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映画評

「Space Station 76」鑑賞

低予算のSFコメディ。 舞台となるのは宇宙の片隅にある宇宙ステーション76。そこの機材はオンボロであり、住むクルーたちもストレスや退屈さなどで何かしらの問題を抱えていた。そんなとき新しいクルーとしてジェシカが派遣されてくる。最初は彼女を優しく迎えるクルーたちであったが、ステーションの暗黙のルールに気づかない彼女の言動のためクルーたちの関係はギクシャクしていき…という内容。 トレーラー観れば分かるがスタイル的には60〜70年代のSF映画のパスティーシュとなっており、サントラもトッド・ラングレンをはじめとした70年代ロックがふんだんに使われている。小道具やデザインなども細かいところまで凝っていて、外見的にはよく出来てるんですよ。ただ肝心のストーリーが…パロディとかアレゴリーになるわけでもなく、ただ気まずい展開が次々と続くだけというか。ダウナーな展開があっても「ダーク・スター」みたいに深みがあるわけでもなく、なんか脚本が稚拙だなぁ、という印象。監督がゲイだそうなのでセクシャリティに関するセリフもいろいろ出てくるのだが、どれも凡庸なものばかりだし。 監督のジョン・プロトニックってこれが
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海外テレビ番組

「THE AFFAIR」鑑賞

Showtimeの新作シリーズ。 ノアはニューヨークの公立学校の教師で、初めての小説を出版し第二作に取りかかろうとしていた。彼は妻と4人の子供を持ち、それなりに充実した生活を送っていたものの、子供たちにジャマされて妻とセックスできないことや、妻の裕福な両親に経済的に頼っていることなどに漠然とした不満を感じていた。そんな彼は夏の旅行で家族を連れて妻の実家のあるロングアイランドに行ったとき、カフェテリアのウエイトレスであるアリソンと出会う。遊び人の夫を持ち、子供を4年前に亡くしていたアリソンは日々のしがない生活に嫌気がさしていたが、ノアを一目見て惹かれるものを感じる。そして彼らはノアの妻の実家の近くで再び出会い、親密な関係になっていくのだが…というプロット。 題名のとおりノアとアリソンの不倫関係を軸にした内容だが、ストーリーの語り方が少し変わっていて、ノアとアリソンのそれぞれの観点から出来事が語られ、それでいて事実が微妙に食い違っていたりする(誰が最初に誘ったか、など)。しかも彼らは数年後に別々に、警察の尋問係らしき人物に物事の顛末を語っていることが示唆され(これっちょっと「トゥルー
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映画評

機内で観た映画2014(後半)

またちょっと海外出張したので、行きと帰りの機内で観た映画の感想をさくっと。「ヒックとドラゴン2」も」あったんだけどね、さすがにあれは大画面で観るべきと思って我慢しました。 「Rio 2」:人妻(というかトリ妻)が幼なじみと再会して不倫する…みたいな話の流れになったのは驚いたが、主人公と妻の故郷のトリたちと、その故郷の採伐を狙う人間たちが出てきて話が散漫になってしまっているのに加え、歌のシーンも詰め込んでるので無駄に尺の長い映画になってしまっている。グロリア・ゲイナーの「恋のサバイバル」を使ってる映画って、まずロクなのがないよな。 「CHEF」:フィールグッド映画としては決して悪くないものの、話は凡庸。主人公のシェフが自滅して、なぜフードトラックで再起を目指すことになったかのくくりがきちんと描かれてないんだよな。拘束時間が明らかに1日か2日のスカヨハとダウニーJr.とダスティン・ホフマンが後半には登場しないこともあり、前半の自滅と後半の再起のバランスが全くとれてない感じをうける。 「22ジャンプ・ストリート」:前作のようにオリジン話に時間を割くこともなく、そのまま話に突入していって
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「THE FLASH」鑑賞

