映画評

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「STAR WARS UNCUT」鑑賞(途中まで)
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「STAR WARS UNCUT」鑑賞(途中まで)

「スター・ウォーズ エピソード4」を15秒ごと、計473のシーンに切り分けて、それぞれのシーンをファンのみんなが分担して撮影して1つの長編作品を作り上げよう、という26歳のSWファンが企画したプロジェクト。こないだまで各シーンの撮影者を募集してたような印象が合ったけど、いつの間にか完成していて、こないだエミー賞のインタラクティブ部門なんてのを受賞したらしい! 完成品は公式サイトで公開されてるけど、基本的に15秒のクリップが連続して流されるという仕組みで、コスプレあり手書きアニメあり人形アニメあり、さらにはチャット風のシーンありと、皆が独自の解釈で撮影したシーンが次々と流されるのは(クオリティに大きな差があるとはいえ)なかなか面白い。ルークがオヤジになったり子供になったり、C3POがアルミホイルの塊になったかと思いきや「MST3K」のクロウに化けたりと大忙し。みんなR2D2の扱いに苦心してるのが笑える。実写と絵アニメと人形アニメがそれぞれ3分の1くらいの割合かな。フィギュアとかレゴ人形を使った人形アニメがいちばん再現性が高いんだけど、そのぶん安直すぎてつまらなかったりする。ハリボテのヘル
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「THE GHOST WRITER」鑑賞

いろいろ巷で話題になっているロマン・ポランスキーが、スイス警察に逮捕されながらもしれっと作ってしまった政治サスペンス(刑務所で編集をしたらしい)。 物語はユアン・マクレガー演じる主人公の作家が、イギリスの前総理大臣であるアダム・ラングの回顧録のゴーストライターの仕事を持ちかけられるところから始まる。既に回顧録には別のゴーストライターがいて草稿を書き上げていたのだが、彼は謎の溺死を遂げてしまったというのだ。そして主人公は政治に疎いものの、原稿執筆の早さを見込まれて仕事を与えられ、そのままラングが滞在しているアメリカはマサチューセッツの孤島(マーサズ・ヴィニヤード)へと送られる。そこで彼はラングのほか、彼の秘書や神経質な妻に出会う。さっさと仕事を片付けて島から出ようとした主人公だが、ラングが首相のときにイギリス国籍のテロリスト要員をアメリカに引き渡して拷問にかけさせていたことが世間に明らかになり、ラングは戦争犯罪で裁判にかけられる可能性が出てきてしまう。とつぜん身の回りが慌ただしくなってきたなか、主人公は自分の前任者が残した謎めいた資料を発見し、彼の本当の死因を探ろうとする。そして調査
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「ヒックとドラゴン」鑑賞

「トイ・ストーリー3」を観てないのであまり大きなことは言えないのだが、個人的にこの夏のお薦め映画は「インセプション」とこの作品かと。 ストーリー自体はとてもベタで、恐ろしい存在だと思われていたドラゴンと少年が交流していくうちにお互いに心を開いていき、やがて共存することの大切さを学ぶという、映画のポスターを見ただけでも予想がついてしまうような話が続くわけだが、この王道の展開がかえって素朴かつ力強いものをストーリーに与えているのではないかと。従来のドリームワークスのアニメはピクサー作品に比べて、ムダな下ネタや時事ネタのパロディなどを詰め込んで作品の質を下げている印象があったんだけど、今回はそれを排除したことでより多くの観客にアピールできる内容になっている。やっとピクサーに対抗できる作品が出てきたな、という感じ。 少年がドラゴンと空を駆け回るシーンも非常にダイナミックで見応えがあって、これなら3Dで観ても悪くはないかな、と思わせる出来だった(それでも俺は3D嫌いだけどね)。後半の展開には「君たち、ドラゴンの生態系を破壊してない?」と思ったが、少しビタースウィートなヒネリのあるラストも含
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「インセプション」鑑賞

