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新作シットコム雑感
海外テレビ番組

新作シットコム雑感

アメリカでは秋の新作ドラマシーズンが始まったようで、新しいシットコムの第1話をいくつか観たので感想を書きます: ・SUNNYSIDE (NBC) 素行不良で落選したクイーンズの元議員が、アメリカの市民権テストを通過するために勉強する移民たちを助けることになるというもの。落ちこぼれの教師と型破りな生徒たち、という構図が「COMMUNITY」っぽいな。オバマ政権でスタッフとして働いていたカル・ペンが主演&脚本ということもあり、ちょっと説教くさい箇所がなくもないが、多様な人種の役者たちが揃って話を盛り上げてるのは応援したいところです。カメラが微妙にグラグラ揺れてるのが気になったが。 ・PERFECT HARMONY (NBC) これも「COMMUNITY」っぽい内容。妻を亡くして自暴自棄になった元音楽教授が、町の合唱団を指揮することになる物語。さまざまなバックグラウンドを抱えた男女が、歌うことで力を合わせていく…って「グリー」やんけ。主演はブラッドリー・ウイットフォードで、おれこの人はシリアスな役のほうが似合うと思うのだが…? ・CAROL'S SECOND ACT (CBS)
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「STUMPTOWN」鑑賞
海外テレビ番組

「STUMPTOWN」鑑賞

ABCの新作シリーズ。おれ原作のことを知らなかったのだが、「バットマン」などで知られるグレッグ・ルッカによるオニ・プレス刊のコミックの映像化なのですね。 題名の「スタンプタウン」とはオレゴン州ポートランドの愛称らしくて、舞台も当然ながらそこ。主人公のデックス・パリオスはアフガン帰りの元兵士で、PTSDに悩まされつつも、ダウン症の弟の面倒を見ながら暮らしていた。しかし彼女はギャンブル狂でもあり、アメリカ原住民が経営するカジノでの借金を帳消しにする代わりに、行方不明になったカジノのオーナーの娘を探すように依頼される。持ち前の推理力を活かして、オーナーの娘が恋人とモーテルに潜んでいることを突き止めたデックスだが、目の前で娘を別の男たちに誘拐されてしまい…というあらすじ。 まあ典型的な地上波ネットワークの刑事番組、という出来ではあるのだが、デックスが車のトランクに閉じ込められて拉致される冒頭から、テンポが良くて観ていて飽きない内容にはなっている。デックスのオンボロ車からクラシック・ロックが流れまくってるのも往年のコップショーっぽいというか。ただ第1話のせいか登場人物を少し多めに出しすぎて、
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「アド・アストラ」鑑賞
映画評

「アド・アストラ」鑑賞

なんか日本では評判がイマイチのようですが、個人的には大変楽しめた作品だった。「EUROPA REPORT」とか「THE WILD BLUE YONDER」とか「VIRTUALITY」など、ホラーからアート映画からTV番組まで、おれ宇宙探索ものが好きだということを改めて実感しました。公開中なのでざっと感想を書くけど、結末についても書きたいので、以降はネタバレ注意。 * 海王星にて消息を絶ったけど生きているらしい父親を探しに、遠路はるばると旅をして道中いろんな危険に見舞われる息子の話だが、話のプロット的には「地獄の黙示録」によく似ている。主人公のモノローグで心境が語られるところも。あるいはさらに、監督の前作「ロスト・シティZ」にも似ているところがあったな。父親の執念に付き合わされる息子の姿を、あちらは父親の観点から描いていたが、こっちでは息子の観点になっているというか。 * ハードSFっぽい内容のようで、基本的に焦点が当てられるのは主人公の内面であり、いわゆるインナースペースSFというのはこういうのを指すの? * 撮影監督が同じホイテ・ヴァン・ホイテマなので、「インターステラー」っ
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映画評