今期のアメコミ原作の新シリーズ第2作目。放送局はThe CW。 原作のライターを長年務めたジェフ・ジョンズが脚本に関わっていることもあり、第1話は手堅いオリジン話になっている。主人公の母親がリバース・フラッシュに殺されたという設定って、ジョンズが考案したものだっけ?主人公が雷にうたれて薬品棚に突っ込んだことで驚異的なスピードを身につける設定は原作と同じだが、そもそもその雷はS.T.A.R.ラボの実験が暴走して生じたものであり、主人公以外にもメタヒューマンを多数生み出すことになった、という話になっている。第1話の悪役はウェザー・ウィザードでした。 主役のバリー・アレンを演じるのは「glee」のグラント・ガスティン。妻殺しの疑惑で投獄されている彼の父親を、90年代のシリーズでザ・フラッシュを演じたジョン・ウェズリー・シップが演じるという粋なキャスティングもされてます。The CWの番組ということもあり主人公の年齢が少し若めに設定されていて、彼の父親代わりの刑事を演じるのがジェシー・L・マーティン。彼のシーンだけどうしても「ロー&オーダー」っぽくなるのはご愛嬌。彼の娘がアイリス・ウエス
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知られざるアメコミ原作のTVシリーズたち

この秋は「コンスタンティン」「ザ・フラッシュ」「ゴッサム」「iZombie」といったアメコミが原作のTVシリーズが次々と放送開始されて、既に放送中の「アロー」や「エージェント・オブ・シールド」といった作品に加わることになる。さらには「スーパーガール」や「プリーチャー」などのTVシリーズ化も予定されているわけで、アメコミファンにとっては面白い時代ではあるのですが、コミックがTVシリーズになった例って過去にも沢山あるわけで、そのすべてが成功したわけではないんだよな。というわけで過去に放送されたものの(たぶん)よく知られてないアメコミ原作のTVシリーズをいくつか挙げてみる: 「THE TICK」 これはよく知られているほう。ベン・エドランドのコミックが原作のコメディで、アニメ版もあったな。アマゾンが復活させようとしてるなんて話も最近ありましたね。 「BIRDS OF PREY」 DCコミックスのTVシリーズの黒歴史的な作品。バットマンが去ったあとのゴッサムシティを護ることになった女の子ヒーローたちの物語なのだが、速攻で打ち切られていた。 「SABLE」 マイク・グレルの「Joh
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「TRANSPARENT」鑑賞

なんかハズレが多い米アマゾンのオリジナルシリーズのなかで、唯一高い評価を得ている作品。 ロサンゼルスに住むサラとアリとジョッシュの3人の兄弟はそれぞれの家族や仕事に没頭していたが、離婚してから一人暮らしをしている父親のモートにある日突然呼び出される。ガンの告知でもされるのかと心配して実家に戻った3人だったが、モートが話したことは他愛のない話だけで、彼女たちは安心して家に帰る。しかしモートは実はトランスジェンダーの男性であり、自分が女性として生きていくことを3人に伝えようとしたのだった…というようなプロット。 30分番組でコメディ扱いされてはいるものの、内容はかなりダウナー系の家族ドラマであった。トランスジェンダーである父親に加えて、3人の子供たちもみな複雑なセクシュアリティを抱えていることが示唆され(長女が元レズビアンとか)、そこらへんがいろいろ絡み合ってくるのだろうけど、第1話を観た限りではずべてが消化不良という感じであった。見せ場になるかと思った父親のカミングアウトのシーンさえもないのだもの(子供たちに告白することができず、最後に長女にバレる)。でも全体的に高い評価を得ている
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「GOTHAM」鑑賞

