Kingink

海外テレビ番組

「INCORPORATED」鑑賞

Syfyの新作シリーズ。原案は「セルフレス 覚醒した記憶」のパストール兄弟で、製作には「グッド・ワイフ」のテッド・ハンフリーのほか、なぜかマット・デイモンとベン・アフレックが関わっている。 舞台は2074年。大規模な気候変動の影響により地球の資源は枯渇し、天然の食料は希少な存在となっていた。政府は破産し、代わりに巨大企業がのし上がって世界を管轄し、企業に勤めるエリートたちはグリーン・ゾーンというエリアに住み、それ以外の貧民たちはレッド・ゾーンという隔離された無法地帯に暮らしていた。大企業の1つスピガに勤めるベン・ラーソンは美人の妻を持ち幸せに暮らしているように見えたが、実は彼はレッド・ゾーンの出身者であり、行方不明になった知人を探すためにスピガへと潜入していたのだった。厳重に守られたスパイガのデータへのアクセス権を得るため、上司を陥れてでもベンは企業で出世をしようとするが…というあらすじ。 レッド・ゾーンの住民がグリーン・ゾーンに入ることが禁止されてるなら、グリーン・ゾーンでの道路工事やトイレ掃除などは誰がやってんだろ、と思うのですが、そういうツッコミは野暮かと。過度にテクノロジ
1 min read
映画評

「Kubo and the Two Strings」鑑賞

CGアニメ全盛のこの世においてストップモーション・アニメをコツコツを作り続けるライカ社の新作。今回は社長のトラビス・ナイトが自ら監督を手掛けた意欲作になっている。 舞台となるのは侍がいた時代の日本。人智を超えた存在である「月の王」の娘は、幼子である「クボ」を抱え、冷酷な父親と自分の妹たちのもとから海を渡って逃げて人里へとやってきた。それから月日がたち、少年となったクボは三味線を弾いて折り紙を自在に操るという能力を持ち、村で勇敢な侍ハンゾウの物語を弾き語るという暮らしを過ごしていた。しかしある日、日没後に外出してはいけないという母親の戒めを破ってしまったクボは、魔女のごとき格好をした母親の妹ふたりにさらわれそうになる。クボの窮地を母親が身を挺して救うものの、その影響でクボは遠く離れた謎の土地へと飛ばされてしまう。そこで彼のお守りが生身になったというメスザルに救われたクボは、かつてはハンゾウの部下の侍だったが呪いによって人型の虫にされたというクワガタとも出会い、月の王を倒せるという3つの神器(刀と鎧と兜)を探すための旅に出る。しかし彼らのもとには月の王の魔の手が忍び寄っており…というあ
2 min read
海外テレビ番組

「Sweet/Vicious」鑑賞

MTVの新作ドラマ。 舞台となるのは学生寮のある大学キャンパス。そこでは男子学生による女子への性的暴行が頻発していたが逮捕されるような者は少なく、男子たちは大手を振って生活していた。そんなとき暴行をした男子の一人が黒づくめの人物によってボコボコにされるという出来事が発生する。この人物の正体は女子学生のジュールズで、昼間は優秀な生徒である彼女は夜になると一人で男子学生たちに天誅をくらわせていたのだった。そして友達が少なくてコンピューターに詳しい女子のオーフェリアは、現場に残されたペンダントからジュールズの正体を知り、彼女を尾行していって結果的にジュールズのピンチを救うことになる。こうして二人はコンビを組み、悪い男子を懲らしめていくのだった…というようなあらすじ。 日本でも男子学生の横暴が報じられたりしてるけど、アメリカの大学での性的暴行というのは結構深刻な問題になっているらしい。こないだはローリング・ストーン誌が学生寮でレイプされたという女子の記事を掲載したあとに、どうも虚偽だったらしいとうことで叩かれていたけど、どれだけの事件が起きているのか明確になっていないというのも状況を深刻
1 min read
海外テレビ番組

