編の「ファウンデーションの彼方へ」と「ファウンデーションと地球」はゴラン・トレヴィズが実質的な主人公だけど、このシリーズを世に知らしめたオリジナル三部作(「ファウンデーション」「ファウンデーションと帝国」「第二ファウンデーション」)は基本的に群像劇であり、セルダンの遺したセルダン・プランに沿って銀河帝国滅亡後の暗黒時代を乗り切ろうとするファウンデーションとい
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「MY SON」鑑賞
映画評

「MY SON」鑑賞

地上波放送では史上最低の視聴率を叩き出した東京オリンピックに続いて、米PEACOCKが送る(って前に書いたね)オリジナル映画。クリスチャン・カリオン監督がフランスで撮った「凍える追跡(Mon Garcon)」を自分でリメークしたものだそうな。 舞台は荒凉としたスコットランドの山間部。別れた妻から、彼らの息子がキャンプ場で行方不明になったとの連絡を受けたエドモンドはひとりスコットランドに戻り、元妻や警察から現場の状況や捜査の具合などを聞く。しかしロンドンの警察本部からの謎の圧力により地元の警察の協力が得られなくなったことから、エドモンドは自分で捜査を行い息子を見つけ出そうとするのだったが…というあらすじ。 実のところサスペンスとしてはかなり凡庸なつくりで、TVシリーズの刑事ドラマのほうがもっとプロットが面白くないか?と感じてしまう。主人公が中東で石油ビジネスに関わってることが明かされて、息子の誘拐がそれに関連してるのではないかという話も出てくるものの、なんか中途半端に終わってたし。 じゃあこの作品の特徴は何かと言うと、予告編でも紹介されてるが、主人公のエドモンドを演じるジェームズ・
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「Y: THE LAST MAN」鑑賞
海外テレビ番組

「Y: THE LAST MAN」鑑賞

ブライアン・K・ヴォーン&ピア・グエラによるDC/ヴァーティゴの同名コミックを元にした、HULU/FXの新シリーズ。この著作権はクリエイターに属してるので、DCコミックス作品とはいえワーナー製作ではないみたい。原作が人気作品なのでずいぶん前から映画化の話などがあったものの、TVシリーズ化は主演が変わったり(バリー・キオーガンが演じる予定だった)ショウランナーが降板したりとグダグダしていたのだが、この度やっと完成したことになる。 話のプロット自体は極めてシンプルで、ある日突然、世界中の男性および動物のオスが謎の病気にかかって死んでしまう。世界には女性だけが残されて混乱を極めるものの、なぜかヨリックという青年および彼のペットの雄ザル「アンパーサンド」だけは生き残っていた。この貴重な生き残りであるヨリックの存在はアメリカ政府内でも極秘扱いされ、ヨリックは護衛のエージェント355とともに、彼が生き残った理由を突き詰める旅に出るのだった…というあらすじ。 男性およびオスがみんな死んだ、というのはつまりY染色体を持った生物が絶滅したということで、タイトルはここから来ている。主人公の名前のYOR
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「FROGGER」鑑賞
海外テレビ番組

「FROGGER」鑑賞

地上波放送では史上最低の視聴率を叩き出した東京オリンピックに続いて米PEACOCKが送る、素人参加型のスポーツゲーム番組。日本のコナミが1981年に出したアーケードゲーム「フロッガー」をもとにしていて、あれ日米で人気が高くていろんな機種に移植されてるし、リメークも出たりしてるのでプレーしたことのある人が多いと思うが、タダでも遊べるので興味がある人はどうぞ。 番組では参加者がゲームにおけるカエルとなって、ステージに張られた水に落ちないように、ハスの葉やカメや岩を模したポリウレタンだかプラスチックの上を飛び移ってゴールを目指すのだが、ゲームと違ってステージは縦長でなくて四角い屋内をぐるっと回る感じだし、ステージの種類もいくつかあって宇宙ステージとか海賊ステージなんてのも存在する。それで1エピソードあたり6人の参加者が3つのステージを2人ずつ競い合い、それぞれのステージでの勝者(ゴールまで着かなくても、より遠くまで進んだほうが勝ちとなる)の3人が最終ステージで競い、勝者が賞金1万ドルをゲットするというルールみたい。 とにかく下に落ちないように足場を跳び移って進んでいくゲーム番組、という点
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「FRENCH EXIT」鑑賞
映画評