「BRIGHTBURN」鑑賞

ジェームズ・ガンがプロデュースしたSFホラー。脚本がガンの従兄弟ふたりで、監督も「ガーディアンズ」にチョイ役で出演した人という、ジェームズ・ガン人脈で作られた小品になっている。日本では映画配給に乗り出した楽天が公開するらしいですが、いつになることやら。以降は思いっきりネタバレしてるので注意。 プロットは、まあ予告編見ればわかるのですが、一行で説明すると: もしスーパーマンが悪人だったら? というもの。カンサスの農家に赤ん坊を乗せた宇宙船が墜落し、ちょうど子供を欲しがっていた農家の夫妻がそのまま赤ん坊を養子として育てることに。ブランドンと名付けられた少年は、しかし12歳になると超人的な能力を見せつけるようになり、それと同時に奇怪な言動をとるようになり、周囲の人々を不安がらせるようになる…というのがおおまかなあらすじ。 ブランドンの能力は怪力・飛行・ヒートビジョンといったところで、スーパーマンそのまんま。あとちょっと電気器具を操れるみたい。赤ん坊のときに乗ってきた宇宙船が納屋に隠されているところなんかも、明らかにスーパーマンを意識してますな。DCコミックスにキャラクター使用料を払っ
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「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」鑑賞
映画評

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」鑑賞

公開中なので感想をざっくりと。ネタバレ注意。 * ブラッド・ピット主演というわけではないが、タランティーノ作品としては雰囲気的には「イングロリアス・バスターズ」に似ていた。あっちはタランティーノの戦争映画の趣味が詰め込まれていたのに対し、こっちは60年代のエクスプロイテーション映画とかマカロニ・ウェスタンの趣味が詰め込まれているというか。 * 「バスターズ」ではヒットラーが歴史改変の憂き目に遭っていたので、こっちもそんなオチになるんじゃね?と思ってたら本当にそうだった。よってラストの展開はそんなに驚きはなし。 * あとブラピのキャラがブルース・リーと戦う展開も、リーの娘がクレームを入れたことで結果を知ってしまったので、意外性はなし。 * というわけで話の展開がなんとなく分かっていたし、そもそもの脚本がファーストアクトにセカンドアクトにサードアクトときっちり組まれているような構成ではないし、ただ当時のハリウッドの雰囲気を眺めるような、そんな内容になっていた。 * つまりタランティーノの趣味の世界に2時間以上も付き合わされるわけだが、いろいろ小ネタは多いし、ブラピの車の飛ばし方
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アート・スピーゲルマンの序文
アメコミ

アート・スピーゲルマンの序文

先週あたりにアメコミ界隈で話題になったニュースだが、マーベルのゴールデン・エイジ作品のコンピレーション版の出版にあたって、「マウス」でピューリッツァー賞を受賞したアート・スピーゲルマンに序文が依頼されたものの、内容が政治的すぎるとしてマーベルに却下されたそうな。修正を断ったスピーゲルマンは事の顛末の説明とともに序文を英ガーディアン紙に掲載している。 マーベルが序文を拒否したのは、マーベルのCEOであるアイク・パールムッターがトランプとズブズブの関係だからでは?とスピーゲルマンは示唆してるものの、これについてマーベルから公式な説明も出てないし、実際どこまでの忖度が働いたのかはよく分かりません。パールムッターは映画の記者会見で、記者がもらえるフリードリンクの数にケチをつけるような目ざとい奴として知られるが、本の序文にいちいち目を通してるのか分からないし。まあアウシュビッツをテーマにした「マウス」で知られるスピーゲルマンに執筆を依頼したなら、内容が政治的なものになることくらいは明らかだったと思うが。 というかこの文章、読んでみるとわかるがそんなに政治的なものでもないのですよ。むしろアメコ
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「ON BECOMING A GOD IN CENTRAL FLORIDA」鑑賞
海外テレビ番組