やっと観てきた.評判通りの素晴らしい出来。キャラクターの立ち方が半端じゃなかった「ダークナイト」には劣るかもしれないが、2時間半の長尺を飽きさせずに最後まで観させるクリストファー・ノーランの手腕は凄いものがあると思う。 自分が何を伝えたいのかをきちんと把握している監督の映画はやはりいいですね。この作品については既にいろいろなことが語り尽くされていると思うので、今さら自分がどうこう言うのもおこがましいのですが、いくつか感想を箇条書きすると: ・夢の設定とかにはいろいろツッコミが入れられそうなのだが、何も言うまい。自由落下している人の夢の世界が無重力状態になるなら、寝返りをうった人の夢の中は天地が逆になるのかな? ・ディカプリオは前作「シャッター・アイランド」とキャラがかぶっている点で損をしている。眉間に皺を寄せて顔を洗うような作品ばかり出たりせず、インディーズのコメディとかに出てたまにはガス抜きすればいいのにと切に願う。 ・渡辺謙はあと2倍くらい英語が上手くならないと、「無口な役」とか「半分気絶してる役」とかから抜け出せないような気がする。特に日本人にとって鬼門であるthの発音をマス
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「KICK-ASS」鑑賞

これダメ。ゴミ映画。12歳くらいの女の子が「FUCK!」とか言いながら銃をぶっ放したりする内容だから大衆受けはしてるみたいだけど、そんなので感心するほど俺はウブでもないし。個人的にマーク・ミラーの原作コミックが嫌いなことは以前にも書いたが、あの原作が傑作に思えるほど映画の出来は非道かった。 問題点は山ほどあるんだけど、いちばん致命的なのは登場人物がみんな不快な連中で、観ていて共感できるキャラクターがいないことか。特に主人公。原作はアメコミというスーパーヒーローと同義語のメディアだったから、主人公が数ページのあいだに「スーパーヒーローになりたい!」と決心してもそれを容易に受け入れられる土壌があったのに対し、映画ではもっときちんと主人公の動機を説明しなければいけないはずだったのに、通販でコスチュームを注文してすぐにキックアスになってるんだもの。違和感ありあり。そのくせ女の子とねんごろな仲になったとたん「スーパーヒーローはやめる」なんて言い出すし、主人公が最後までヘタレでろくに成長しないんだよな。それ以外にもサイコな父娘やどうも怖くない悪役、ちょっと頭のイカれたガールフレンドなど、ペラペ
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「HUNGER」鑑賞

おととしの東京国際映画祭にも「ハンガー」という題で出品されて、そのあとどこかで配給されるかと思ってたんだけど未だに日本公開されてないイギリス映画。 80年代初頭のボビー・サンズのハンガー・ストライキを題材にしたもので、そのハンストの詳細については「SOME MOTHER'S SON」のところに書いたので参照されたし。あちらがハンストに巻き込まれた母親の苦悩を描いていたのに対し、こちらはサンズ本人に焦点を当てた話になっている。 冒頭から20分くらいは殆ど会話のシーンがなく、政治犯として囚人服を着ることを拒んだ青年が毛布だけをあてがわれて監房に入れられ、仲間と一緒に「不潔抗議」を実施して人糞を壁に塗りたくり、尿を床にたれ流し、その戒めとして機動隊員に袋叩きにされたりしつつも、巧妙に外部の仲間たちと連絡をとりあう姿が描かれ、それからサンズのハンストへと話はシフトしていく。 監督のスティーブ・マックィーン(いや、あっちのマックイーンじゃないよ)は本業はモダン・アートのアーティストでこれが初監督作品らしいが、そのカメラワークやライティングなどは目を見張るほどに美しい。ウンコや残飯まみれの
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「エアベンダー」鑑賞