「Mech-X4」鑑賞

ディズニーXDの子供向けSF番組。 ベイシティという街の高校生であるライアンはスポーツ万能の兄に対して平凡なオタク少年だったが、ある日自分が電子機器を意のままに操ることができる能力をもった、テクノパスという存在であることに気付く。さらに郊外の廃船のビジョンを経験した彼は、友人ふたりとそこに赴くと目の前に40メートルほどの巨大ロボットが出現した。ロボットの内部(巨大なので中に会議室みたいなのもある)に招かれた彼らの前に謎の男の映像が現れ、ロボットの名前が『メカX4』であること、テクノパスであるライアンが操縦できること、そしてその男自身が失踪したか死亡したことを伝えられる。こうして巨大ロボットを手に入れたライアンたちだったが、今度は街に巨大怪獣が出現。メカX4をきちんと操るには4人のクルーが必要(操縦・攻撃・防御・メカニック担当)であることを悟ったライアンは、彼の兄もクルーに入れて怪獣を無事に撃破。こうして彼らは怪獣の脅威から街を守りつつ、怪獣を送ってくる黒幕は誰なのか、そして映像に出てきた謎の男は何者なのかを明かそうとするのだった…というあらすじ。 巨大ロボットvs怪獣の特撮番組と
2 min read
海外テレビ番組

「CLASS」鑑賞

BBCの新シリーズで「ドクター・フー」のスピンオフ作品。これキャラクター紹介がまんまネタバレになるので以下は注意。 舞台となるのは「ドクター・フー」でクララが勤めていたコール・ヒル高校で、あの番組にも登場した先生たちがちらほら出ています。つうかコール・ヒル高校って1963年の「ドクター・フー」の第1話にも登場したという、由緒(?)正しい学校なんですね。そこに時空の切れ目が生じたことで、奇妙で恐ろしい存在がいろいろ学校に出現することになり、そこの生徒であるエイプリルたちは学校を守ろうとするのだった…というようなあらすじ。 話の主人公となるのは4人の生徒と一人の教師で、上の写真の左から説明すると: ・タニヤ:厳格なナイジェリア人の母を持つ女生徒。頭脳明晰なため飛び級で年長のクラスに属している。 ・チャーリー:一見は内気なゲイの青年だが、正体は他の星に存在していた文明の王子。反乱軍と戦っているあいだに「影の眷族」に星の住民を皆殺しにされ、ドクターに救われてミス・クイルとともに地球に逃げてきた。 ・エイプリル:明るい性格だが友達のいない孤独な女生徒。心臓に特徴あり。母親は事故により
2 min read
映画評

「スター・トレック BEYOND」鑑賞

公開したばかりなので感想をざっと。いちおうネタバレ注意。 ・前作は例によってJJエイブラムスの余計な旧シリーズへのオマージュがあって「これ前にも観たよね?」的な感が拭えなかったが、今回は完全にオリジナルなストーリーなので飽きずに楽しむ事ができましたよ。ラストは結局また艦を降りて肉弾戦になるあたり、またかよ!という感じではありましたが。 ・つうか予告編でもわかる通りエンタープライズ号は初っ端から大破してクルーは惑星上に不時着するわけで、宇宙船同士のバトルのようなものは殆どなし。敵の集団は「ギャラクティカ」みたいな無人ドローンだと思ってたけど、あれみんな有人なのか?あれだけ大勢のクルーが不毛な惑星で暮らしてたのか?宇宙船が出てこない一方で地上のアクションは多くて、バイクがしっかり出てくるあたりジャスティン・リンの作品だなあと。 ・脚本はサイモン・ペッグが共同執筆していて、まあ基本的には悪くないかと。地上に着いたクルーがいくつかのグループに分かれるあたり、個人的に最高作の「スター・トレックIV」を彷彿とさせてくれましたよ。その一方でジェイラの存在がエクス・マキナすぎるだろうとか、悪役
1 min read
映画評

機内で観た映画2016(後半)