「ON BECOMING A GOD IN CENTRAL FLORIDA」鑑賞

SHOWTIMEの新作ドラマ。放送前にホームページで2話ほど公開されてるのを観た。 舞台は1992年のフロリダの小さな町。そこのウォーターパークで働くクリスタルは、夫のトラビスとともにファウンダース・アメリカン・マーチャンダイズ(FAM)というマルチ商法の会員だったが、クリスタルたちが頑張って新規会員を獲得しても彼女たちの収入が増えるわけでもなく、夫婦の生活は困窮していた。クリスタルはFAMのやり方に疑念を抱く一方で、トラビスはFAMの熱心な信者であり創設者の教えが吹き込まれたテープも真面目に聴いていたが、不慮の事故によって亡くなってしまう。トラビスはFAMのために働いていた最中に亡くなったとしてクリスタルはFAMに賠償を求めようとするものの、彼は従業員でなく「個人事業者」であったというFAMの言い分にあえなく敗退。さらに自分の知らなかった借金があることが判明し、家を追い出される寸前になったクリスタルは、仕方なしにFAMのために働き続けることになるのだが…というあらすじ。 生活費を稼ぐため怪しいことに手を出すシングルマザーの物語って、同じくSHOWTIMEの「WEEDS」に似ている
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「THE TERROR: INFAMY」鑑賞
海外テレビ番組

「THE TERROR: INFAMY」鑑賞

本国では絶賛されたのに、日本ではアマゾンが全く宣伝してないからあまり知られてないAMCのホラー・アンソロジーのシーズン2。シーズン1はダン・シモンズの小説を原作にしていたが、今度はオリジナル脚本で、第二次大戦中の日記人収容所における怪異を扱っている。 舞台は1941年の南カリフォルニアの町。そこに住む日系移民の一世と二世は、日本とアメリカの緊張が深まり、人種差別やスパイ容疑の目に怯えながらも、漁師をしてひっそりと暮らしていた。2世であるチェスターは白人(ヒスパニック)の女性と関係をもって彼女を妊娠させてしまい、知人の日系人女性に堕胎薬の調合をお願いするが、その女性はその後謎の自殺を遂げる。他にも謎めいた怪奇な現象が日系人コミュニティで起きるなか、日本軍による真珠湾攻撃が起き、その結果チェスターの両親などは収容所に送られてしまうのだった…というあらすじ。 第1話ではまだそんなに多くのことは起きなくて、人ではなさそうな謎めいた女性が登場したり、移民とともに「バケモノ」が海を渡って町にやってきたのでは、と噂される程度。その一方では自殺した妻を虐待していた夫が盲目になったり、移民の漁船を焼
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「PENNYWORTH」鑑賞
海外テレビ番組

「PENNYWORTH」鑑賞

米EPIXの新番組。第1話を某ストリーミングサービスで提供してたのを視聴。最近は配信サービスが多過ぎて、どこで何が提供されてるのか探し当てるのが難儀だわぁ…。 上の画像のDCコミックスのロゴと「ペニーワース」という題名でピンと来る人もいるかもしれないが、バットマンことブルース・ウェインの忠実な執事であるアルフレッド・ペニーワースの若かりし頃の冒険を描いた作品。バットマンといばキャットウーマンとかバットガールとかロビンとか、いろいろスピンオフが作れそうなキャラクターはいるだろうが、まさかアルフレッドとはね!なおバットマンの前日譚である「ゴッサム」にもアルフレッドが出演しているけど、あちらとのつながりは特にないみたい。 アルフレッドはバットマンと同じくらい古くから登場しているキャラクターなので、年齢設定は微妙にぼやかされておりまして、このシリーズでも舞台となるロンドンは60年代っぽいようで上空に飛行船が飛んでいたり、路上で犯罪者が首枷にかけられていたりと、ちょっとパラレルワールドっぽい世界になっている。アルフレッドはロンドンのクラブの用心棒として働く元兵士という設定になっていて、コミッ
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「The Standoff at Sparrow Creek」鑑賞
映画評