「FRENCH EXIT」鑑賞

良い評判を聞いていた作品。日本では「フレンチ・イグジット 〜さよならは言わずに〜」の題名で配信スルーだそうな。 裕福な寡婦のフランシスは身勝手な性格で、息子のマルコムを12歳の頃から放任主義で育ててきた。そんな彼女は財産がすぐに底をつくことを銀行より知らされる。財産が尽きる前に死ぬつもりだった彼女は「死ななかった」のでニューヨークのアパートを売り払い、パリにある知人のアパートにマルコムと移り住むことになる。こうして母と息子と猫1匹のパリ生活が始まるのだが、やがて彼らのアパートには様々な人が集まり…というあらすじ。 ヨーロッパを舞台にしたアンサンブルコメディ、という点ではウェス・アンダーソン作品に似てなくもないが、あっちよりも金銭問題とか恋愛関係とかがリアルに描かれていて、もうちょっとアダルトな雰囲気。色彩も当然アンダーソン調ではないが、パリの風景が美しく撮影されていて良いですよ(モントリオールでも撮影したらしい)。パリのウェイターが横柄なところもちゃんと描写されている。 題名の「French Exit」というのは、例によってフランス貶しの表現の1つで、「断りもなしに急に去ること」
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「シャン・チー/テン・リングスの伝説」鑑賞
映画評

「シャン・チー/テン・リングスの伝説」鑑賞

まだ公開したばかりなので感想をざっと。いちおうネタバレ注意。マーベル・コミックスの原作のキャラクターにはそんなに思い入れがなくて、「燃えよ!カンフー」やブルース・リーに始まる70年代のカンフーブームに便乗して登場した、アジア人から見たら違和感を感じるアジア人キャラ、というのが最初見たときの印象だったな。ポール・グレイシー&ダグ・メンチによる一連の作品は面白いらしいですが。 70年代のスタイルだと流石にもはや政治的に正しくないので、近年になってからはもっとスポーティな若者ルックになって登場して、それが今回の映画版のもとになってるようです。 内容もきちんとアジア人に配慮したものになっていて、サンフランシスコの中国系コミュニティから話が始まり、マカオに移って、それから謎めいた部族が長い間守り続ける秘境の存在が明らかになって、そこを守るために主人公は立ち上がる…ってこれ「ブラック・パンサー」のプロットじゃないか?あれもカリフォルニア→釜山→アフリカと話が移っていったし、外部からの襲撃に備えて部族が武装するあたり、「これ前にも観たぞ?」と思ってしまったよ。 それを考えるとアフロフューチャリ
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「レミニセンス」鑑賞
映画評

「レミニセンス」鑑賞

日本だと来月公開ですがHBO MAX経由でお先に。監督がリサ・ジョイ、製作がジョナサン・ノーランという「ウエストワールド」の夫婦コンビによるSF作品。以降はネタバレ注意。 舞台は近未来のマイアミ。国境を跨いだ何らかの大規模な戦争があったことが示唆され、その影響により海面が上昇して街の半分がヴェニスのように水に沈み、一部の金持ちだけが乾いた土地に住んで一般市民の反感を買っていた。そんな街でニックは相棒のワッツとともに、特殊な機械を用いて顧客に過去の思い出を追体験させる商売を営んでいた。そんな彼の店にメイという謎めいた女性が現れ、ニックと彼女は恋に落ちるのだが彼女は謎の失踪を遂げ…というあらすじ。 ニックの店にある機械は、顧客がヘッドバンドをつけて水槽に横たわり、ニックの音声ガイドとともに電流を流すことで、顧客が自分の好きな思い出を追体験することができる、という仕組みらしい。この思い出はニックを含めて他の人が外部から見ることができるので、ニックとワッツは警察にも呼ばれて容疑者の記憶探りなども手伝ったりしている。というかなんでそんな重要なテクノロジーを政府が管轄してないで、小汚い店などで
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「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」鑑賞
映画評

「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」鑑賞

『“極”悪党、集結』とか言われてもそんなダサい邦題、誰も使わんがな。本編でも字数の関係からか、チーム名を「決死部隊」とか訳していて何だかなあと思ったり。「ジャスティス・リーグ」を「正義同盟」とは呼ばんでしょ。公開したばかりなので感想をざっと: * 「スーサイド・スクワッド」に何を求めるか?といえば、やはりキャラクターが使い捨てでバンバン死ぬなかでどうにかミッションをこなしていく姿でして。そういう点では「貴重な」キャラが多かった前作に比べて、今回はC級・D級のキャラがいろいろ出てきて冒頭からどんどん死んでいくあたり、ジェームズ・ガンのお下劣テイストとあわせて、作品のセールスポイントをうまく捉えていたんじゃないですか。 * ストーリーが比較的シンプルで大きなヒネリがない一方で、時系列がたまに過去に戻ったりする演出はちょっと気になったものの、ヒーローのモラルとかジレンマを説かずに、ただただカッコいいアクションと映像を映し出すスタイルは嫌いじゃないですよ。 * 前作はチームの一員がヴィランであったことで、いまいちヴィランとの戦いも煮え切らないところがあったか、今回はヴィラン戦がまんま怪
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「PIG」鑑賞
映画評