またヨーロッパへ出張に行っていたので、飛行機のなかで観た映画の感想をざっと: ・「ズートピア」:周囲で絶賛されてるほどの出来だとは思わなかったけど(田舎に帰るあたりで話がダレる)、差別と偏見というテーマを巧みにストーリーに盛り込んだのはやはり見事ですね。それにしても「ここは歌を歌えばすべてが解決するような世界じゃないんだぞ。諦めろ(let it go)」は画期的なセリフだった。こういう自社作品のパロディーってあまりディズニーで見たことなかったんで。 ・「ファインディング・ドリー」:「ズートピア」には劣るけどこっちも良かったですよ。前作ではコメディリリーフだったドリーの記憶障害をきちんと掘り下げ、さらに7本足のタコや近眼のジンベイザメ(ジンベイザメって歌うっけ?)といった障害持ちもわんさか出てきて、これも寛容性をテーマにした巧みなストーリーになっている。その一方で明確にキチガイの鳥やアザラシは笑いの対象になっていて、まあどこで線を引けばいいのかは難しいところである。最後のカーチェイスはちょっとやりすぎかと。 ・「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」:手品のトリックなんても
1 min read
映画評

「Doomed: The Untold Story of Roger Corman's the Fantastic Four」鑑賞

劇場公開どころかビデオ発売もされておらず、流出した低画質の海賊版しか出回っていないのに根強い人気を誇る、ロジャー・コーマン製作の「ファンタスティック・フォー」(1994)の裏側に迫るドキュメンタリー。この映画の詳しい感想については以前に述べたのでこちらを参照してください。 1992年の9月頃にドイツのニュー・コンスタンティン・フィルムのプロデューサーからコーマンに「ファンタスティック・フォー」の劇場版を100万ドルの低予算で製作する話が持ち掛けられ、コーマンがコストを折半する形で製作に合意したことから話は始まる。どうもトロマ(!)のロイド・カウフマンのところにも話が持ち掛けられていたことをカウフマン本人が明かしているのだが、さすがにFFという有名フランチャイズを低予算で映画化はできないということで手を引いていたらしい。 年末までに撮影をしなければならないということで急ピッチで製作が進められ、脚本が書かれてキャスティングが行われていく。このときオーディションを受けた俳優のなかにはマーク・ラファロもいたらしくて、これに起用されてたらのちにハルクを演じることは無かっただろうなあ。スタッ
2 min read
映画評

「HIDDEN」鑑賞

「ヒドゥン」ではないよ。今をときめく「ストレンジャー・シングス」(俺は未見)のザ・ダファー・ブラザーズによるサスペンス。 舞台は何らかの出来事によって壊滅的な被害を受けた町。被害を受ける前に地下シェルターに逃げ込んだ少女ゾーイとその両親は、地上にいる「何者か」から隠れ、身を潜めて300日が経とうとしていた。しかしシェルターで事故があったことから、彼女たちの存在が「何者か」に明らかになってしまい…というあらすじ。 貧者の「10 クローバーフィールド・レーン」、と言ったら失礼でしょうか。でもプロットはよく似てるな。あちらはシェルターの中の人間たちが疑心暗鬼になるサスペンスが話の中心だったけど、こちらは家族が団結してるので一家の黙々としたサバイバルが話の要になっている。そのせいか話の展開が遅くて、ネズミ退治にも時間をかけている次第。画面もやたら暗くて、「レーン」に比べると地味な印象は否めない。 ゾーイたちがシェルターに入るまでの出来事はフラッシュバックで徐々に語られていって、終盤に意外な事実が明かされるのだが、そういう意味では主人公たちは「信用できない語り手」になるのかな。それなりに
1 min read
映画評