「The Standoff at Sparrow Creek」鑑賞

良い評判を聞いていた低予算映画。ヘンリー・ダナムなる人の初監督・脚本作品らしい。 アメリカのとある片田舎の夜。その土地の民兵組織のメンバーであるギャノンは、警察無線を聞いているうちに何者かが警察官の葬式において銃を乱射し、逃走していることを知る。自分たちの組織にあらぬ疑いが向けられることを危惧したギャノンは、組織のほかの6人のメンバーたちとアジトに集結する。そこでしばらく潜んでいようという計画だったが、保管していた銃が1つ無くなっていることが発覚し、彼らの中に銃撃犯がいる疑いが出てきてしまう。メンバーのうち誰が犯人であるかを突き止めるため、元警官でもあるギャノンは調査を始めるのだが…というあらすじ。 舞台は夜のアジトだけで、女性も一切登場しないまま、ムサい男たちの腹の探り合いが繰り広げられる密室劇になっている。メンバーにはそれぞれアリバイがあり、彼らに対してギャノンが尋問をしていくのだが、メンバーのひとり(ギャノンのブラザーらしいのだが、実際の兄弟なのかはいまいち不明)は実は覆面警察官であり、ギャノンもそのことを知っていて、彼には他のメンバーから危害が加えられないよう苦心するという
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「Swamp Thing 」鑑賞
海外テレビ番組

「Swamp Thing 」鑑賞

またちょっとVPNをゴニョゴニョして、DCコミックス(失礼、「DCエンターテイメント」ですな)の映像配信サービス「DC UNIVERSE」に加入してみたのであります。正直なところ価格の割にはラインナップは乏しいし、コミックの読み放題サービスもちょっと使い勝手が悪いような気がしますが、「タイタンズ」「DOOM PATROL」(まだ観てない)に続く第3のオリジナルシリーズとなるこれを視聴してみたら意外と面白いのでございます。 原作は植物と人間が融合したモンスターヒーローのスワンプシングを主人公にした一連のコミックで、かつてはウェス・クレイブンが「怪人スワンプシング」として映画化しているほか、TVシリーズ、さらにはアニメシリーズなども作られており、実はよく映像化されているキャラクターだったりする。 原案はレン・ウェインとバーニー・ライトソンというアメコミ界でも屈指のクリエイターたちだが、コミックが本当に有名になったのはアラン・ムーア御大が80年代初頭にライターに就いたときで、初っ端から「スワンプシングは人間と融合した植物ではなく、人間の記憶を持った植物な」と従来の設定をひっくり返し、それ
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「MAD」休刊
アメコミ

「MAD」休刊

1952年に始まった老舗ユーモア雑誌「MAD」がその歴史に幕を閉じるそうで。厳密にいうと発行元のDCからはまだ公式な発表が出てないし、過去の作品のリプリントは続けるて年末号にはちょっと新作を掲載するらしいが、まあ実質的な休刊とみなして良いでしょう。折りたたみマンガで知られる長年のアーティスト、アル・ジャフィー(98歳)は現役のまま「MAD」の終わりを見ることになった。 個人的には熱心な読者というわけでもなかったが、雑誌という形態から日本の洋書店でも比較的容易に見つけることができ、神保町のタトル商会とかでよく立ち読みしてました。DCのヴァーティゴで作品を出していたピーター・クーパーが名物連載「SPY VS. SPY」を引き継いだころで、セルジオ・アラゴネスなんかもよく寄稿していたな。創始者のハーヴェイ・カーツマンによる過去の作品も読んで、その奔放さに驚いたものです。 元々はホラー・コミックで知られるECコミックスから出版され、コミックス・コードと戦ったことで知られる出版人のウィリアム・ゲインズによって立ち上げられたコミック誌だったが、コミックス・コードの規制を避けるために「コミック」
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「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」鑑賞
映画評

