映画評

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「SLACKER UPRISING」鑑賞
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「SLACKER UPRISING」鑑賞

マイケル・ムーアがウェブ上で今日無料公開したドキュメンタリー。公式サイトからダウンロード可能だけど、北米の視聴者が対象なので日本から入手するにはHotspotshieldなどを経由する必要があり。iTunesやアマゾンのストアでも入手可能になるみたい。感想などを箇条書きで挙げていくと: ●これって昨年トロント国際映画祭で公開された「Captain Mike Across America」とは別物の映画なの?あれを再編集したもの? ●2004年の大統領選挙の際に、ブッシュ再選を阻止するためムーアが全米各地をまわって講演した様子を記録した作品。ムーアのツアー映画といえば「ビッグ・ワン」もそうだったが、彼の他のドキュメンタリーにくらべて一貫したテーマがないために、全体的に散漫な感じがするのは否めない。また暗い講演会場での映像が大半であり、撮影や音声に乱れが生じることも多々あり。金を払ってまで観るほどのクオリティを持った作品ではない。 ●結局ブッシュは2004年に再選されたわけであり、冒頭に「これは失敗した活動の記録である」と出てくるように、ムーアたちの活動を今になって観るのは少し空しい感もあ
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「ガンダーラ」鑑賞

「ファンタスティック・プラネット」や「時の支配者」などで知られるフランス・アニメの重鎮、ルネ・ラルーの「ガンダーラ」(1988)を観た。 地上の楽園ガンダーラでは人々と動物が平和に暮らしていたが、そこに何者かが攻撃をしかけ住人たちを石化させてしまう。事態を重くみたガンダーラの指導者たちは、シルバンという若者を調査に派遣させる。ミュータントたちの住む土地を通り抜けたシルバンが見たものは、石化光線を放つ黒いロボットの集団だった…というような話。 事件の黒幕というかロボットたちを操る存在のところまでシルバンが比較的容易に辿り着いてしまうので、一瞬あれ?と思うんだけど、そこからの展開が長い。ガンダーラにロボットたちが侵攻するなか、突然シルバンは1000年もの睡眠に入ることになって、目が覚めたかと思たら知り合いのミュータントがいて「お久しぶり!」なんて言い合うし、1000年後の世界に来たという雰囲気がまるでないんだよね。「時の支配者」では最後に突然タイム・パラドックスが出てきてそれなりに意外性があったけど、この作品ではプロットを不必要に難解にしてるような気がする。 ルネ・ラルーの作品のスト
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「タイム・アフター・タイム」鑑賞
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「タイム・アフター・タイム」鑑賞

前から観たかったニコラス・メイヤー監督の「タイム・アフター・タイム」を鑑賞。 H.G.ウェルズが発明したタイム・マシンを使って切り裂きジャックが1893年から1979年に逃亡。それを追ってウェルズもタイム・マシンに乗り込むが、20世紀の世界は彼が予想したようなユートピアではなく、貧困と暴力が蔓延していることに彼は愕然とする…。といったようなストーリー。H.G.ウェルズを演じるのはマルコム・マクダウェル。 切り裂きジャックがテレビに流れる暴力的な映像を指して「これは俺の世紀だ。世界は俺に追いついて、俺を追い越した」なんて語るシーンは、アラン・ムーアの「フロム・ヘル」に通じるものもあって「おおっ!」と思ったものの、その後の展開は比較的凡庸で、テレ東が昼間によく流してる映画のような内容になってしまったのは至極残念。ウェルズとジャックの知的な勝負を期待してたのに、ラストの対決もなんか一方的に終わってしまったのは興ざめだった。 あとウェルズが恋仲になるヒロインをメアリー・スティーンバージェンが演じてるんだが、仏頂面なうえに声がやたら甘ったるく、作品のなかでは浮いた存在になっている感が否めない。タ
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「This Film Is Not Yet Rated」鑑賞
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「This Film Is Not Yet Rated」鑑賞