「SWISS ARMY MAN」鑑賞

そのあまりにも素っ頓狂な内容から、今年のサンダンス映画祭で賛否が真っ二つに分かれた作品。何も知らないほうが楽しめると思うので、以降はネタバレ注意。 乗っていた船が難破したことで無人島にひとり残されたハンクは絶望して首吊り自殺を試みるが、海岸に打ち上げられた男性の遺体を発見する。腹にガスがたまっているせいか無限に放屁を続けるその死体をいじくっていたハンクは、やがてその猛烈な放屁を使ってウォータースキーのごとく水上を走り、別の海岸へと漂着することに成功する。そして彼はその不思議な死体をマニーと名付け、背中に抱えたまま人里を求めて森林をさまようことにするが、死体だったはずのマニーに生気が戻ってきて…というあらすじ。 題名は「スイス軍の男」ではなく「万能ナイフのような人」を意味しており、死体のマニーは放屁で水上を走れるだけでなく口から生水を出したり、手がハンマーのようになったり、火花を発したり、チンコがコンパスになったりと、至れり尽くせりの万能ボディ。 しかしさすがに死体を相手にハンクが喋るだけの内容では厳しいわけで、意外と早い段階でマニーに生気が戻ってきて、生きるとは何か、恋とは何か
2 min read
海外テレビ番組

「THIS IS US」鑑賞

第1話が高い評価を受けているNBCの新シリーズ。確かに面白かった。 話の主人公となるのは5人の男女で、肥満に悩む女性と、その双子の弟で役者の仕事に疑問を抱いている男性、自分を赤ん坊のときに見捨てた父親を見つけて対面する黒人男性、そして子供の出産のために病院へ運び込まれる夫婦。彼らはみな同じ日に36歳の誕生日を迎えており、それぞれの悩みを抱えながらも生きていこうとする姿が描かれていく。 5人(というか2組と1人)の人生は絡み合うようで全く絡み合わずに話が進んでいくわけだが、誕生日が同じということでスピリチュアルなつながりがあった、みたいなティム・クリングあたりが考えそうな展開になるんじゃないかと懸念してたんですね。そしたら全く違って、まるで予想していなかった、しかし完全に腑に落ちる事実が明かされて彼らのつながりが最後に明らかになり、「おおっ!」と感心してしまいましたよ。 監督と脚本は「ラブ・アゲイン」の人たち。出演者はマンディ・ムーアを除けば殆ど知らない人たちだが、それが登場人物の一般人っぽさに貢献しているかと。 問題は第1話で完璧にオチをつけてしまったことで、じゃあこの後の展
1 min read
海外テレビ番組

「Designated Survivor」鑑賞

ABCの新シリーズ。 ワシントンDCで住宅都市開発長官を務めるトム・カークマンは温厚な性格で出世欲もなく、弁護士の妻にそれを嘆かれるほどだった。自分が提案した案件についても大統領の教書演説から省かれ、おまけにモントリオールへの左遷を命じられてしまう。しかしその晩の教書演説には出席せずに、有事に備えて一人で別のところで待機している役目「デジグネイテッド・サバイバー」に彼は任命される。そして教書演説は何事もなく進むかのように思われたが、何者かが仕掛けた爆弾によって議会議事堂が大爆発を起こし、大統領をはじめとするすべての議員たちが命を落とすという大惨事が発生してしまう。この混乱のなか、唯一残った議員としてトムはアメリカ合衆国大統領に任命されることとなる。明らかに経験不足の彼に不満を抱くホワイトハウスのスタッフもいるなか、トムは大統領として事態の沈静化を図るのだったが…というあらすじ。 新米の大統領が国を治めようとするなか、いったい何者が爆弾をしかけたのかという謎解きが進行し、さらにはなぜトムがデジグネイテッド・サバイバーに任命されたのか?という謎が絡んでくる政治スリラー。今後はこれらの
2 min read
雑記