「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」鑑賞

公開中なので感想をさらりと。とはいえヴィランに言及しないといけないので以下はネタバレあり。 * 前作では6人いた脚本家が2人になった一方で、全体的にストーリーが散漫になった印象あり。ヨーロッパ各地をまわる設定のため、イベント→休憩→イベントといった流れになっているためか。 * とはいえピーターたち一行が旅行を楽しんでいる(?)のを眺めるのはそれはそれで面白いわけで。ただ大作映画というよりもTVシリーズみたいな展開だな、と感じました。 * 「アメイジング〜」のときもそうだったけど、ロマンスの部分になるとスパイダーマンってやはり良いですね。若者がドキドキしてるところがうまく表現されているというか。ここは他のMCU映画にない、スパイダーマン特有の強みじゃないだろうか。 * その一方で敵役がちょっとなあ。ヴィラン自体はリー&ディトコのキャラクターのなかでもその独創的なデザインが好きだし、彼なりの特徴ある戦い方などはうまく描けてると思うのですよ。ただエレメンタルズという相手がアベンジャーズ的というか、路上で戦うスパイダーマン向きではないというか。もうちょっとマンツーマンで戦うようなシー
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「BORDER」鑑賞
映画評

「BORDER」鑑賞

スウェーデン作品で、日本では「ボーダー 二つの世界」の題で秋に公開みたい。 原始人めいた顔つきをしたティナは、スウェーデンの税関に努める女性。彼女は人の罪悪感や羞恥心を感じ取ることができるという才能を持っており、その力を活かして旅行者が持ち込む規定以上の酒や、さらにはいかがわしい映像の入ったSDカードまでも嗅ぎ当てることができた。その能力を認められ、幼児ポルノの調査を手伝うように依頼されるティナ。その一方で彼女は人付き合いを好まず、山奥に恋人とひっそりと暮らしていた。そんな彼女はある日、自分に顔つきのよく似たヴォアーという人物に出会う。何度かヴォアーと会ううちに惹かれていくティナだったが、やがて自分に関する意外な事実を知ることになる…というあらすじ。 原作は「ぼくのエリ 200歳の少女」のヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストで、あの作品と同様に現代社会を舞台にしたファンタジー作品になっている。どこらへんがファンタジーか、というのはネタバレになるので書きませんが、まあムーミンが生まれた北欧らしいというか。ただファンタジーといっても特撮描写みたいなものは殆どなくて、大人のおとぎ話、といっ
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「X-MEN: ダーク・フェニックス」鑑賞
映画評

「X-MEN: ダーク・フェニックス」鑑賞

海外でちょっと先に観てきてしまいました。以下はいちおうネタバレ注意。 * 「ダーク・フェニックス・サーガ」といえばコミック史上に残る有名なストーリーラインだが、ヒーローが強大な力を手に入れたことで悪に転じて、悲劇的な結末を迎える…というストーリーは必ずしも娯楽大作向けではないと思うのですね。コミックにおいても「本物のジーンは海の底で寝てました」とレトコンされてるし、映画でもすでに「ファイナル・デシジョン」で一回やって、あまり面白くなかったし。「アポカリプス」もそうだったが、あまりコミックに沿わないほうが劇場版「X-MEN」は面白いのではないか。 * 製作時はまだディズニーによるFOXの買収は影響なかったと思うけど、それでも何というか、フランチャイズの末期の疲れみたいなものが感じられる内容になっている。せかしたプロット、拘束時間が短かったのか途中退場する出演者などなど。 * 映画作りでいちばん避けるべきことは「共感できるキャラクターが誰もいない」状況を作ってしまうことだと思うのだけど、この映画の前半はまさしくそんな感じ。プロフェッサーXは大衆の人気を得るために大統領に媚びへつらっ
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映画評