アメリカの映画界のレイティングシステムの実情を暴いたドキュメンタリー「This Film Is Not Yet Rated」(2006)を観た。日本でも最近はR-15だのPG-12だのといったレイティングが付けられた映画が増えてきたけど、アメリカではこのレイティングが商業的に非常に大きな意味を持っていて、例えば18禁指定である「NC-17」のレイティングが付けられた作品は映画館の多くが上映を拒否するし、ウォルマートなどの小売店でも販売されなくなるため、多くの映画にとって利益面での死を意味することになる。そこで製作側はどうにかより低いレイティングを得るため、再編集などを重ねて米国映画業協会(MPAA)のレイティング部門の承認を得るのに苦心するわけだ。 それでMPAAは本当にマトモな仕事をやってんの?という根本的な疑問をこの映画は追求していて、レイティング部門の元スタッフやジョン・ウォーターズ、ケヴィン・スミス、キンバリー・ピアスにローレンス・レッシグといった人たちの証言によって、MPAAの基準の不条理さが明らかにされていく。「私の陰毛を見せて何が悪いの!」と熱く語るマリア・ベロはプロだよ
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「Rain of Madness」鑑賞
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「Rain of Madness」鑑賞

「ハート・オブ・ダークネス」観たことないし、当然「トロピック・サンダー」も観てないから、この疑似ドキュメンタリーだけ観ても別に感想もなにもないのですが、まあ。iTunesストアでタダで入手できるよ。 ジャック・ブラック演じる俳優が「ヒートビジョン&ジャック」の主人公を演じて有名になった、という設定には笑った。実際にはあの作品って世に出てないんだよね。
「ファンタスティック・フォー」(1994)鑑賞
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「ファンタスティック・フォー」(1994)鑑賞

「ファンタスティック・フォー」の映画版を観た。いや、まず観る気になれない2005年の大作映画のやつじゃなくて、1994年の低予算作品のほう。 この映画の存在を知らない人も多いかと思われるが、これは当時「FF」の映画化権を持っていたコンスタンティン・フィルムというドイツの製作会社が、近日中に「FF」の映画を製作しないと映画化権を失ってしまうということになり(詳細は知らないが、ハリウッドではこうしたことはよくある)、よりにもよってロジャー・コーマン大先生に話を持ちかけたもの。そしてコーマン大先生はその無尽なる知識において「よし、それならば映画をとっとと作ってしまおう」という判断をなされて、お得意とする低予算・スピード製作のB級作品を1本作られたのであります。 まあそんな経緯を持った作品だから出来もしかるべきもので、予算がないために特撮なんかボロボロでリード・リチャーズは足や手が棒のように伸びるだけだし、ヒューマン・トーチは手がちょっと燃えるくらいと、全然ファンタスティックじゃないじゃん!といった出来。でもなぜかザ・シングの着ぐるみだけは異様に出来がいいんだけどね。これに加えて宿敵ドクター・
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「顔のない眼」鑑賞
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「顔のない眼」鑑賞

フレンチ・ホラーの古典的傑作「顔のない眼(LES YEUX SANS VISAGE)」を鑑た。交通事故によって醜い顔になってしまった娘をもとの美しい姿に戻すために、整形手術の権威である父親が若い女性たちを誘拐し、彼女たちの顔を娘に移植しようとするのだが…。といったプロットの物語。 1960年の作品だけあって惨劇描写とかはずいぶん抑えられているものの、それでも顔の皮膚をぺろっとめくるシーンなんかにはドキッとさせられる。ただし全体的にはホラーというよりも、悲しい運命に見舞われた少女の物語といった内容になっているかな。医師の娘を演じるエディット・スコブは殆どのシーンでマスクをつけていんだが、その華奢な身体と訴えるような眼をもって、いたいけな少女の姿を見事に表現している。昔の恋人のことが忘れられなくて彼に無言電話をかける場面とか、美しくもはかないラストのシーンなんかは非常に印象的。そして顔が「治った」ときの素顔の彼女が美しいのなんのって。あと「第三の男」のアリダ・ヴァリが医師の助手役で出てます。 話の展開が日本の少女マンガ(特に好美のぼるあたりのホラーもの)によく似てる感じがするんだが、それっ
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「不法侵入者」鑑賞
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「不法侵入者」鑑賞