フォックスの新シリーズで、「バットマン」のゴッサムシティを舞台にした前日譚的な作品。 バットマンことブルース・ウェインの両親が射殺されるシーンから始まるものの、いわゆるオリジンものではなく、若き日のブルースのまわりの人物たちを描いた犯罪ドラマになっている。主人公はまだ若手刑事であるジェームズ・ゴードン(ヒゲなし)で、彼の相棒がハーヴェイ・ブロック。他にもセリーナ・カイル(後のキャットウーマン)とかオズワルド・コブルポット(ペンギン)とかエドワード・二グマ(リドラー)とか、コミックの登場人物の若かりしバージョンがいろいろ出てきます。普通に計算するとバットマンのヴィランはみんな彼より10歳から20歳くらい年上なのか、ということになるけどそこにツッコむのは野暮でしょう。 コミックを知ってるといろいろニヤリとさせられるキャラクターが出てくるわけだが、知らなくてもそれなりに楽しめる内容になってるんじゃないかな?汚職がはびこる街のなかで、孤軍奮闘するゴードンを主人公にした刑事ドラマとして観ることもできるかと。あとは各キャラクターがゴードンにどう絡んでくるかだな。正直なところブルース・ウェイン
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「Madam Secretary」鑑賞

CBSの新作シリーズ。 エリザベス・マッコードは元CIAの肩書きを持つ大学教授で、同じ大学に務める夫と2人の子供とともに牧場で暮らしていた。しかし合衆国国務長官を乗せた旅客機が南米で墜落してしまい、それを受けた旧知の仲である大統領から直々の依頼をされて、エリザベスは新しく国務長官に着任する。しかし直属の上司である首席補佐官とはウマが合わず、悶々としているところにアメリカ人の若者2人がシリアで拉致されたという情報が入ってきて…というようなプロット。 主人公を演じるのはティア・レオーニ。あとはキース・キャラダインが大統領を演じていて、ビビ・ニューワースなどが出演している。プロデューサーとしてモーガン・フリーマンが関わっている。 まあ主人公は明らかにヒラリー・クリントンを意識してるんだろうけど、これが作られてた頃はすでに国務長官はジョン・ケリーになってたと思うので、クリントンへのベタな応援というよりもあくまでも元ネタと考えればいいのかな?この番組に限らず、政治ネタを扱った今年の新シリーズはみんな中東問題をテーマにしているようで、(第1話の時点では)どれも「イスラム国」の台頭を予測でき
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「FOREVER」鑑賞

ABCの新作シリーズ。 ヘンリー・モーガンはニューヨークで働く検死医だったが、彼には大きな秘密があった:実は彼は200年以上前に生まれており、医者として奴隷船に登場していたところを船員に狙撃されて海に投げ込まれたのだが、謎の理由によって甦り、不老不死の身になってしまったのだ。それ以来彼は、自分がなぜそのような力を身につけたのかと、死ぬことができる方法を探るため長年にわたって研究をしていたのだが、彼に興味を抱いたニューヨーク市警の女刑事に招かれて彼女の事件の捜査を手伝うことになる…というようなプロット。 ニューヨークにおける不老不死の男性が事件を解決してく物語って、2008年の「New Amsterdam」とそっくりだな。あちらは短命に終ってしまったけど、こちらはもっと長続きできるのだろうか。役者はどうしても年をとっていくわけで、不老のキャラクターをTVシリーズで演じさせるのは無理があると思うのだけど。「スター・トレックTNG」でもアンドロイドのはずのデータが後半ではしっかり老けてたし。 このようにファンタジックな要素があるものの内容は比較的ストレートな捜査もので、主人公は200
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映画評