「PIG」鑑賞

評論家に絶賛されているニコラス・ケイジの新作。これドンデン返しなどはないものの、話が進むにつれて登場人物の過去がいろいろ明らかになっていく内容になっていて、どこまでストーリーを語って良いのか悩むのですが、とにかく以下はネタバレ注意。 舞台はオレゴン州ポートランド。ロブは山奥の小屋にて世捨て人のように暮らし、ペットのブタとともにトリュフ狩りをして、それを街からやって来るキザな若者のアミールに売って暮らしていた。しかしある晩、ロブは小屋で何者かに襲われ、ブタを盗まれてしまう。そのため彼はアミールの手を借りて街に繰り出し、ブタの居場所を探すためトリュフにまつわる裏社会に飛び込んでいくのだった…というあらすじ。 こうして書くとイヌの代わりにブタが動機になる「ジョン・ウィック」みたいだが、冒頭は確かにあれっぽくて、地下闘技場みたいなところにロブが乗り込んでいって体を張って情報を聞き出そうとする。しかし徐々にロブとアミールの過去が語られていくにつれて話は渋いものになっていき、過去と喪失に向き合う男たちのドラマへと展開していく。ロブの過去の職業が話の大きなポイントなのだが、それはここでは明かさな
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「THE PAPER TIGERS」鑑賞
映画評

「THE PAPER TIGERS」鑑賞

何も知らずに観て、大変面白かったカンフー・コメディ映画。 90年代にカンフーの達人である師父のもとで修行を積んだ3人の少年たち。彼らは「スリー・タイガー」と呼ばれ、武術試合でもストリートファイトでも圧倒的な強さを誇っていた。しかしそれから30年後、彼らはお互いとも師父とも疎遠になり、カンフーもやめてしがない日々を送っていた。仕事の合間に離婚した妻との子供の面倒をみているダニー、建設現場でヒザをやられたヒン、カンフーの代わりにブラジリアン柔術を教えているジム。しかし彼らは師父が亡くなったことを知って久しぶりに顔を合わせることになり、さらに師父の死には不審な点があることを知って、彼らは調査に乗り出すのだが…というあらすじ。 調査にあたっては血の気の多い連中が登場して、カンフー勝負(「比武」というのですね)で決着をつけるのだが、スリー・タイガーたちは体が鈍ってるのでへなちょこ勝負になっている。でも格闘シーンはよく撮れていて本格的だよ。その過程において、彼らが疎遠になった理由や、師父に対する後悔の念などが語られていく。主人公がダメ男という時点で個人的にはポイント高いのですが、30年遅れてや
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「NO SUDDEN MOVE」鑑賞
映画評

「NO SUDDEN MOVE」鑑賞

またHBO MAXに入ってだな、オリジナル作品をチェックしてるのだよ。これはスティーブン・ソダーバーグの監督作品で、例によってコロナの影響で配信ストレートになったのかな。 舞台は1954年のデトロイト。刑務所から出所したばかりのカーティスは裏社会のつてで見知らぬ男より、ロナルドとチャーリーという男たちと組んである仕事を行うように依頼される。それはある会社の経理士が会社の重要書類を持ち出してくるまで、経理士の家で家族を人質にとっておくというものだった。仕事の内容の割に報酬が良いことを不審に思いつつも引き受けたカーティスだったが、経理士が書類を入手することに失敗したことから状況は一変し、カーティスはロナルドとともに追われる身になるのだった…というあらすじ。 ソダーバーグお得意のハイスト/ケイパーものだが登場人物が多いうえにみんな腹に一物抱えた人物ばかりで、状況が二転三転するのでプロットを追うのが結構しんどい。よって「オーシャンズ」や「ローガン・ラッキー」みたいな軽快なケイパーものではなくて、もっと重厚な作りになっている。カーティスやロナルドは過去にやらかした行いのためにギャングに追われ
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