ロジャー・コーマン大先生が初めて(唯一?)興行的に損をしたといういわくつきの映画「不法侵入者(THE INTRUDER)」(1962)をやっと観る。コーマンの低予算映画ということでどうしても偏見を持たれる作品かもしれないが、実際は非常に素晴らしい出来だった。 舞台はアメリカ南部の小さな町。人種融合政策下の法令によって黒人の子どもたちが初めて白人たちと同じ学校に通おうとしていたが、町の住人のあいだには黒人に対する差別の念がまだ強く残っていた。そんなとき、アダム・クレーマーという謎めいた男が町にやってくる。自称「社会活動家」である彼はその狡猾な才能を発揮して、町の住人たちを巧みに扇動し、彼らの黒人に対する憎悪をかきたてる。そして住人たちは暴徒と化し、黒人を襲撃するのだった...というのが主なプロット。 主人公のクレーマーを演じるのは若かりし頃のウィリアム・シャトナー。このあと彼は「スター・トレック」のカーク船長として銀河一の女たらしとなるわけだが、この映画でもその謎めいた魅力と情熱的なスピーチをフルに使って町の住人たちを意のままに操るほか、人妻に言い寄ったり、女子高生の部屋にいつのまにか忍
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「カーズ」鑑賞
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「カーズ」鑑賞

いまさらですが。ピクサー作品のなかでは一番出来の悪い映画、という見方が定着してきた作品だけど、ちゃんとピクサー作品としての質は保っており、決して悪い作品ではなかったと思う。 「トイ・ストーリー」の頃はそのCGのクオリティに驚愕したわけだが、CGアニメが巷にあふれてる今日となってはいかにCGが素晴らしかろうとも大して驚かなくなったかな。そうなるとやはりストーリーの出来がさらに重要になってくるわけだが「高慢な主人公が、田舎で自分を見つめ直す」というプロットはいささか使い古された感があり、それで2時間近く話を引っ張って行くのはしんどいところがあったかも。 ピクサー作品が他のCGアニメ映画と一番違うのは、どれだけ大作になっても、作り手の個人的な経験が反映された非常にパーソナルなものになっている点で、例えば「ファインディング・ニモ」はアンドリュー・スタントンが親になった経験から生まれたものだし、「インクレディブルス」はブラッド・バードが忙しく働きながら家族を養っていった経験が原点になっているわけだ。これが他のスタジオの作品だと「セレブな声優使って、マーケティング山ほどやってガッポリ儲けよう!」み
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「Samuel Beckett's Film」鑑賞
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「Samuel Beckett's Film」鑑賞

サミュエル・ベケットが脚本を担当した唯一の映像作品「Film」(1965)を観た。その存在を知って以来ずっと観たいと思っていた作品だが、ついに目にすることができるとは。やはりインターネットで俺の人生は大きく変わったなあ。ここで観ることができるよ。 20分ほどのモノクロ映画で、音楽もセリフも一切なし。ベケットの話にあらすじなんて殆どないんだけど、黒づくめの男が通りを小走りで進み、立ってた人にぶつかるもそのまま進み、アパートに入って自分の部屋に戻ると、そこには犬や猫がいて…。といった感じ。まあ意味不明だわな。雰囲気的には「アンダルシアの犬」に通じるものがあるかな。主人公の男を演じるのは、なんとあのバスター・キートン。死ぬ1年前に68歳という老齢で出演したわけだが、冒頭の小走りのシーンとか犬と猫とのドタバタなんかは、往年の喜劇王としての貫禄を十分に感じさせてくれる。 特筆すべきはカメラワークで、最後のほうになるまで男の顔は映されず、後ろ姿しか観ることができない。男の後ろ姿を軸にしてまわるカメラの動きは、意外にも「GTA」のようなビデオゲームを彷彿とさせる。ときたま男の視点がとらえた映像が挿入
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「THE ONION MOVIE」鑑賞
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「THE ONION MOVIE」鑑賞