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」鑑賞

むろん2Dな。上映中なので感想を簡潔に。 おれコズミック系のアメコミってあまり好きではなくて、DCも「リージョン・オブ・スーパーヒーローズ」などは殆ど読まなかったのです。よってこの作品の原作にも疎かったので(90年代初頭に出てた前のチームのやつは読んでた)、観る前はある程度の不安があったのだけど、前知識など無しに十分楽しめるスペースオペラでした。「グリーン・ランタン」がすべて間違えたところを、すべてきちんと押さえているというか。 ストーリー自体はかなり王道を行っていて、ならず者たちが反目しあいながらも友情を培っていき、団結して悪を倒し、かつて自分たちを見下していた人たちからも賞賛を受けるというもの。決して目新しさはないものの、変にひねくり回さずにストレートな演出をしていることでちゃんと話に起伏をもたせている。CGのキャラクターの演技にも涙するのってそうあることじゃありませんぜ。まあ女性キャラ同士がタイマン勝負するあたりは、さすがに使い古されすぎてる気がしましたが。 監督のジェームズ・ガンはB級で知られるトロマ・ムービーの出身で、トロマの社長のロイド・カウフマンがしっかりカメオ出
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「Z NATION」鑑賞

SYFYチャンネルの新シリーズ。貧乏人向け「ウォーキング・デッド」。 アメリカでゾンビが大量発生してから3年。大統領も殺害され文明が崩壊したなか、残された兵士や民衆たちは最後の抵抗を続けていた。そんなとき研究所の実験によって、人がゾンビに感染することを防ぐかもしれない抗体を持った男性が登場する。その彼をニューヨークからカリフォルニアまで移送するよう命令を受けた兵士のハモンドは、途中で出会った市民たちと一緒に大陸横断を試みるのだが…というプロット。 作ってるのがC級のパクリ映画を乱発することで名高いアサイラム社で、「シャークネードのプロデューサーが製作!」と宣伝しているのだが自慢できることかそれ。やたら説明的なセリフや狭そうなセット、チープなCGなどはアサイラムのお家芸ですな。せめて「シャークネード」よろしく竜巻に乗って空飛ぶゾンビとか出せばいいのに、話はゾンビ作品のクリーシェがひたすら続くだけ。盛大なドンパチをやってれば爽快感くらいは得られただろうに、登場人物が無駄に多くて話がややこしくなってるのもいただけない。 その登場人物は大半は知らない役者ですが、トム・エベレット・スコッ
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「HAND OF GOD」鑑賞

なんか第一波も第二波もまるで世間で話題になってない感のある米アマゾンの新作シリーズのパイロット群ですが、いつのまにか第三波が来ていて、これはその中の1つ。ほかにもソダーバーグ製作のコメディとか、ミーナ・スヴァーリ主演のスリラーとか、ウィット・スティルマンのドラマとかが揃ってるみたい。 この番組の主役となるのは、地元の有力な一家の出身であり、厳しい判決を下すことで知られている判事のパーネル・ハリス。彼は妻子がありながらもオフィスに娼婦を呼ぶような堕落した判事だったが、息子の嫁がレイプされ、それを苦にした息子が銃で自殺を図って昏睡状態に陥るという悲劇を経験して神経衰弱に陥ってしまう。意識が朦朧としていたときに怪しげな元俳優が運営する教会に多額の献金をしてしまった彼だが、息子の病室にて彼の「声」を耳にするようになり、それを神からのメッセージだと考えた彼は、それをもとにレイプ犯らしき男をつきとめ、自分が釈放させた犯罪者を使って復讐を試みるが…というようなプロット。 うーん。法廷ものなのか、復讐劇なのか、スピリチュアルなものなのか、何をしたいのかよく分からない内容だなあ。神の声を聞いてひと
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「THE INTRUDERS」鑑賞

BBCアメリカの新シリーズ。 いわゆる怪奇ものでして、こないだの「THE LEFTOVERS」もそうだったけどケーブル局の怪奇ものは初回で謎をバラまくだけバラまいておいて全く回収しないので、なんか思わせぶりな雰囲気は伝わってくるものの、話の筋はさっぱり分からず…これも何となく分かったプロットを箇条書きしていくと: ・主人公は元刑事の作家で、妻とワシントン州の田舎に住んでいたが、昔の同僚が突然彼のもとを訪れる。 ・不死の秘密を解明した集団がおり、それは肉体的な不死ではなく、他の人間の精神と入れ替わることで、その人間の身体(子供のものが多い)を乗っ取って精神的な不死を保っている(らしい)。 ・この集団の存在に気づいた音響学者がいて、彼はいま行方不明になっている。 ・さらに乗っ取られた人間をつきとめ、彼らを暗殺している謎の男がいる。 ・主人公の妻も身体を乗っ取られたらいく、突如として行方不明となった。 という設定でいいのかな?西海岸のあちこちに話が飛び、加えて意味ありげなシンボルとか、陰謀論とか出てきてもうお腹いっぱい。「AVクラブ」では「『Xファイル』の冒頭部分が1時間に引き延ばさ
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「ドクター・フー」シリーズ8開始