せっかく上質の素材をお膳立てされて、いくらでも優れた作品になる可能性があったのに、あらゆる点で失敗してしまったような作品。その責任はやはり脚本・製作・監督を務めてるM・ナイト・シャマランにあるよなあ。 脚本はまだしも演出とキャスティングが不味い。主人公のガキンチョは物語を通して成長していくさまがまっとうに描かれず、最後になっても眉間にシワをよせてオドオドしているだけ。俺は原作を未見なので、本国で問題になった人種が異なるキャスティングは気にならなかったけど、エスキモーの格好をした白人というのは違和感があったかな。そして敵役にはデーヴ・パテールにアーシフ・マンドヴィ、クリフ・カーティスという実に渋い面子を起用しておきながら、ことごとくミスキャストになっているのはどうしたことかと。パテールは「スラムドッグ・ミリオネア」の素朴な青年のイメージが強すぎるし、マンドヴィは過去にもシリアスな役を演じたことがあるとはいえ、今では「デイリーショー」でコメディやってる人ですからね。あのカン高い声で悪役を演じられても全然凄みがないのよ。 彼ら以外の出演者もみんな手を抜いたようなセリフまわしだし、無駄な
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「プレデターズ」鑑賞

とりあえず以前に予想したことの結果を白文字で書きます: ノーランド以外ピッタリ当たったじゃないかよ!それだけクリーシェ満載の映画だったということか? でも個人的にはそこそこ楽しめた。大げさな音楽やあまり深みのない脚本とかが逆に功を奏して、往年のフォックスのSFアクション映画を彷彿とさせているというか。1800円払って劇場で観るべきかは微妙だが、日曜洋画劇場で放送されるとみんな観そうだとか、創元推理文庫からゲームブックが出るんじゃないかとか、なんかそういうノスタルジックなものを感じさせる出来になっていた。 もちろん脚本は穴だらけでツッコミどころ満載だし、敏腕の兵士たちがコンパスや双眼鏡も持ってないのかといった疑問はいくらでも出てくるんだけどね。早くも続編の話が持ち上がってるらしいが、何をやっても矛盾が増えるだけの展開になりそうな気がする。「気付いたら異星にいた」なんて強引な展開はこれ1度しかできないでしょ(もっともフォックスのことだからDVDムービーで死ぬほど搾取するかもしれないが)。 演出は可も不可もなし。エイドリアン・ブロディ演じる主人公が万能すぎるかな。もっと非肉体派とい
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「THE LOSERS」鑑賞

本国での評判がイマイチだったのでなるべく期待せずに観たんだが、それでもダメだった…。 以前にも書いたようにアンディ・ディグルとジョックによるDCコミックス/ヴァーティゴのコミックが原作のアクション映画で、クレイ率いる米軍の特殊部隊がボリビアで麻薬組織殲滅のミッションを行っていたところ、マックスと名乗る謎の男によってミッションは妨害され、幼い命が多数失われる結果となってしまう。おまけにアメリカ政府によって米軍との関わりを否定され、死亡した扱いになってしまったクレイたちはアイーシャという謎の女性の手を借りてアメリカ本土に戻り、マックスに復讐を試みるのだが…というような話。 まあ普通のB級アクション・ムービーといった出来か。メジャースタジオが関わってるだけあって爆発シーンとかは金がかかってるけどね。原作にあった政治的なトーンは鳴りをひそめ、意外な秘密を持った悪役だったマックスも普通のサラリーマンのような人物になってしまっているのが非常に残念なところ。あと続編を意識した作りにするのはいいけど、あそこまでラストをほのぼのとしたものにする必要は無かっただろうに。何でクレジットに「Don't
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「GREENBERG」鑑賞