観たよ。俺の愛する「オニオン」とはまったく別物の映画だと割り切って観れば、まあまあの作品といった感じ。 プロデューサーにZAZのデビッド・ザッカーがいることからも分かるように、風刺新聞というよりも「ケンタッキー・フライド・ムービー」のようなコメディ・スケッチ集のノリをもった映画になっている。各スケッチに出てくる人物が他のスケッチにもクロスオーバーして出てくるところなんかは、アルトマンの「ショート・カッツ」や「シンプソンズ」の「スプリングフィールドに関する22の短いフィルム」を連想させるかな。 いちおうプロットらしきものもあって、人気ニュース局「オニオン・ニュース」では「露骨に性的なティーン歌手」とか「アルツハイマー患者の行進」などといったシュールなニュースを流していたが、週末に公開されるスティーブ・・セガール主演の映画「コック・パンチャー」の宣伝が過剰に挿入されることにキャスターのノームは苛立ちを感じていた。重役にそのことを訴えるものの相手にされず、ついにノームの我慢は限界に達するが…。というもの。でもまあプロットなんて関係ない作品だけどね。 そもそも新聞版&ウェブ版の「オニオン」の魅
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「ブラジルから来た少年」鑑賞
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「ブラジルから来た少年」鑑賞

かつて中島らもが希有のカルト作品であるかのように取り上げてた記憶があるが、グレゴリー・ペックとローレンス・オリヴィエという2大俳優の共演作というだけあって、すくなくとも欧米ではそれなりに知られた作品、のはず。 ナチス・ドイツの敗北後にブラジルで潜伏していた「死の天使」ことヨーゼフ・メンゲレによる、ヒットラーのクローンを世界各地で育てようとする計画と、それを暴こうとする老ナチ・ハンターを描いたストーリー。しかし演出がタルいうえにメンゲレが何をしたいのかが終盤までよく分からないうえ、メンゲレを演じるペックの演技は大げさすぎ。オリヴィエのナチ・ハンターもヨボヨボの老人でどうも頼りないし、正直なところ観てて面白い作品ではなかった。カルトというよりも単なるB級の映画。 もちろんヒットラーの生物学的なクローンを作っただけでは彼と同じ性格の人間が出来るわけではないから、なるべく彼のものと似た生活環境の家庭に送り込んで同じような人格形成を行うという設定がされており、おかげで小ヒットラーたちはみんな立派なクソガキに成長しているんだが、そんな簡単に同じ性格の人間って作れるのか?レゲエにはまって黒人と仲良く
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「ミニミニ大作戦」鑑賞
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「ミニミニ大作戦」鑑賞

むろんオリジナルのほう。マイケル・ケインはすごく好きな役者なのですが、彼の若い頃の作品て殆ど観てなかったりするのです。 話の内容自体はそんなに特筆すべき点はないんだけど、ストーリー展開が早いうえに粋なユーモアが満載だし、セットもキャストもオシャレーといった感じで観てて飽きさせない。この映画の代名詞的なカーチェイスも、金塊を積んだ車があんなにジャンプできるかよという点に目をつぶれば非常に面白い。 同じ強盗ものでも「オーシャンズ11」(リメイクのほう)は強盗側のプランが完璧すぎてちょっと拍子抜けしたけれど、こっちは手下がいささか頼りない連中ということもあって最後までスリルが尽きないものになっている。文字通りクリフハンガーで終わるラストもいいねえ。 あと驚いたのは、内容がやたら露骨に反ヨーロッパというか、斜陽になったイギリス帝国をナメんじゃねえぞ!というものになっていること。ノエル・カワード演じるエリザベス女王が大好きな黒幕のオヤジなんて、いまのイギリス映画じゃ絶滅寸前のキャラですぜ。当時のイギリスの観客は、ミニクーパーがイタ車をケムにまく光景とかを観て溜飲を下げてたんだろうか。日本の映画界
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「Harold and Kumar Escape From Guantanamo Bay」鑑賞
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「Harold and Kumar Escape From Guantanamo Bay」鑑賞