放送前に流出した映像をもとにしたレビューでは叩かれていたのでちょっと心配したが、普通に面白かったぞ。 ただし主役の役者が若者から50代へと一気に移ったこともあり、全体的なトーンが必然的に変わったものになっている。いちばん顕著なのはドクターが暗くて謎めいた存在になったことであり、再生によって朦朧としたドクターのまわりでコンパニオンたちが慌てふためく第1話の展開は、10代目ドクターが登場した「Chrismas Invasion」によく似てるけど、陰のあるドクターの雰囲気はクリストファー・エクレストンの9代目に通じるところがあるな。コンパニオンどころかドクター自身も自分をよく分かっていないことが示唆されており、それの謎解きが今シリーズのテーマになるのかな? 自分を見失っているドクターがいる一方で、コンパニオンのクララたんは彼の変化に戸惑いながらも事件を解決しようと奮闘するわけで、話の焦点がうまく彼女にあたったのではないでしょうか。でもクララたんは年末で降板という噂もでてるんだよな…。前シリーズからの続きとしてはマダム・ヴァストラたちも登場するけど、なんか最近彼女たちの出番が多い気がして
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映画評

「LOCKE」鑑賞

トム・ハーディの一人劇のような映画。監督は「イースタン・プロミス」の脚本家だったスティーブン・ナイト。 国際的な建設会社の現場監督をやっているアイヴァン・ロックは、大きな仕事を明日に控えて工事現場から車に乗って去る。しかし彼は妻子の待つ自宅へは戻らずに、とある方面へと車を走らせる。自分が行なおうとしていることについて、車中から妻に電話するロック。そして彼の行いは、工事現場の仕事にも影響することに…というストーリー。 ネタバレになるのであまり話の展開については明かせないが、ロックの目的は早い段階で明らかになるのでミステリーとかサスペンスの要素は少ない。主人公が過去の行ないについて対処するさまが、淡々と描かれていく。主な撮影はすべて車内で行なわれ、登場するのもロック一人のみ。彼が電話で妻子や職場の同僚と電話で話す(なおハンズフリーね)だけの、密室劇というか会話劇のような内容になっている。 ロック自身は自分の置かれた状況について一人で激高したりするものの、基本的には信念の強い男であり、「論理的に次のステップを考えよう」などと語るような人物。むしろ彼の行動に困惑した関係者たちを、電話で
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「LEGENDS」鑑賞

TNTの新作シリーズ。 マーティン・オダムはFBIの覆面捜査チームに属するエージェントで、偽の人物像(レジェンド)を作り上げ、それに扮して必用とあれば何ヶ月にもわたる潜入捜査を行なうことを専門としていた。今回も政府転覆を狙う民兵組織の一員に扮して組織に潜入し、そのボスの正体を探っていたが、謎の男より突然、マーティン自身の人格が偽のものであり、裏では大きな陰謀が動いていることを告げられる。彼の言葉を真に受けたマーティンは、自分自身に関する真相を探ろうとするのだが…というプロット。 偽の人格を演じているうちに自分自身が誰だか分からなくなる、という設定はピーター・ミリガンがライターやってたときの「ヒューマン・ターゲット」(むろんアメコミのほう)に似てなくもないが、この番組はロバート・リテルの小説を基にしているらしい。 主人公は覆面捜査のプロで、偽の人格になりきってしまうという設定なんだけど、その割にはやたら正体がバレそうになるのはご愛嬌。その都度アドリブで自分の経歴をデッチあげ、それにあわせてFBIのコンピューターチームが病院のデータベースとかに偽の経歴をカタカタと入れ込んで、裏付け
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映画評