インド旅行

久し振りに紀行文を。夏休みはモンゴルかドバイを検討していたがスケジュールや予算などの都合でインドにすることに。デリー・ジャイプール・アグラを周回する初心者向け?のツアーを申し込む。今回はじめて海外旅行するにあたってビザを申請することになったが、いろいろ面倒くさいですねあれ。書き直しが生じて申請所に2度足を運ぶことになったよ。 飛行機の時間がおねむの時間と重なってたので機内では「ジャングル・ブック」だけを観る。あの話のキモって、(ネタバレ)最後にモーグリが人間の世界に帰っていくことなのではないのか?ああいう終わり方でいいの? デリーに深夜について次の日に観光。最初に行ったのがでっかい塔のクトゥブ・ミナール。 70メートルほどの高さで、当初はもっと高かったのが落雷などでいまの高さになったのだとか、中には入れないものの、尖塔などが好きなので満足。 それから行ったフユマーン廟もまあまあ。ツアーの一環として輪タクにも乗りましたが、明らかに体力不足な初老のオッサンが立ち漕ぎしながら渋滞のなかを走るものだから、下手な遊園地のアトラクションよりもずっと身の危険を感じたぞ。インドってどうも
4 min read
映画評

「THE NEON DEMON」鑑賞

ニコラス・ウィンディング・レフンの新作。タイトルにしっかりと「NWR」のロゴを入れてくるあたり、なんか自分をブランド化しようとしてるのかなあ。 両親を亡くし若干16歳でジョージアからロサンゼルスにやってきたジェシーは、モデル業で生計を立てようとして初のフォトセッションでメーク係のルビーと友人になる。彼女の美貌は皆の注目するところとなり、年を19歳と偽ってモデル・エージェンシーに登録した彼女は、著名な写真家に抜擢され、さらに他のモデルたちを差し置いて有名なファッションデザイナーのお気に入りとなる。しかしそんな彼女の急な成功を、周囲のベテラン・モデルたちは妬むようになり…というあらすじ。 映像はきらびやかで綺麗なおねーさんたちもたくさん出てくるけど、エログロ描写のあるスリラーですからね。デートとかで観に行かないほうがいいんじゃないかと。映像は「オンリー・ゴッド」同様に派手なネオン調のライトがふんだんに使われていて美しいのだけど、ストーリーは華麗なモデル業界の裏における女性たちの確執という、かなり使い古されたものであることは否めない。主人公が写真家に「服を脱げ」と言われる展開など、どこ
1 min read
海外テレビ番組

「ATLANTA」鑑賞。

FXの新番組。舞台は当然ながらアトランタ。 アーネスト(通称アーン)はプリンストン大学に進学しながらもドロップアウトしてアトランタに戻ってきた若者。彼は店頭勧誘員をしてギリギリの生活費で暮らし、実家にも住まわせてもらえず、赤ん坊がいるのにその母親に愛想をつかされて半同棲するような暮らしを続けていた。そんなある日、いとこがペーパー・ボーイという名前のラッパーとして有名になってきていることを知り、彼のマネージャーになることを直訴する。最初はペーパー・ボーイに軽くあしらわれたアーンだが、なけなしの金を使ってラジオでペーパー・ボーイの曲をかけてもらったことで彼に気に入られるのだが、その直後にペーパー・ボーイが銃撃事件を起こしてしまい…というあらすじ。 最近はコメディに力を入れてるFXだが、こないだの「Baskets」に続いてルイ・CKが製作した「Better Things」という番組も始まりまして、どちらも「Louie」に似た、ダメ男(女)の不運な話が続くダウナーな内容になっていて、正直なところコメディといっていいのかかなり微妙な内容なんだよな。この「ATLANTA」も「Louie」のよ
2 min read
映画評