「イカとクジラ」のノア・バームバック監督最新作。 神経衰弱のため精神病院に入っていたロジャー・グリーンバーグは、LAに戻ってきて兄夫婦の家に泊まることになる。そこで兄のアシスタントであるフロレンスと出会い、2人は恋仲になるのだが、グリーンバーグの排他的な性格が災いして、なかなか2人の関係は進まず…というようなお話。 そもそも25歳の娘が40歳の男と出会ってすぐに恋仲になるか?という最大の疑問はまあ忘れよう。主人公のグリーンバーグは人付き合いが苦手で、企業や役所に苦情の手紙を送るのが趣味で、不快なことがあるとすぐ友人や恋人に怒鳴り散らすような最低の奴なんだが、それでもどこか繊細な部分があって、心に不安を抱えている姿をベン・スティラーが好演している。彼とは対照的に明るくて人に好かれるフロレンスを演じるグレタ・ガーウィグの演技も素晴らしい。 これで主人公が20代とかだったら典型的なサンダンス系映画になるんだろうが、40歳だというのが結構ポイントで、親友に再会しても昔に組んでいたバンドのことしか話せず、何もしてないことから同世代の人には「あなたその歳で度胸あるわね」とまで言われ、かとい
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「HOT TUB TIME MACHINE」鑑賞
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「HOT TUB TIME MACHINE」鑑賞

その題名およびストーリーのアホらしさがアメリカでは公開前から話題になり、エド・ヘルムズ同様に「デイリーショー」出身であるロブ・コードリーが出てることから、第二の「ハングオーバー」になるか?と期待されてたんだけど、いざ公開されたらすぐに失速してしまった感のあるコメディ。でもあまり期待せずに観たら結構面白かったよ。 LAに住むアダムはさえない中年男性で、ガールフレンドに振られてばかりのロクでもない人生を送っていた。彼の幼なじみであるルーとニックも同様に不遇な暮らしをしており、気分転換をしようと考えた彼らはアダムの甥のジェイコブを連れて、かつて彼らが80年代に乱痴気騒ぎをしたスキー・リゾートへとやってくる。しかし昔は栄えていたそのリゾートはすっかりさびれており、さらに彼らは暗い気分になってしまう。とりあえず部屋の外にあるホットタブは使えるということで、そこに入って酒を飲み明かす4人。しかしそこで原因不明の事故が起き、彼らは1986年の過去にタイム・スリップしてしまう!ここで過去を改変して未来に影響を与えてはいけないと考え、過去のとおりに1日を過ごそうとする彼らだったが、物事は予想もつかない展
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「Batman: City of Scars」鑑賞
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「Batman: City of Scars」鑑賞

バットマンのファン・ムービーだそうな。映像がうまく埋め込みできなかったけど、こちらのサイトでフルに観ることができるぞ。 内容はアーカム・アサイラムから脱走したジョーカーが政治家の息子を誘拐したうえ、7月4日の祝日に惨事を巻き起こそうとするのをバットマンが阻止しようとするが…というようなもの。ジョーカーのほかにもハーレー・クインやミスター・ザズ、さらにはヴェントリロキストなんていうなかなか通好みのキャラクターが登場していた。あとクレジットによるとブラック・カナリーも出てるようなのだがどこにいたのか分からず。 アクションとかガジェットも凝っていて、遊園地での撮影などを見る限り結構金をかけて製作しているみたい。ただし約30分と比較的長尺のせいか、すこし話が散漫に感じられたかな。同じバットマンのファン・ムービーだったら、数年前に話題になった「DEAD END」のほうがクオリティは高かったかな(人それぞれでしょうが)。 こういう優れたファン・ムービーが作られると「ハリウッドの映画より面白い!」という意見を必ずといって目にするのだけど、バットマンの場合は「ダークナイト」という大傑作があるからなあ。
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「アイアンマン2」鑑賞
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「アイアンマン2」鑑賞

やはりウォーマシンだよな。ソーのベータレイ・ビル同様に主役よりもカッコ良いデザインかと。アクション大作として楽しめる作品だし、監督も役者も手慣れた感じで作ってるようなところがあって安心して観てられる作品かと。ただし個人的には「1」のほうが面白かったかな。その理由を2つ挙げると: ・悪役(ジャスティン・ハマーとウィップラッシュ)がどちらもあまり強くないうえ、スタークの知らないところで仲違いとかしてるので緊迫感が感じられない。 ・スカーレット・ヨハンソンのブラック・ウィドーが不要。最後のアクション・シーンとかは話の流れを散漫なものにしてしまっている。 というところかな。ちょっとストーリーが盛り上がりに欠けてたかと。前半でウィップラッシュに完膚なきまでにやられて、特訓して最後にやっつけるというベタな展開でも良かったと思うんだけどな。スーパーヒーロー映画って、オリジン話に時間を割く必要のない続編のほうが面白くなると思ってたんだけど(「スパイダーマン2」や「ダークナイト」)、「アイアンマン」に関しては「1」のスーツを作り上げていくまでの話が面白すぎたんだろうか。あと今回からジム・ローズを演じるド
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「THE COMPLETE METROPOLIS」鑑賞
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「THE COMPLETE METROPOLIS」鑑賞