「Show Pieces」鑑賞

アラン・ムーアとミッチ・ジェンキンズがキックスターターで資金を調達した短編映画「His Heavy Heart」が完成してダウンロード用のリンクが送られてきたので、過去の4作品とあわせて一気に鑑賞。5つあわせて「The Show」という作品を構成するのかと思いきや、「The Show」はもっと包括的なコンセプトで、これらはその1部を成す「Show Pieces」という作品群になるんだとか?よって今後もこの世界を舞台にした話が作られていくのかな?まとめて鑑賞することで、以前に書いたときよりもなんとなく世界観が分かるようになったので、各作品を時系列ごとに紹介する: 「Act Of Faith」 タブロイド紙の記者をやっているフェイスという若き女性が、クローゼットで一人SMを試みるものの、最悪の結果を招くことになる。 「Upon Reflection」 怯えたファイスは小汚いパブ(兼クラブ)にたどり着く。そこで彼女はクラブのマネージャーのマッチブライト氏と出会い、彼から侮蔑的な扱いを受ける。部屋の角の鏡に映った映像になっているのが特徴的な一編。 「Jimmy’s End」 土砂降りの
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「The Honourable Woman」鑑賞

イスラエルとパレスチナの紛争をテーマにしたBBCのミニシリーズ。実にタイムリーなネタを…と思ったがあそこの地域のネタは50年くらい常にタイムリーなんだよな。 ネッサ・スタインは9歳のときに、イスラエルへ武器を販売していた父を目の前で暗殺された経験を持つ女性。父親の企業は兄(弟?)のエフラが引き継いでいたが、数年前に突如としてエフラが退任し、それからネッサが企業のトップとして、中東へ和平をもたらすべく貢献を続けていた。しかしパレスチナの取引先の人物が謎の死を遂げ、彼女の周りにはMI6をはじめとする怪しげな連中が現われるようになる。そしてネッサ自身も、公表できない暗い秘密を抱えていた…というようなプロット。 「THE SHADOW LINE」のヒューゴー・ブリックが脚本と監督を務めており、あの番組と同様に臨場感はたっぷりあるものの話の展開が遅いような…登場人物も多くて話を追うのがちょっと大変だったぞ。あの地域の紛争についても最低限の知識は持って観たほうが良いでしょう。 ネッサを演じるのはマギー・ジレンホール。イギリス訛りをとてもいい感じでマスターしていますな。暗い過去を抱え、大きな
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「MANHATTAN」鑑賞

ウディ・アレンの同名映画のテレビドラマ…では当然なくて、原爆を開発した「マンハッタン計画」に関わった人々を描いたWGNの新作シリーズ。登場するキャラは殆どが架空の人物になるのかな? 舞台は1943年。第二次世界大戦の戦火が多くの犠牲者を出しているなか、ドイツよりも先に原子爆弾を完成させるためにアメリカ政府はロバート・オッペンハイマーの指揮の下、ニューメキシコのロス・アラモスに優秀な物理学者たちを招集して「マンハッタン計画」を立ち上げる。しかし砂漠の中の村という劣悪な条件のなかで働かされる科学者たちのストレスは、その家族たちにも影響を及ぼすようになり…というプロット。 副大統領さえも知らないという極秘のプロジェクトに関わる科学者たちが、当然その仕事の内容を妻たちにも明かせず、家族関係がどんどんギクシャクしてくという設定が面白いかも。また計画内では2つのチームが独自に原爆を開発しており、その駆け引きが話にスリルを加えている。あとは計画の秘密がどこかから漏れているらしいとか、科学者やロス・アラモスの土壌が放射能で汚染されているといった伏線が張られているのだけど、今後の展開はどうなってい
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「SATISFACTION」鑑賞