最近は気の滅入る映画ばかり観てるような気がしたので、当分はおバカ映画を観ようと思ってまずこいつをiTunesストアでレンタル。 おもしれー。 いや、下ネタとマリファナと人種差別ネタだらけの低俗コメディではあるんですけどね、ギャグのセンスとタイミングが巧いんですよ。前作よりもいいかも。今までのアメリカの低俗コメディって、人種ネタがあっても白人の観点からとらえたジョークが多かったから(「スパイ・ハード」とか)観ててドン引きするようなことが多かったけど、この作品はアジア系のマイノリティの観点で白人をコケにしてる点が観ててスカッとするのかな。 話の内容は以前に書いた通りだけど、題名のグアンタナモ収容所は実はあまり出てこなくて、大半は前作同様にアメリカの僻地をさまよいながら変な連中に遭遇していくというものになっている。例によってニール・パトリック・ハリスも前作以上にパワーアップして登場してくるぞ。主人公の2人のうちハロルドが真面目な方でクマーがボケということから、話のおいしいところはみんなクマーが持ってっちゃってるところが我々黄色人種には物足りないところですが、まあいいや。今回は元彼女がどこぞの
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「BE KIND REWIND」鑑賞
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「BE KIND REWIND」鑑賞

なんか9月にはロクでもない邦題で日本でも公開されるそうですが、とりあえず先に観ました。 「モス・デフとジャック・ブラックがコスプレして過去の映画をリメイクするコメディ」だけを期待してると少し肩すかしをくらうかもしれない。むしろよくできた現代のおとぎ話、といった感じ。確かに彼らの映画撮影の部分は面白いし、全体的にほのぼのとしてて楽しいんだけど、脚本がいま1つ弱いかな。トレーラーを観れば話の展開の半分が分かってしまう点とか、磁化したジャック・ブラックの頭の話が途中で立ち消えになる点とか、もうちょっと脚本を練り込めば傑作になってたと思うんだが。やはりゴンドリー作品にはチャーリー・カウフマンが必要なのか? あとジャック・ブラックの演技は良くも悪くも他の出演作とまったく同じ。あれだけ同じキャラで主役を務め続けてるのはある意味すごいよな。劇場まで観に行く価値のある作品かどうかは微妙だが、レンタルしてみんなで観るのには適した作品じゃないですか。 ちなみにトレーラーではボクシング映画のシーンが出てきて、てっきり「ロッキー」かと思っていたら「モハメド・アリ かけがいのない日々」だったんですね。ドキュメン
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「BATMAN GOTHAM KNIGHT」鑑賞
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「BATMAN GOTHAM KNIGHT」鑑賞