(注:以下はジョルジオ・モロダー版を含め2〜3のバージョンを観ている者の感想です。今回のバージョンでどの要素が追加されたか全ては把握してないのでご容赦を。あといちおうネタバレ注意。) こないだのアメリカ出張において、どうにか時間をつくって幸運にも「メトロポリス」の完全版を劇場で観てくることができた。まず驚かされるのはリマスターされたプリントの美しさである。色のついたモロダー版やノイズの多かった廉価DVD版などとは違い、ノイズを徹底的に排除してモノクロの美しさを十分に引き出していると言えよう。特に印象的だったのは地下聖堂の暗闇のなかを逃げ惑うマリアに対してロトワングの持つライトがギラギラと当てられるシーンで、白と黒のコントラストが見事すぎて「ここの演出こんなにすごかったっけ」と再認識させられた場面であった。また今回のバージョンではストーリーが「Prelude」「Intermezzo」「Furioso」の3つのセクションに分けられ、話に緩急を与えている。 アルゼンチンで発見された16ミリプリントから起こされた追加シーンは最新の技術をもってしても完全な復元はできなかったらしく、画格が弱冠異な
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「WORLD'S GREATEST DAD」鑑賞
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「WORLD'S GREATEST DAD」鑑賞

とても真っ黒なコメディだったよ。リチャード・ケリーがプロデューサーに名を連ねているけど、むしろウェス・アンダーソンの作品をさらに意地悪にして、サントラをブリティッシュ・ロックからAORに差し替えたらこうなるかな、といった感じの作品だった。 主人公のランスは人気作家になることを夢見る高校教師だったが今まで書いた小説はすべて出版社に拒絶され、高校で担当する詩のクラスも人気がなくて生徒がほとんどいないという有様だった。おまけに彼が一人で育てている息子のカイルは口の汚い問題児でランスに反抗的な態度をとってばかりで、病気といっていいくらいに性的なものに興味を持っていた。いちおうランスは同僚の教師とつきあっているものの、彼よりずっと人気のある別の教師に彼女をとられそうになり、自分のクラスは廃止されそうになり、カイルは特殊学級に入れられそうになるという最悪の状況になっていたある日、カイルが不慮の恥ずかしい事故で死亡してしまう。彼の死因を隠そうとしたランスは息子が自殺したことに見せかけ、即興で彼の遺書を書き上げる。ところがその遺書が公表されたことで高校ではカイルへの同情と人気が高まり、まるでカルト崇拝
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「Frazetta: Painting with Fire」鑑賞
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「Frazetta: Painting with Fire」鑑賞

追悼記念としてフランク・フラゼッタのドキュメンタリーを観る。ブルックリンのタフな界隈で育ったフラゼッタは幼い時から天性の画力を発揮し、当初はコミック・アーティストとして動物漫画を描いたりアル・キャップのアシスタントを勤めたりしたのだが、50年代のコミックの衰退とともに業界を離れ、「マッド」誌に描いたリンゴ・スターの似顔絵がきっかけとなってハリウッド映画のポスターを手がけるようになり(この頃はカリカチュアが多かった)、それから「ターザン」や「コナン」などのペーパーバックの表紙を描くようになって多くのアーティストに影響を与える存在となっていく。彼って意外と多くのコミックを描いてるんですね。ペイント画も十分に躍動感があるけど、コミックではさらに動きが強調されていて俺はそっちのほうが好きかも。 若い頃はロバート・ミッチャムのごとき端正なルックスを誇り、その体は筋骨隆々としていて空手は黒帯、野球ではニューヨーク時代のジャイアンツから2度もスカウトを受け、でっかいバイクを乗り回し、カメラを500個も持っているカメラマンで、彫刻も手がけたというとにかく超人のような人物だったわけですよ。その一方では妻
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「クレイジー・ハート」鑑賞
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「クレイジー・ハート」鑑賞