USAネットワークの新作シリーズ。 ニールは投資信託の会社でバリバリ働くビジネスマンで、プール付きの邸宅に住み、若くして結婚した妻のグレースとの間には16歳になる娘のアニカもいて、それなりに成功した人生を送っていたものの、何かしら満たされない気分を感じるようになっていた。そして大口の顧客を得るために出張中、飛行機で長らく待たされたことから彼は突然ブチ切れ、空港でひと騒ぎ起こしてしまう。それがもとで会社でもブチ切れた彼は会社を辞め、家に帰るのだがそこでグレースが男娼と不倫しているさまを目撃してしまう。怒った彼は男娼を追いかけ、彼の携帯電話を手に入れる。そしてその電話に「注文」がかかってくることを知った彼は、自分も男娼のふりをして女性たちに会いにいくのだが…という話。 人生が嫌になったニールが、禅に興味をもって仏僧のもとを訪れたりするのがアメリカっぽいのかな?仕事中心の夫に不満を抱いてグレースが不倫に走ったことも彼女の視点できちんと描かれていた。一方ではアニカが教師の不倫を告発した歌を学校で歌って退学になるなど、家庭が崩壊する寸前までいって逆に皆が結束し、それでもニールが妻のことを疑
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「THE ZERO THEOREM」鑑賞

テリー・ギリアム御大の4〜5年ぶりの新作。イギリスではもうDVD出てますが、日本では秋くらいに公開ということで、ネタバレしないように感想をざっと: ・舞台は明言されないけどおそらく近未来。主人公のコーエン・レスは、とある電話を待ち続けているために在宅勤務を上司に希望。謎めいた会社社長に会ったのちに彼は在宅勤務が認められ、「ゼロは100%」という謎の定理「ゼロ・セオレム」を解明するように命じられる。しかしコンスタントにデータのアップロードが求められるその業務にコーエンは耐えられなくなり、やがてブチ切れることに…というようなプロット。 ・「未来世紀ブラジル」を彷彿とさせる近未来のセットのデザインがね、金かかってなさそうなのに独創的で素晴らしいのですよ。ペダルを漕ぐ職場とか、仮想現実スーツのデザインとか。こういうのやらせるとギリアムの右に出る人はいないですね。 ・なお「ブラジル」と似ていることろが沢山あって、主人公は妄想(仮想現実)に逃避してるし、彼の上司を演じるデヴィッド・シューリスは話し方とかがまんまマイケル・ペイリン。デブとノッポの「輸送人」コンビは「ブラジル」の修理人コンビみ
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映画評

「UNDER THE SKIN」鑑賞

日本では「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」の題で10月に公開だそうな。 何もない宇宙から何もないスコットランドにやってきた、スカーレット・ヨハンソン型の宇宙人。彼女は死んだ少女の服を身にまとい、バンを乗り回しながら道を尋ねるふりをして通りの男性たちに声をかけて車内に誘う。彼女とねんごろな関係になれると期待した男たちはいそいそと彼女に従うのですが、彼女の家で服を脱ぎだしたところで暗闇にズブズブと沈んでいき、中身を吸われて哀れ皮だけの存在に…というようなストーリー。 お色気宇宙人に男が餌食になる「スペース・バンパイア」とか「スピーシーズ」を思わせるような設定ですが、中身は全く似てなくて、何の説明もなく断片化された話が続く、コテコテのアートフィルムになっている。70年代のアートなSF映画、特にニコラス・ローグの「地球に落ちてきた男 」に雰囲気は似ているかな。 不安をかきたてるような音楽にのせて描かれる、スコットランドの夜景とか男たちが餌食になるシーンはとても美しくて、批評家たちに絶賛されたのは分かるのですが、じゃあ観てて面白いかというとそうでもなく…。正直なところ結構しんどかったな。
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「The Strain」鑑賞