「The Nice Guys」鑑賞

凸凹コンビが活躍するバディ・アクション・ムービー(「アイアンマン3」を含む)を書いてキャリアを築きあげたシェーン・ブラックが贈る、新たなバディ・アクション・ムービー。 舞台は1977年のロサンゼルス。サエない私立探偵のホーランド・マーチは謎の事故死を遂げたポルノ女優について調べているうちにアメリアという女性について知る事になるが、アメリアによって雇われた用心棒のジャクソン・ヒーリーによってボコボコにされてしまう。しかしその後ヒーリーがアメリアを探す別の男たちに襲われたことから、ヒーリーはマーチと手を組んで、行方をくらましたアメリアを探すことになる。そしてアメリアがポルノまがいの映画に出演していたことを知った二人は、その映画の関係者がみんな開始を遂げていることに気付き…といったあらすじ。 ライアン・ゴズリング演じるマーチはとことん才能がない快楽主義者で、大事なところでヘマばかりしていて、酒とタバコに目がないタイプ。対するヒーリーは体型こそでっぷりしてるものの(ラッセル・クロウが意図的に増量したらしい)ストイックな男で、厭世的な人物。クレジットこそクロウが主役なものの、おいしいところ
1 min read
映画評

「シン・ゴジラ」鑑賞

ツイッターのTL上の評判がとても良かったのと、みんな当面はネタバレをするまい、という雰囲気がひしひしと感じられたため、ならばネタバレされる前に観てしまえ、ということで劇場に行ってきました。ギャレス・エドワーズ版を除けば、「ゴジラ」を観るのって1984年版以来となります。 それでね、個人的にはまったくダメだったのですよ。 ストーリー的には悪くないんですよ。ゴジラが現れて暴れるというコンセプト自体は非常にシンプルながら、東日本大震災と原発事故の出来事をうまく取り入れて、怪獣映画にブレンドしている手腕はとても良かったと思う。ただあのときって、直接の被害を受けなかったとしても人々のあいだには重々しい不安感があり、福島の状況に対する無力感があり、ネット上では有象無象の見解(というかデマ)が飛び交ってたじゃないですか。それに対してこの映画ではゴジラが襲撃してない間はごく普通の日々が続いてるような描写がされていて、なんか違うんじゃないのとは思いましたが。 そんで自分にとって何がダメだったかというと、やはり演出。ちなみにおれ「エヴァンゲリオン」は観ていて(テレ東のものではなくてWOWOWでやっ
2 min read
映画評

「高慢と偏見とゾンビ」鑑賞

「ジェーン・オースティンの小説にゾンビが加わった!」という斬新(だった)設定が大受けした2009年のマッシュアップ小説を映画化したもの。 小説のヒットを受けて当然のごとくすぐさま映画化権が買われ、当初はナタリー・ポートマンが主演だのデビッド・O・ラッセルが監督だのと威勢のいいニュースが出てきていたが、なんかいろいろあるうちに製作が遅れスタッフも離れていき、今年になってやっとこさ製作されたということらしい。なんか一発芸のようなネタを何年も引きずりまわした結果、気の抜けたものになってしまった印象は否めない。アサイラム社ならこんな作品3ヶ月で作ってるぞ。やはり原作が下手にヒットしてしまうと製作陣も力を入れすぎてしまうのかなあ。 なおジェーン・オースティンって、90年代に「オサレな女子のための文学書。登場人物みんなの年収が書かれていて面白いね、ハハハ」みたいに扱われて流行ってたという印象がありまして、まあ個人的には大大大大嫌いな作家であるわけですね。ろくに読んでないけど。よって原作も大学の授業で数章読んだくらいで内容はよく知らないのですが、ツンデレ女とダーシー君が結びついて終わるんでしょ?
1 min read
映画評

「Sex & Drugs & Rock & Roll」鑑賞

前から興味のあった、イギリスのミュージシャンであるイアン・デューリーの2010年の伝記映画。 少年時代にプールでポリオにかかって左半身が麻痺したデューリーは障害児向けの学校で寮生活を送るものの同級生や先生に虐待され、当然のごとくひねくれた大人に成長。結婚して子供ができても家族のことなどそっちのけでバンド活動に専念し、若い愛人ができて別居したはずが妻と子供を招いて4人で暮らす奇妙な生活を送り、そんな環境で育った息子のバクスター(彼自身もミュージシャンなんですね)も当然のごとくひねくれた少年に成長。そんな息子と父との交流を軸にデューリーの人生が描かれていく。 ステージ上での語りと回想として話が始まり、過去の回想と現在がクロスカッティングされてストーリーが進んで行くために時系列がこんがらがっていて、褪せた色調やコラージュが使用された画面づくりは往年のイギリスのアートシネマといった感じ。ニコラス・ローグの作品に似ているのかな?監督のマット・ホワイトクロスって知らない人だったけど、ストーン・ローゼスにデモテープを渡そうとする若者たちの映画「SPIKE ISLAND」なんてのも撮ってるのです
1 min read
海外テレビ番組