思ってたよりもずっとホンワカした映画だった。 ジェフ・ブリッジス演じるバッド・ブレイクは名の知れたカントリー・シンガーだったが酒で身を持ち崩し、今ではボーリング場の片隅でライブを行うようなドサ回りをして日銭を稼ぐような生活を続けていた。そんなある日、彼はバンドのキーボーディストの姪である新聞記者のジーンと知り合いになり、すぐに2人は恋仲になる。そしてバッドの元弟子であり、今では彼を凌ぐ元スターとなったトミーの前座をやらないかという話がやってきて…というような話。 ミュージシャンの映画というと、ステージでの栄光と挫折とか仲間や恋人との怒鳴りあいとか突然のハプニングなどといった展開が定石になっているもんだが、この映画もそうした展開があるものの、どれもまったりとしてるんだよな。バッドは自分の子供くらいの年齢であるジーンと何の障害もなくすぐに恋仲になるし、疎遠になっていたトミーとも簡単に打ち解けてステージ上でデュエットしたりするし。後半でバッドとジーンがケンカする理由も、「それってバッドの責任じゃないんじゃない?」と思うようなせせこましいものだったような。 かといって話に盛り上がりが欠けている
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「ウルフマン」鑑賞
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「ウルフマン」鑑賞

近年では珍しいくらいに何のヒネリもない映画。イギリスの片田舎で怪物による襲撃があって、どうも主人公の親父が怪しくて、そんなうちに主人公も怪物に襲われて狼男になってしまって…という先の読める展開が淡々と語られるだけで、話の盛り上がりがとても欠けてるんだよな。最後は「サンダ対ガイラ」みたいになってたし。 そもそもこういう物語って恐ろしい呪いをかけられた主人公の苦悩を描かないといけないんだが、ベニチオ・デル・トロは仏頂面して悶々としてるだけだから、自分の境遇を甘受してるかのように見えてしまうんだよな。そもそもデル・トロは元の顔が怪物っぽいので、狼男になってもあまり違和感が無いのはどうかと。彼の親父を演じるアンソニー・ホプキンスも露骨に手を抜いて演技してるのがバレバレで、まあギャラがもらえれば良かったんじゃないの。 特殊メイクにリック・ベイカーを起用したことは賞賛できるが、肝心の狼男も半分くらいのシーンはCGなので彼がどのくらい関わったのかはよく分からず。ストーリー自体は全然怖くないのに、血なまぐさい描写を増やしたことでR15指定になって観客を減らす結果になったのも失敗じゃないですか。とにかく
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「The Men Who Stare at Goats」鑑賞
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「The Men Who Stare at Goats」鑑賞

何という失敗作。クルーニーにスペイシー、ジェフ・ブリッジスといった歴代のアカデミー俳優とユアン・マクレガーといった豪華な面子が揃ってこれかよ!と思わずにいられないけど、悪いのは役者ではないよな。詳しくは下に書きます。 物語の語り部を務めるのはミシガンで新聞記者をやっていたボブ・ウィルトン。妻の不倫により働く気をなくした彼は、イラク戦争に関する取材をしたいと願ってクェートへ向かう。そこで彼はリン・キャシディという男性に出会う。彼はかつてアメリカ軍のなかに存在した極秘チーム「ニュー・アース・アーミー」の一員であり、ニューエイジ思想に感化された上官のもと、そのチームでは千里眼やテレパシー、念力といった超能力をもった兵士たちを育てようとしていたのだという。たまたま以前にインタビューした元兵士からキャシディのことを聞いていたボブは彼に興味を抱き、一緒にイラクに向かうものの、物事はあらぬ方向に進展していき…というような話。 ボブとキャシディのイラク珍道中と交差してニュー・アース・アーミーの結成と解散までが語られていくんだが、どちらの話も展開がラリっててムチャクチャなので、普通に笑うよりも「何だこり
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「シャッターアイランド」鑑賞
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「シャッターアイランド」鑑賞