ギレルモ・デル・トロ とチャック・ホーガンの小説(邦題は「沈黙のエクリプス」)が原作の、FXの新シリーズ。これミニシリーズだよね?第1話はデル・トロが監督していた。アメリカでは上のイメージのビルボードが悪趣味だと抗議が殺到して撤去する騒ぎになったらしいが、まあ仕方ないわな。 ニューヨークのJFK空港に着陸したドイツからのジャンボ機。しかし機内からは何の反応もなく、周囲に警戒態勢が敷かれる。機内に入ったCDC(疾病対策センター)のイーフリアムたちが目にしたのは、席に座ったまま外傷もなく死亡している200人以上の乗客の姿だった。紫外線のライトには粘液のようなものが映し出され、機内の貨物室からは謎の巨大な棺桶と、線虫のような生物が発見される。一方ではマンハッタンの大富豪がその棺桶を手に入れる画策を始め、スパニッシュ・ハーレムではホロコーストの生存者である老人が事件のことを知り、再び「その時」がやってきたことを感じていた。そして棺桶を格納した倉庫には巨大な怪物が現われ、乗客の死体を置いた安置所では死体が動き出していた…というプロット。 いちおうヴァンパイアものらしいのだが、もっとモンスタ
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映画評

「ザ・レイド GOKUDO」鑑賞

邦題どうにかならなかったのか。普通に「ザ・レイド2」で良かっただろうに。11月に日本公開ということで感想を簡潔に述べます: ・すんばらしい出来。前作はアクションシーンのカメラワークが見事だったが、今回はドラマのシーンのカメラの動きも冴え、登場人物の心境などを如実に表している。演出は前作に比べて格段にあがってるのではないか。 ・前作は前半が銃撃戦がメインで、爆破シーンとかでCGを使ってるのが明らかだったが、今回は全体的に銃の使用は控え目で格闘シーンが満載。敵も律儀に素手で襲いかかってきます。最初の30分はアクションが控え目だけど、あとからどんどん勢いがついてくるぞ。 ・右往左往するカメラワークはどれも凄いんだけど、「走ってくる車を外から撮る → そのまま車内にカメラが入る → 車の反対側の窓から出て、その横から走ってくる車を撮る」というシーンをワンショットで撮ってるのが信じられなくて何度も観てしまった。あれ車のシートのなかにカメラマンが隠れていて、車内でカメラを手渡ししてるらしい! ・物語は前作のラストから2時間後、主人公の兄が殺されるシーンから始まる。よって兄貴の顔と、前作で
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映画評

「THE BATTERED BASTARDS OF BASEBALL」鑑賞

今年のサンダンスで話題になったドキュメンタリーで、アメリカではネットフリックス配信になったもの。カート・ラッセルの親父であるビング・ラッセルがポートランドで立ち上げた、独立系のマイナーリーグ球団「ポートランド・マーヴェリクス」の歴史が語られる。 ニューヨーク・ヤンキーズのキャンプ場の近くで育ったビングは、ジョー・ディマジオやルー・ゲーリッグといった選手たちに可愛がられた少年であった。それからハリウッドに移って役者になり、「ボナンザ」の保安官役を長年演じたりしたものの、野球に対する愛情は消えず、番組が終ったあと1973年にポートランドで野球チームを立ち上げることを決心する。当時はすでにメジャー球団によるアフィリエイト化が進んでおり、独立系の球団は彼らのファームチームになっていったものの、ビングはそれに逆らって、トリプルAクラスのビーバーズが去っていったポートランドに、当時唯一の独立系チームとしてマーヴェリクスを立ち上げ、シングルAのチームとして北西リーグに参戦する。 野球をしたい者はやってこい、というトライアウトの広告を業界紙に出したところ、40〜50人くらい来るかと思っていたとこ
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