「The Tick / ティック~運命のスーパーヒーロー~ (仮題) 」鑑賞

「(仮題) 」だそうです。 アマゾンがよくやるパイロット版をいくつか公開して、そのうち人気があったやつをシリーズ化するという施策のうちの1つだが、日本でもプライムビデオが始まった関係で日本語字幕付きでタダで観られるよ。新番組なのにまったく宣伝してないところがアマゾンジャパンっぽいですが。トップメニューからどうやっても見つからず、「ティック」で検索してやっと見つけたぞ。 原作はベン・エドランドが80年代に生み出したインディペンデント・コミック「The Tick」で、インディペンデント作品としてはかなり有名な部類に入るんじゃないかな。スーパーヒーローもののパスティーシュ的なコメディ作品で、怪力だけど愚鈍なヒーローのティックと、そのサイドキックで小心者のアーサーたちが、悪の黒幕ザ・テラーや数多くの忍者たちとドタバタを繰り広げるような内容だったような。実はコミックはきちんと読んだことないのよ。ティックの雄叫びが「スプーン!」なのは知ってます。 アメリカで誰もが知ってるようなキャラクターではないものの、根強い人気はあるようで1994年にはアニメ化されているし、2001年にはパトリック・ウ
1 min read
映画評

「バットマン:キリングジョーク」鑑賞

・実のところ、あまり観る気がしなかった作品である。原作はバットマンのコミックのなかでも1、2を争うくらいに有名な、そして優れた作品であるが、個人的にあれはもう当初のコミックのままで完璧だと考えていて、ブライアン・ボランドがのちに色を塗りなおしたバージョンも邪道だと思うくらいなので、アニメ化などもってのほかなのですね。しかしブルース・ティムがプロデューサーで、ケヴィン・コンロイとマーク・ハミルがそれぞれバットマンとジョーカーの声をあてるという、「Batman: The Animated Series」の黄金のメンツが戻ってくるとなれば鑑賞せずにはいられなかったんだよ! ・原作を書いたのはアラン・ムーアだが例によってクレジットに名前は一切登場せず、脚本を「100 Bullets」のブライアン・アザレロが担当している。40数ページの原作を長編アニメにするのは難しかったのか、前半3分の1くらいはオリジナルストーリーになっており、若くて頭の切れるマフィアの男を捕まえようとするバットガールの話に時間が割かれている。マフィアの一家と若き女性の物語という点では「100 Bullets」に似ていると
2 min read
映画評

「April and the Extraordinary World」鑑賞

ジャック・タルディのコミックを原作にした、フランス・ベルギー・カナダ合作のアニメーション映画。観たのは英語吹替版。 話は普仏戦争が忍び寄っていた1870年のフランスから始まる。戦争にあたり無敵の兵士を欲していたナポレオン3世は、科学者のグスターヴ・フランクリンに内密で傷ついた細胞を修復させる特効薬の開発を命じていたが、ラボでの爆発によりナポレオン3世もグスターヴも命を落としてしまう。国を継いだナポレオン4世は平和主義者だったので戦争は回避されたものの、それから60年のあいだ、世界各地で著名な科学者(化学者)が誘拐されるという事件が起きる。おかげで世界の科学的発展はストップして電力の発見も起きず、石炭と木炭によるスチームエンジンの噴煙により大気は汚染されていた。誘拐されずに残った科学者たちは政府に強制連行されて政府のための研究を強いられていたが、グスターヴの息子プロスパーは息子夫婦と孫娘のエイプリルとともに身を隠し、グスターヴの特効薬の完成を目指していた。しかしピゾーニ警視率いる警察部隊が彼らの研究所を強襲し、一家は離れ離れになったばかりか、エイプリルの両親は何者かに誘拐されてしまう
2 min read
映画評