「スコセッシがヒッチコックをやった映画」という評判を目にしたけど、むしろスコセッシがデビッド・リンチをやったような感じがしたよ。特に前半の雰囲気の盛り上げ方とかは巧みだなと思ったんだけどな。 でも全体的な印象としては映画というよりも洋ゲーに通じるところがあって、行動範囲の限られたエリアを舞台に、主人公がいろんな登場人物と話して情報を入手していき、嵐のイベントが起きたあとは今まで入れなかった収容棟にアクセス可能になる…というような展開が続くというか。 そして肝心の結末については当然ここで触れないが、「ミスティック・リバー」もそうだったけど、デニス・ルヘインのストーリーって予期せぬところでオチがつかなくない?それまでの謎解き作業とはちょっと離れたところで謎の解明がされるというか。この映画がああいうオチになったことは理解できるんだが、正統なミステリを期待してると肩すかしをくらうよ。 出演者についてはディカプリオやマーク・ラファロは可も不可もなし。どちらもベン・キングズレー演じる刑務所長に食われてしまっている。個人的にはマックス・フォン・シドーが怪しい博士役で出てたのが良かったな。ベルイマン作
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「Plastic Bag」鑑賞

インディペンデント映画の促進を目的とした公共団体が企画した、Futurestatesという短編シリーズのなかの1作品。スーパーで生まれたレジ袋が、買い物客の女性にいろいろ使ってもらって楽しい時をすごすものの、やがて犬のフンとともに捨てられてしまう。ゴミ処理場に送られたレジ袋だが、女性にもう一度会おうと風にまかせの長い旅をすることになり、やがて太平洋に浮かぶゴミベルトへと辿り着くが…というようなお話。 使い古されたレジ袋が身の上話を語る姿だけでも十分にシュールだが、特筆すべきはヴェルナー・ヘルツォークがナレーションを務めていることで、あの独特の口調が作品に異様な深みを与えている。死ぬことのできない自分を半ば恨みつつ、アメリカ各地の空を舞い海中も漂うレジ袋の姿は、トマス・ピンチョンの「重力の虹」に出てくる死なない電球バイロンに通じるものがあるな。 都市や草原の上を舞いながら飛んでいくレジ袋の描写はとても美しくて、CGなどはいっさい使ってないんだとか。シガー・ロスの人による音楽もいい感じ。昨日の「I'm Here」もそうだけど、無機的なものに感情移入させてくれるというのは映像の醍醐味で
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「I'm Here」鑑賞

こないだのサンダンスで公開された、スパイク・ジョーンズの短編映画。またコメディ・タッチの内容になってるのかと思いきや不覚にも感動させられてしまったよ。 人間とロボットが共存している世界が舞台になっていて、その背景については一切説明されないものの、ロボットに対する一種の偏見や規制は存在しているらしい。そんななかで出会った2人のロボットの恋愛と自己犠牲を描いた、極めて真面目なラブストーリーになっている。 話はどことなく80年代の日本のSFマンガとかを彷彿させるけど、演出がとにかく巧い。表情の乏しいロボットたちに感情移入させてしまう手腕は見事だな。スパイク・ジョーンズってストーリーよりも映像が先行する作家かと思ってたけど、観る人のエモーショナルな部分にもちゃんと訴えることができるようになってたんですね。これは「かいじゅうたち〜」も早く観ないといかんな。 30分ほどの尺で、公式サイトで視聴可能だよ。エログロの描写などはないものの、スポンサーがアブソルート・ウォッカなので年齢制限があるサイトになってるのが少し残念。これは万人に観てもらいたい傑作なのに。
「マイレージ・マイライフ」鑑賞
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「マイレージ・マイライフ」鑑賞