機内で観た映画2019 その1

先週と先々週にと出張が続いて体がダルくて仕方ないのですが、忘備録的に感想をざっと: * 「THE BOY WHO WOULD BE KING」:ジョー・コーニッシュの待望の新作ですが日本では例によってソフトスルーだそうな。普通の少年がアーサー王の再来となって活躍する冒険譚だがストーリーは比較的凡庸というか先が読めるものであったような。「ドクター・フー」の特番くらいの出来というか。若きマーリンを演じたアンガス・イムリーという役者がエキセントリックでいい演技をしていて、またどこかで見かけるんじゃないかと。「アタック・ザ・ブロック」並みの出来を期待していると失望するであろう作品。 * 「FIGHTING WITH MY FAMILY」:これ監督がスティーブン・マーチャントなんだよな。でも前に監督した「CEMETERY JUNCTION」みたいなキッチンシンク的な家族ドラマになっているわけでもなく、WWE製作によるWWEのプロパガンダ映画みたいになっている。WWEのプロレスラーになった少女の物語だけど、WWEがすごく良いところのように描かれているのですもの。ニック・フロストとか出てるし、
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「CHERNOBYL」鑑賞
海外テレビ番組

「CHERNOBYL」鑑賞

非常に高い評価を得ているHBO/SKYのミニシリーズ。第1話が無料公開されてたのでVPNをゴニョゴニョと。 その名の通り1986年に起きたチェルノブイリ原子力発電所事故の出来事を追った内容で、原子炉の爆発とその対応がスリリングに描かれている。爆発自体は冒頭に地味に起きる感じで、遠く離れた家が衝撃で揺れて、発電所からチェレンコフ光が見えているという描写。 そこから舞台は発電所の中に移り、職員たちが「いま何が起こった?」と焦るなか、原子炉を囲っていたグラファイトの破片が敷地内に散らばっており、なんかヤバいことが起きてるよね、というのがジワジワと明かされてくる展開はまさしくホラー。放射能測定器の針も振り切れているものの誰もそれを信じず、半ば崩壊した建物を散策するうちに職員たちは被曝によって顔が赤くなり、出血して倒れていく。露出して死の灰を撒き散らしながら燃えさかる原子炉が発見されるシーンなんてコズミックホラーのようでした: 第一話は事故によってみんなあたふたしている感じでしたが、今後はなぜ事故が起こったのかという説明と、身を挺して被害を防ごうとする人たちの話が中心になってくるみたい。何
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「CATCH-22」鑑賞
海外テレビ番組

「CATCH-22」鑑賞

米HULUで始まった、ジョーゼフ・ヘラーの同名小説が原作のミニシリーズ。 第二次対戦中、イタリアの孤島に陣を構えてイタリア本土に爆撃を繰り返すアメリカ空軍の基地を舞台に、戦争における正常性の消失と狂気の台頭を風刺的に描いた原作は今でも根強い人気を誇る小説なわけですよね。おれ学生の時に読んで強い感銘を受けて、そのまま続編の「CLOSING TIME」を原書で読んでそのツマらなさにガッカリしたのも今となっては良い思い出です(あれホント読まないほうが良いよ)。 過去に1970年にマイク・ニコルズによって映画化されていて、かなり原作をはしょっていたものの、あれはあれでよく出来た作品だったと思う。今回のは6話のシリーズということで尺は長いものの、意外と原作と相違があるような? 原作は一貫としたプロットがあるわけではなく、「牛乳配達」と呼ばれる定期的なイタリアへの空爆を繰り返すうちに兵士たちがジワジワとおかしくなっていく、言うなればダウナー系の作品であったが、それに比べるとTVシリーズ版は若干早急な作りになっているかな。特に主人公の爆撃手ヨッサリアンが、とっとと任務を終えて除隊しようとするさ
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「Batman & Bill」鑑賞
映画評

「Batman & Bill」鑑賞

いまちょっとVPNをゴニョゴニョしてアメリカのHULUに加入してまして、いくつか観たかった作品をチェックしているのでございます。そのうちの1つがこれで、バットマンの知られざるクリエイターであるビル・フィンガーにまつわるドキュメンタリー。 バットマンのクリエイターといえばアートも担当したボブ・ケイン(写真左)が有名だし、コミックも映画も長らくケインのみが唯一のクリエイターとしてクレジットされていたが、実際のキャラクター設定などはケインの友人だったビル・フィンガー(写真右)が行った、というのはアメコミファンのあいだで長らく語られてきた話でありまして、ここらへんは明確な証拠などは存在しないものの、ジェリー・ロビンソンやカーマイン・インファティーノといった同時代のアーティストが証言していることだし、ケイン自身もフィンガーの死後にしれっと認めてたりするのでまず間違いないのでしょう。 ケインの当初のデザインでは凡庸な格好だったバットマンを闇の騎士としてのデザインに変え、ジョーカーやリドラー、ブルース・ウェインといったキャラクターを生み出していったのが実はフィンガーであることが、このドキュメンタ
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「THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE」鑑賞
映画評

「THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE」鑑賞

というわけで長年企画されていたテリー・ギリアムの映画がついに完成したのだよ。いろいろ災難に見舞われることで知られるギリアムの作品のうちでもこれは数々の製作中止を経験してきたもので、その苦節はドキュメンタリー(2本)で扱われているほど。冒頭のクレジットから「25年の製作期間を経て…」などと表示されるのは感慨深いものがありますな。以降は当然ながらネタバレ注意。 舞台はスペインの片田舎。そこでドン・キホーテをテーマにしたコマーシャルを撮影していたCM監督のトビーは、撮影がうまく進まず、上司からのプレッシャーに悩まされていた。そして夕食の際に、彼は自分が10年前の学生時代に撮影した映画「ドン・キホーテを殺した男」のDVDが売られているのを発見する。これは彼の卒業制作として、地元の靴屋の老人ハビエをその場でキホーテ役にキャスティングし、バーの娘のアンジェリカも起用して撮影したものだった。 この映画を撮影した村がすぐ近くにあることを知った彼は、CM撮影の合間に村へと向かう。そこで彼が発見したのは、10年前の撮影によって影響を受けた村だった。アンジェリカは女優になれることを信じて村を去り、ハビエ
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「What We Left Behind」鑑賞
映画評

「What We Left Behind」鑑賞

正式名称は「What We Left Behind: Looking Back at Star Trek: Deep Space Nine」で、その名の通り「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」(以下「DS9」)についてのドキュメンタリー。2年前に製作のためのクラウドファウンディングが通知され、あっという間に資金が集まったはずだが、監督が交代したりアーカイブ映像をHD化しているのに時間がかかり、やっと完成されたもの。 「DS9」って、特に日本の「スター・トレック」ファンのあいだでは内容が暗いといった理由で敬遠されているきらいがあるが、個人的にはスター・トレックのシリーズの中ではダントツで好きな作品であるだけでなく、SFドラマ、さらにはすべてのTVシリーズのなかでもトップ5に入るくらいに好きな作品でして、このブログの最終目的も「DS9」がいかに素晴らしい作品であるかを書くことなのですが(いやホントに)、文章力が拙いために未だそれが実現できていないのです。以下はDS9の専門用語がバシバシ出てきますがお付き合いのほどを。 この2時間ほどのドキュメンタリーではショウランナーだったア
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「アベンジャーズ/エンドゲーム」鑑賞
映画評

「アベンジャーズ/エンドゲーム」鑑賞

絶賛公開中なので感想をざっと。以下はネタバレ全開なので注意。 * 戦闘シーンが続いてばかりだった前作に比べ、今回はプロット重視になっていて断然楽しめる出来になっていた。キャストも指パッチンされた面々がいなくなった分、ストーリーがアベンジャーズの主要キャラ(プラス数名)のみに専念されて話がグイグイ進み、3時間という長尺が気にならない展開であったよ。しかし前作のラストで活躍が期待されたキャプテン・マーベルが強力過ぎて、話にほとんど関わらないのはご愛嬌。 * タイムトラベルが絡んだストーリーの常として、いろいろパラドックスとがが気になるのだが、まあそこは真面目に考えても仕方ないでしょう。これが過去のMCU映画を再び訪れるという仕掛けになって、ナタリー・ポートマンやレネ・ルッソ、さらにはロバート・レッドフォードといった役者などが再登場していたのは見事なファンサービスでしたな。いっそエドワード・ノートンとかテレンス・ハワードなんかもしれっと再登場させれば良かったのに。 * サノスがあまり面白くない敵役なのは相変わらずで、しかも今回は主人公たちよりも知っている情報が少ないという損な役回りな
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「シャザム!」鑑賞
映画評