「ハードコア・ヘンリー」鑑賞

ティムール・ベクマンベトフ製作の、ほぼロシアで撮影されたSFアクション。以降はネタバレ注意な。 物語は一人の男が科学者のラボで目覚めるところから始まる。過去の記憶がない彼の前には女性科学者のエステルが立っており、彼の名前はヘンリーであること、彼女は彼の妻であること、そしてヘンリーは瀕死の重傷を負ってラボに連れ込まれたことなどを語る。失われた片腕や片足にサイバネティックスの義手・義足をつけられ、発声のためのモジュールをつけてもらおうとするヘンリー。しかし厨二病のジュリアン・アサンジみたいな大富豪のエイカンが現れてラボを襲撃し、ヘンリーはエステルとともに脱出するものの、すぐさまエイカンの部下に妻を奪われてしまう。ヘンリーも危機一髪のところを謎の男ジミーに助けられ、エステラを救い出すためにジミーが伝える任務をこなしていくのだが…というあらすじ。 作品の最大の特徴としては、全編を通じて主人公のPOV(視点ショット)でストーリーが進んで行くというもの。そういうつくりの映像作品といえば早くも1947年に「湖中の女」があったし、最近はやりのファウンドフッテージものもその一種だが、この作品は映画
2 min read
海外テレビ番組

「Naked Attraction」鑑賞

恋人探しをする身体障害者たちを題材にした「The Undateables」など、やたらエッジの効いたリアリティ番組で知られる英チャンネル4の新番組。 『現代ではみんなデートアプリを使って恋人を探し、ファッションとか髪型に気を使ってるけど、重要なのは結局のところお互いの肉体に興味を感じるかでしょ?ならば最初から裸を見ればいいじゃん!』とかいうコンセプトのもと、恋人募集中の男性もしくは女性の前に、すっぽんぽんの6人の候補者が登場し、ほぼ肉体的興味だけで候補が絞られていくという身も蓋もない構成になっている。イギリスのテレビ局(民放のみ?)は深夜帯なら性器を見せても良いことになってるらしく、あれもこれも見せられて凄いことになっております。 第一回目の前半では恋人を探している女性が登場し、その前にはケースで隠された6人の全裸の男たちが。そして司会者の「それでは下半身を見てみましょう」という掛け声とともにケースの下半分が開き、みんなのチンコが見えることに。そして女性は各候補者の体を吟味し、「あれは大きすぎるわね」とか「割礼してるのもありね」とか「ゾウさんの入れ墨(!)してる人がいますね」とか
2 min read
映画評

「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」鑑賞

10年ぶりくらいにシネマシャンテで観たよ。シネコンの座席に慣れてしまうとあそこの横幅はきついものがあったが、年配のお客さんで満席になってる光景は良かったですね。 ダルトン・トランボや赤狩り時代のハリウッドについてはそれなりに知ってるつもりだったが、それでもヘレン・ミレン演じるヘッダ・ホッパーのこととか知らなくて、いろいろ新しい発見がありましたね。その一方でこの人たちの経歴はどういうものなんだろう?と思ってウィキペディア片手に観たくなる衝動もありましたが。 ジェイ・ローチの初の非コメディ映画という説明もあるようだけど、あの人は最近HBOで「Recount」や「Game Change」といった実話のTVムービーをよく撮っているので、それの延長線にある作品と思って構わないだろう。 TVムービーよりは(おそらく)予算がふんだんに使えたのか、豪華なキャストがいろいろ出てまして、彼(彼女)らの演技によって手堅い作りの作品になっているなあと。ヘレン・ミレンや主演のブライアン・クランストンが相変わらず安定した演技を見せているほか、ルイ・CKやエル・ファニング、ダイアン・レイン、マイケル・スタル
1 min read