観た。やはり俺は「アニメ絵」が好きではないと実感することしきり。6話のオムニバスになっているので、各話ごとの感想を述べる。 「Have I Got A Story For You」 子どもたちが自分なりのバットマン像を語り合う、という話はコミックでもTVアニメ版でもあったので目新しさはなし。背景のイラストレーションは非常に美しい。 「Crossfire」 キャラクターの目がデカい絵は嫌いなのですよ。話もごく凡庸。クリスプス・アレンよりもハーヴェイ・ブロックに登場して欲しかったな。 「Field Test」 ブルース・ウェインがイケメンのヤサ男として描かれている段階でもうダメ。 「In Darkness Dwells」 そこそこ良い出来。キラー・クロクは好きなのです。 「Working Through Pain」 これもウェインがヤサ男になってる。話も変に抽象的になっていて楽しめない。ブライアン・アザレロがストーリー担当だけに残念。 「Deadshot」 やはりウェインはこの話のようにゴツい肉体派じゃなきゃあ。デッドショットがいまいち弱いような?でも悪い話ではなかった。 日本のアニメータ
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「孤独の報酬」鑑賞
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「孤独の報酬」鑑賞

「オー!ラッキーマン」のリンゼイ・アンダーソン監督による1963年の映画「孤独の報酬」(This Sporting Life)を観た。 主人公のフランクは炭坑夫だったが、街でラグビーのチームに出会ったことから入団テストに志願し、持ち前の獰猛さをもってテストに合格、スター選手の仲間入りをすることになる。その一方で彼は下宿の大家で、子持ちの未亡人であるマーガレットに恋をしており、いろいろ言い寄ろうとするが彼女はなかなかフランクに心を開いてくれない。そんなうちに彼は試合で殴られて前歯を折る大ケガをし、選手としての活躍にも陰りが見え始め、ゆっくりと転落の道を辿っていくのだった…。というのがまあ大まかな話。 あまりにも愚直であるばかりに好きな女性には強引に言い寄ることしかできず、チームのオーナーたちには「筋肉バカ」としか見なされない男の悲哀をうまく描いた作品。ガタイのいいマーロン・ブランドといった感じで主人公のフランクを演じるのはリチャード・ハリス。この人の作品って「ハリー・ポッター」くらいしか観たことがなかったんだけど、こんな屈折した悩みを持った男を演じられる名優だったんですね。あと初代ドクタ
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「ニューヨーク・ドール」鑑賞
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「ニューヨーク・ドール」鑑賞

NYパンクバンドの始祖、ニューヨーク・ドールズって個人的にはあまり聴き込んだ経験はないのですが、数年前に観たライブが非常に良かったことなどもあり、それなりに好きなバンドなのです。 そんな彼らのベーシスト、アーサー・"キラー"・ケインにスポットをあてたドキュメンタリー映画「ニューヨーク・ドール」を鑑賞。70年代にドールズの一員として名声を得たケインだったが、ドラッグなどの問題によりバンドはすぐに解散し、その後も彼はロックスターとして成功しようとするもうまくいかず、しまいには妻とケンカして自殺未遂を起こしてしまう。失意の中のケインはふとしたきっかけからモルモン教に改宗し、敬虔な信徒として貧しくも静かな日々を送っていた。そんな彼のもとに1つの知らせが入ってくる。ドールズの大ファンであるモリッシーが、彼の主催するフェスティバルのためにドールズに再結成してほしいというのだ。こうしてケインは、自分が現代の観客に受け入れてもらうことができるのだろうかという不安を抱きながら、ベースを質屋から出し、再結成ライブを行うためロンドンへ向かうのだった…。というのが主な話の展開。 モリッシー(老けたな)の他にも
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「ノー・カントリー」鑑賞
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「ノー・カントリー」鑑賞

ハビエル・バルデムが強烈すぎ。 いくら迫真の演技とはいえ、あんなヤバい役にアカデミー賞あげちゃっていいのか。あの髪型といい話し方といい、怪しい雰囲気が全開で他の登場人物を完全に喰ってしまっている。やはりコーエン兄弟はこういうキチガイを扱うのが巧いな。 役者の話をすると、トミー・リー・ジョーンズは生粋のテキサンだけあってハマり役。ジョシュ・ブローリンは今までテレビ俳優のイメージが強かったけど、なかなか熱い演技を見せてくれる。あとスコットランド人のケリー・マクドナルドがテキサン妻を好演してたのは意外だった。 コーエン兄弟はここ最近作ってたコメディ路線から離れて、デビュー作の「ブラッド・シンプル」の延長線上にあるスリラーに戻ってきたわけで、初期の「ミラーズ・クロッシング」や「バートン・フィンク」が好きな俺としては今後もこうした作品を作ってもらいたいところです。あの終わり方は確かに賛否両論あるだろうけど、まあいいんじゃないですか。後味は悪いけどね。
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「怒りのキューバ」鑑賞
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「怒りのキューバ」鑑賞