前半はとても良く出来た映画だと思ったんだけどな、これ。企業の解雇通知人として全米を飛び回りマイレージ集めを趣味にしている主人公が、若くて賢い助手をつけられて彼女に仕事のコツを教えているうちに自分のやっていることを再認識するようになるだけでなく、忘れられない女性に出会ったことで根無し草だった自分の人生を見つめ直すという構図が非常に巧みに感じられたのですよ。 いまアメリカでは不況により多くの人々が解雇されているというタイムリーな事実も話に深みを与えていたのに、それが後半になって妹の結婚式というパーソナルな舞台に移ったら話がとても小ぢんまりとしたものになってしまったのが残念。式の当日になって怖じ気づく新郎なんて展開はあまりにもメロドラマすぎるというか。 俺が思うに、この映画の主人公には2つの特徴があって、 A. 全米を飛び回る解雇通知人 B. 結婚を面倒なものだと考えている独身男 というものであり、ストーリーテリングの常としてこれらに何かしらの危機やか挑戦がやってくるわけだが、それらがすべてB.のほうに集中している気がするんだよな。でも彼を主人公として特徴づけているのはA.のほうであるはずな
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「FANTASTIC MR. FOX」鑑賞
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「FANTASTIC MR. FOX」鑑賞

邦題は「すばらしき父さん狐」になるのかな?ウェス・アンダーソンによるストップモーション・アニメ。かつてニワトリ泥棒をやっていたミスター・フォックスは妻が妊娠したことをきっかけに泥棒稼業から足を洗い、新聞のコラムニストとして妻子とむつまじく暮らしていた。しかし大きな木の中にできた家に引っ越したとき、そこから3つの裕福な農家を眺めているうちに昔の意欲がムクムクと沸き上がってきてしまい、それぞれの農家に泥棒に入ることに。3件とも泥棒に成功して有頂天になるフォックスだが、これにより激怒した3人の農家たちはフォックスを銃撃し、彼は尻尾を失ってしまう。さらに農家たちがフォックスたちの住む木を爆破したため、彼らは命からがら地中に逃げることに。しかし農家たちの追撃はそこにも迫ってきていて…というようなお話。 ウェス・アンダーソンってあの若さで良くも悪くも自分のスタイルを確立させてしまった人で、前作「ダージリン急行」は話の展開があまりにもそのスタイルにはまっていて食傷気味だったんだが、今回はストップモーション・アニメという技法を用いることで新しい境地に辿り着いたのかな…と思ってたら彼のスタイルは健在でし
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「ブロック・パーティ」鑑賞
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「ブロック・パーティ」鑑賞

いまだに復帰するんだかどうなんだかよく分からないデイヴ・シャペルが2004年に主催した、ブルックリンでの無料コンサートの姿を追ったドキュメンタリー。シャペルの地元のオハイオから近所のオバサンや大学のブラスバンドを招いたり、ヒッピー夫妻の家の前の区画を借りてステージを建てたあと、カニエ・ウェストやエリカ・バドゥ、モス・デフ、ジョン・レジェンドといった一流アーティストたちが揃ったコンサートが行われていくのが観ていて微笑ましい。個人的にはビッグバンドであるザ・ルーツが一番良かったかな。というかクエストラブは殆ど一日中ドラムを叩き続けてるのが凄いな。あと大トリのフージーズが皆よりも別格な扱いを受けている気がしなくもないが、まあ7年ぶりの再結成ということだから仕方ないか。 日本ではミシェル・ゴンドリーの監督作品という点が売りにされてたようだけど、映画の中心となるのは明らかにデイヴ・シャペル。相変わらず人種に関する際どいジョークを連発してるけど、このコンサートをすべて自費で賄ったという彼の人柄がよく分かる内容になっている。というか彼、コメディアンやるには性格が優しすぎるのかもしれない。この映画の公
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