「シャザム!」鑑賞

DCコミックス原作の映画だが、予算感としては中規模なんじゃないかな?主役のキャラクターは嫌いじゃないがそんなに思い入れはない。フォーセット・コミックスでブイブイ言わせていた時代なぞ当然知らないので、DCに移ってスーパーマンの二番煎じに甘んじていたヒーロー、という印象が強いのよね。個人的に好きなコミックははまだキャプテン・マーベルという名前だったころのジェリー・オーダウェイの一連の作品と、ジェフ・スミスのミニシリーズのやつだが、今回の映画版はジェフ・ジョンズのNew 52のものをベースにしてるので、あまり詳しい訳ではないです。以下は感想をざっと: * DCコミックス作品としては初めてニューライン・シネマが製作した映画になるわけで、まあ何となく「ホビット」みたいなファンタジー路線に合ったものになってるんですかね。 * そもそも主演がザ・ロック様ことドウェイン・ジョンソンありきで製作が進んでいたはずだが、ロック様が主人公のシャザムでなく敵役のブラック・アダムを演じたがったことで主役不在となり、さらにブラック・アダム単体で映画を作ることになって今回は登場しなくなったわけだが、ここらへんの
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「Dragged Across Concrete」鑑賞
映画評

「Dragged Across Concrete」鑑賞

「BONE TOMAHAWK」「BRAWL IN CELL BLOCK 99」に続くS・クレイグ・ザラーの脚本&監督作品。以下はネタバレ注意。 ブレット・リッジマンはベテランの警官であるものの、その我が道を行くスタイルのために出世できず、自分より20歳も若い警官のアンソニー・ルラセッティと組んで張り込み業務を行なっていた。しかし逃げようとした容疑者を手荒く扱った様子が撮影され、ニュースとして報じられたために二人は6週間の停職処分を受けてしまう。家族を養ったりするのに金が必要な彼らは、街にヴォーゲルマンという犯罪者が潜んでいることを知り、彼の犯罪の収益を横取りしようと張り込みを始める。そしてヴォーゲルマンが銀行強盗を遂行するのを見届けた彼らは、その獲物を奪うために一味の車を追うのだが…というあらすじ。 スタイル的には前作の「BRAWL IN CELL BLOCK 99」こと「デンジャラス・プリズン」を踏襲していて、どこが同じかというと: * ヴィンス・ヴォーン、ジェニファー・カーペンター、ドン・ジョンソン、ウド・キアー(!)といった役者が引き続き出演している * 尺がやたら長い
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「The Cricklewood Greats」鑑賞
海外テレビ番組

「The Cricklewood Greats」鑑賞

ピーター・カパルディが監督・脚本・主演を担当した2012年の単発番組。ずっと観てみたいと思っていた作品だが、ふと検索したら中華サイトに中国語字幕つきてアップされてるのを発見してしまった。中国でどれだけ需要があるのか知らんがご苦労様です。 内容はカパルディ演じるナビゲーター(カパルディ本人かどうかは明言されてない)が、かつてロンドンに存在したという架空の映画スタジオ「クリックルウッド・スタジオ」で作られた映画の数々への思いが語られるというモキュメンタリー。 100年近く前に創設されたクリックルウッド・スタジオは映画の黎明期から撮影を行っており、数々の銀幕のスターを世に出していく。チャップリンまがいのサイレント時代のコメディアンは人気を博したものの撮影中にロードローラーに潰され、トーキーになってからの女優はその歌が大戦中の兵士たちのあいだで大流行した一方で、実は親ナチスでありヒットラーのための映画にも出演していたなど、人気俳優たちの栄光と没落が淡々と語られていく。 カラー時代になってからは財政難に見舞われ、ホラー映画を作ったらヒットして似たような作品を乱発するという流れはハマー・フィ
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