隠れた傑作「怒りのキューバ」こと「SOY CUBA」を観る。この邦題からはまるでシルベスター・スタローンがキューバに潜入し、反体制ゲリラと結束してカストロ政権を転覆させる映画のような印象を受けるけど、当然そんな映画ではなくて、これはカストロによるキューバ革命を記念した1964年の国策映画。 当時同盟関係にあったソビエトからスタッフを借り出し、ミハイル・カラトーゾフ(監督)やセルゲイ・ウルセフスキ(撮影)などが携わって作られた映画だが、もう映像の美しさがハンパじゃないんですよ。キューバだけでなくソビエトからも援助を受けた潤沢な予算を活かし、膨大な数のエキストラ、凝ったセット、美しい大自然の光景、モノクロの画面に映える絶妙なライティング、縦横無尽に動くクレーンショット、延々と続く長回しなど、驚愕するシーンやカメラワークが次々と披露されていく。「ちょっと待て!いまの場面どうやって撮ったんだ!」と思うことが何度あったことか。例えば有名なプールの長回しのシーンなんかは、複数のカメラマンが並んでカメラを順にかつぐことで長回しを実現し、さらに潜水艦の潜望鏡に用いられる特殊なレンズを調達し、水中でもカ
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「MANT!」鑑賞

ジョー・ダンテ監督の、俺が死ぬほど好きな作品「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる」(観ろ!)の付属作品である「MANT!」をついに観る。これは「マチネー」の主な舞台である映画館において公開されるホラー映画という、いわゆる劇中劇的なもの。 下の動画を観てもらえれば分かるように、内容は50年代のB級ホラー(具体的にはウィリアム・キャッスルの作品)のパスティーシュ。キャッスルの得意技だった怪しいギミックももちろん含まれていて、何の脈略もなく場面が映画館の中になり、劇中の観客が実際の観客に向かって「あなたの後ろに怪物がいるわ!気をつけて!」なんて叫ぶシーンがあったりしてすげえ楽しい。残念ながらフル尺の映画ではなく20分ほどのものだが、放射能によってアリと同化した男が凶暴化し、しまいには巨大なアリの怪物になって街を破壊する、というのが主なストーリー。人とアリの怪物だから「MANT」。なーんて安直なネーミング。 でもB級ホラーをバカにしたパロディには決してなっておらず、ちゃんと50年代に活躍した役者たちを起用するなど、ダンテの屈折してるようで実直な(あるいはその逆)オマージュがひしひしと感じ
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「ONCE ダブリンの街角で」鑑賞
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「ONCE ダブリンの街角で」鑑賞

やっと観た。こういう映画にホロリとするほど俺はもう心優しい人ではなくなってしまったのですが、いい小品かなと。歌の部分が多いというのもあるが、全体にまったりしてるのがいいなあ。これが日本の今どきの恋愛映画だったら女の子が不治の病にかかったり、男が交通事故にあったりといろいろ大変な出来事が起きるんだろうけど、この作品は地に足がついているので観てて疲れない。主人公たちを軽視してたスタジオのミキサーが「お、こいつらイイじゃん」と気づくシーンも下手すればかなりクサい展開になりかねなかったが、あくまでもごく自然に描いているので好感が持てる。ハリウッド映画にしろ日本映画にしろ、こうした素人作品から学ぶべきことは多いんじゃないかな。 あと個人的にはやはりダブリンの街並みが非常に懐かしいなあと。狭い国の狭い街の話なので、半径1キロくらいのごく小さなエリアで話の大半が展開しているというのも、まあダブリンらしいところではある。俺が最後にダブリンに行ったのが98年くらいの頃なので、劇中でユーロが使われてたのにはちょっと驚いたけど。あとフィル・ライノットの銅像なんて建てられたんですね。ちなみに主人公がバスキング
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「SOME MOTHER'S SON」鑑賞
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「SOME MOTHER'S SON」鑑賞

長年探していた「SOME MOTHER'S SON」をついに観た。「ホテル・ルワンダ」のテリー・ジョージの初監督作品で、脚本はジョージとジム・シェリダン。この映画を理解するには1981年に起きたボビー・サンズたちによるハンストの物語を知っていることが不可欠なので、先にまずその簡単な解説をしよう: 当時は北アイルランドにおいてIRAの反英活動が激化しており、イギリス政府はIRAのメンバーたちへの取り締まりを強化していた。武器の不法所持によって逮捕されたボビー・サンズをはじめとするIRAの囚人たちは、自分たちはその政治思想によって逮捕された政治犯であり、一般の犯罪者とは区別して扱われるべきだと主張し、囚人服を着ないことや刑務所内で労働を強制されないことなどの権利を要求する。囚人服の着用を拒否して毛布にくるまった彼らは、部屋の壁に人糞を塗りたくるなどの抗議運動に出るが、強硬な立場をとるサッチャー政権は一切譲歩をしようとしなかった。そこでサンズたちはハンストという命がけの手段に訴えることとなる。 最初にハンストを決行したサンズが衰弱していくなか、北アイルランドの国会議員が心臓発作で急死したこと
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「ブレイキング・グラス」再鑑賞
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「ブレイキング・グラス」再鑑賞

1980年の映画「BREAKING GLASS」を18年ぶりくらいに観る。パンク/ニューウェーブ系のバンドの成功と没落を描いた映画で、当時そうした音楽にハマり始めていた15歳くらいの自分にとっては大きく影響を受けた作品だったのであります。 バンドのボーカル役を演じるのはヘイゼル・オコナー(知ってる?そういう歌手がいるんすよ)で、彼女とともにバンドを築いていくマネージャー役にフィル・ダニエルズ。彼が「さらば青春の光」の直後に出た作品なので、「モッズを辞めたあとのジミー」として見てみるのも面白いかもしれない。あのころの彼は本当に細かった。他にもジョナサン・プライスが出てたり、撮影がスティーブン・ゴールドブラットでサントラのプロデューサーがトニー・ヴィスコンティと、今になって見てみると結構豪華なスタッフが揃っていたりする。おまけにプロデューサーはドディ・アルファイド君だぞ。 パブでの演奏から地道に成り上がってきたバンドが、成功を手にしたことで酔いしれて当初の志を失っていき、レコード会社からの重圧などによって内紛が絶えなくなり、やがて崩壊していくというストーリーが今となってはとっても陳腐なもの
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「GREEN PORNO」鑑賞

イザベラ・ロッセリーニが監督・主演した、サンダンス・チャンネル用のショートムービー「Green Porno」をダーッと観る。カマキリ・カタツムリ・クモ・ミミズといった昆虫や小生物の交尾の仕組みをロッセリーニがコスプレしながら詳しく説明してくれる内容なんだが、子供向けにしてはえげつない表現が連発されるし(もっとも虫のセックスなんてみんなえげつないんだが)、ディスカバリー・チャンネルとかの番組に比べると内容がアート的すぎるし、いまいち誰を対象にしてるのか分からんな。いい年したオバハンがコスプレしてセックスごっこしてる姿が好きな人にとっては格好の作品でしょうが。 YouTubeでも全8作品が観れるぞ。ハチのオスの情けなさが涙を誘う。